本書では、「バフエット流」を始めとした、永久不滅投資法の理論的解説はもちろんのこと、バフェットが現在実際に投資をしている企業を徹底的に研究し、それらの企業がどのような日本企業と同じビジネスモデルを持つのかについて具体的にお話します。
原稿の方はおおむね出来上がり、これから出版社との編集・校正作業に入ります。
バークシャーの収益の大部分を牽引しているのは、
保険主要3社:
・Berkshire Hathaway Reinsurance Group(バークシャー・ハサウェイ・リインシュランスグループ)
・General Re(ジェネラル・リー)
・GEICO(ガイコ)
ビッグ4:
・American Express Company(アメックス)
・The Coca-Cola Company(コカ・コーラ)
・International Business Machines Corp(IBM)
・Wells Fargo& Company(ウェルズ・ファーゴ銀行)
最強5社
・BNSF(バーリントン・ノーザン・サンタフェ鉄道)
・Iscar(イスカル)
・Lubrizol(ルーブリゾール)
・The Marmon Group(マモン・グループ)
・MidAmerican Energy Holdings(ミッドアメリカン・エナジー)
あるいは、「バフェットからの手紙」に毎年公表されているような、バークシャーの保有する(持ち分)価値が1000億円を超えるような企業群です。
また、米国でバークシャーを担当するアナリストは、保険業界担当であるのが一般的です。つまり、バークシャーは「保険会社」であると認識されており、実際全体を俯瞰するとまさに保険業を行っているのです。
しかし、この原稿を執筆していて改めて感じたのは、バークシャー傘下(バークシャーが経営権を持っている)の企業には、宝飾店、靴(ブーツ)メーカー、家具店、ユニフォーム会社などがきわめて多いということです。
繰り返しますが、バークシャーの収益を大部分を支えるのは、主要保険3社、ビッグ4、最強5社というような大型の企業群です。しかし、前記のような我々の生活に密着した小型の企業群こそ、一般投資家が参考にすべき事例かもしれません。
例えばバークシャー傘下の家具店は、有名なネブラスカ・ファニチャーマート以外にもRCウィリー、スターファニチャー、ジョーダンズ・ファニチャーなど 多数ありますが、いずれも基本的にはドミナント戦略をとっており、ひとつの州あるいはその周辺の州などに営業エリアは限定されています。
それに対して、日本を代表する家具店のニトリは全国チェーン展開だけでは無く、米国を始めとする海外展開にも積極的です。
また、バークシャー傘下の家具店が「良いものを安くという」ポリシーのもと、外部からの「仕入」に注力しているのに対して、ニトリは海外工場だけでは無く、輸入や流通までをもを含有した「製造小売り」戦略を強化しています。
このような比較・検討は投資先決定の上で極めて重要になると思います。
(大原浩)
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(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)