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本連載を初めてお読みになる方は<孫子の投資法その1>を先にご覧ください。 http://okuchika.net/?eid=4482
■守備の上手な人は大地の底に隠れ、攻撃の上手な人は天界の上で行動する
◎守備の上手な人は大地の底に隠れ、攻撃の上手な人は天界の上で行動する置いたまま勝利することが出来るのである。
ウォーレン・バフエットのとても有名な金言に
「大衆が恐怖におびえている時は積極果敢に投資を行い、彼らが熱狂しているときには臆病者であるかのようにふるまう」
というものがあります。
例えば、リーマンショックの様に市場の株価が暴落し「世界が崩壊する!」とマスコミや世界が大騒ぎしている時に大規模な投資を行い、日本のバブル期や米 国のITバブル期の様に「株価は未来永劫上がり続ける」というような妄想に大衆が酔いしれているときには何もしないで臆病者であるかのように行動しなさい ということです。また、日本のバブル期にはある高名な評論家が「株を買わないやつは馬鹿だ!」と発言して話題になりましたし(どちらが馬鹿だったのかはそ の後明らかになります・・・)、ITバブルの時に米国のマスコミはIT企業にまったく投資をしないバフェットを、「先端テクノロジーが分からない時代遅れ のポンコツ」であると評しました。
逆に、リーマンショックの時バフェットは、マスコミや世間が「世界(欧州経済が破綻する」と青ざめている中、あらかじめ用意していた潤沢な資金でたたき値で売られている優良企業の株式を買い集めました。どちらが正しかったのかは改めて言うまでもないでしょう。
ウォーレン・バフエットが、リーマンショックの様な株価暴落局面で積極果敢に安値の株式を購入したのは攻撃と表現できます。しかし、バフェットが暴落局 面で積極的な「攻撃」を行うことができたのは、常日頃暴落に備える「守備」を固めていたからだということを忘れてはなりません。
大部分の投資家は市場が暴落したときには、(評価損が出た)自分の持ち株を損切りしようかどうかということ(守備)で頭を悩ませます。しかし、厳しく言えば<守備をするのは戦力(の準備)が足りないから>ということです。
それに対してバフェットは、「いつどんな危機がやってくるか予想することはできないが、いつか必ず危機がやってくることは予想できる」という方針に従い 投資を行っています。まず「会社そのものの価値」に投資をしますから、リーマンショック級の株価暴落が起こっても全く気に留めません。
なぜなら、市場で株価がいくらになろうとバフェットが投資した企業の「本質的価値」には何ら影響が無いからです。市場の評価がどうなろうと、その安値で 株を売らない限り、1円も損することはありません。もちろんバフェットは基本的に信用取引や借金を行わないので、追加証拠金の請求や借金の取り立てなども 無く安値で売る必要などまったくありません。
また、祖父の言いつけを忠実に守っています。それは「どのような時でも必ず現金を準備しておきなさい。その現金が必ずあなたを助ける」というものです。
具体的には、バークシャーハサウエィの現金準備が資産の1割以下になったら即座にすべての投資活動をやめて、(資産売却などで)現金が資産の1割以上に なるようにします(実際にはそうなる前に投資活動をやめますので、現金残高は常に資産の1割を上回っていますし、多い時には5割くらいになることもありま す)。
1割といっても資産数十兆円のバークシャーですから、数兆円にもなります。それだけの資産をほとんど運用益の無い現金で保有しているのはもったいないよ うな気もしますが、そのような現金で<守備>を固めているからこそ、株価暴落時に安値で次々と株式(企業)を購入するという大胆な「攻撃」ができるので す。
実際、必死になって守らなければならない(株式の)ポジションがあったり、充分な現金の準備という守備ができていなければ、攻撃する余裕などないでしょう。
つまり孫子が看破しているように<攻撃をするのは余裕があるから>ということなのです。
そして注意しなければならないのは、マスコミで報道されるのはバフェットの華やかな成功だけであり、そのためにバフェットの本当の戦略は<大地の陰に隠 れているように見え>、気が付きにくいことです。また、バフェットの攻撃(積極果敢な投資)も、<天界の上>で突然始めたように見えますが、実は5年・ 10年の地道な準備の上に成り立っているのです。
☆8月26日に「バフェットに学ぶ【永久不滅投資法】」-損を出さないで永遠に資産を増やすことは可能か-(同友館)が発刊されました。
★10月上旬に<バフェット流で読み解く【GINZAX30社】<特選・優良企業>(2015年版)昇龍社<アマゾン・キンドル版>が発刊予定です。
(大原浩)
【大原浩の書籍】
★日本株で成功する バフェット流投資術 (日本実業出版社)
http://goo.gl/ZIzYtF
★企業情報を読み解け! バフェット流<日本株>必勝法=永久保有銘柄を見
抜く18のポイント(日本実業出版社)
http://goo.gl/nrtqVO
★『勝ち組投資家は5年単位でマネーを動かす』(PHP研究所)
http://goo.gl/1543MI
★「バフェットからの手紙」に学ぶ(2014)大原浩著 昇龍社<Kindle版>
http://goo.gl/Blo6KT
★「バフェットからの手紙」に学ぶ(2013)大原浩著 昇龍社<Kindle版>
http://goo.gl/iz1GUV
★GINZAX30社! 大原浩著 昇龍社<Kindle版>
(上巻)+(下巻)
GINZAXグローバル経済・投資研究会・代表大原浩著
http://goo.gl/4KKYjG
http://goo.gl/ePeowm
*ブログ「大原浩の金融・経済地動説」http://www.actiblog.com/ohara/
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)
■守備の上手な人は大地の底に隠れ、攻撃の上手な人は天界の上で行動する
◎守備の上手な人は大地の底に隠れ、攻撃の上手な人は天界の上で行動する置いたまま勝利することが出来るのである。
ウォーレン・バフエットのとても有名な金言に
「大衆が恐怖におびえている時は積極果敢に投資を行い、彼らが熱狂しているときには臆病者であるかのようにふるまう」
というものがあります。
例えば、リーマンショックの様に市場の株価が暴落し「世界が崩壊する!」とマスコミや世界が大騒ぎしている時に大規模な投資を行い、日本のバブル期や米 国のITバブル期の様に「株価は未来永劫上がり続ける」というような妄想に大衆が酔いしれているときには何もしないで臆病者であるかのように行動しなさい ということです。また、日本のバブル期にはある高名な評論家が「株を買わないやつは馬鹿だ!」と発言して話題になりましたし(どちらが馬鹿だったのかはそ の後明らかになります・・・)、ITバブルの時に米国のマスコミはIT企業にまったく投資をしないバフェットを、「先端テクノロジーが分からない時代遅れ のポンコツ」であると評しました。
逆に、リーマンショックの時バフェットは、マスコミや世間が「世界(欧州経済が破綻する」と青ざめている中、あらかじめ用意していた潤沢な資金でたたき値で売られている優良企業の株式を買い集めました。どちらが正しかったのかは改めて言うまでもないでしょう。
ウォーレン・バフエットが、リーマンショックの様な株価暴落局面で積極果敢に安値の株式を購入したのは攻撃と表現できます。しかし、バフェットが暴落局 面で積極的な「攻撃」を行うことができたのは、常日頃暴落に備える「守備」を固めていたからだということを忘れてはなりません。
大部分の投資家は市場が暴落したときには、(評価損が出た)自分の持ち株を損切りしようかどうかということ(守備)で頭を悩ませます。しかし、厳しく言えば<守備をするのは戦力(の準備)が足りないから>ということです。
それに対してバフェットは、「いつどんな危機がやってくるか予想することはできないが、いつか必ず危機がやってくることは予想できる」という方針に従い 投資を行っています。まず「会社そのものの価値」に投資をしますから、リーマンショック級の株価暴落が起こっても全く気に留めません。
なぜなら、市場で株価がいくらになろうとバフェットが投資した企業の「本質的価値」には何ら影響が無いからです。市場の評価がどうなろうと、その安値で 株を売らない限り、1円も損することはありません。もちろんバフェットは基本的に信用取引や借金を行わないので、追加証拠金の請求や借金の取り立てなども 無く安値で売る必要などまったくありません。
また、祖父の言いつけを忠実に守っています。それは「どのような時でも必ず現金を準備しておきなさい。その現金が必ずあなたを助ける」というものです。
具体的には、バークシャーハサウエィの現金準備が資産の1割以下になったら即座にすべての投資活動をやめて、(資産売却などで)現金が資産の1割以上に なるようにします(実際にはそうなる前に投資活動をやめますので、現金残高は常に資産の1割を上回っていますし、多い時には5割くらいになることもありま す)。
1割といっても資産数十兆円のバークシャーですから、数兆円にもなります。それだけの資産をほとんど運用益の無い現金で保有しているのはもったいないよ うな気もしますが、そのような現金で<守備>を固めているからこそ、株価暴落時に安値で次々と株式(企業)を購入するという大胆な「攻撃」ができるので す。
実際、必死になって守らなければならない(株式の)ポジションがあったり、充分な現金の準備という守備ができていなければ、攻撃する余裕などないでしょう。
つまり孫子が看破しているように<攻撃をするのは余裕があるから>ということなのです。
そして注意しなければならないのは、マスコミで報道されるのはバフェットの華やかな成功だけであり、そのためにバフェットの本当の戦略は<大地の陰に隠 れているように見え>、気が付きにくいことです。また、バフェットの攻撃(積極果敢な投資)も、<天界の上>で突然始めたように見えますが、実は5年・ 10年の地道な準備の上に成り立っているのです。
☆8月26日に「バフェットに学ぶ【永久不滅投資法】」-損を出さないで永遠に資産を増やすことは可能か-(同友館)が発刊されました。
★10月上旬に<バフェット流で読み解く【GINZAX30社】<特選・優良企業>(2015年版)昇龍社<アマゾン・キンドル版>が発刊予定です。
(大原浩)
【大原浩の書籍】
★日本株で成功する バフェット流投資術 (日本実業出版社)
http://goo.gl/ZIzYtF
★企業情報を読み解け! バフェット流<日本株>必勝法=永久保有銘柄を見
抜く18のポイント(日本実業出版社)
http://goo.gl/nrtqVO
★『勝ち組投資家は5年単位でマネーを動かす』(PHP研究所)
http://goo.gl/1543MI
★「バフェットからの手紙」に学ぶ(2014)大原浩著 昇龍社<Kindle版>
http://goo.gl/Blo6KT
★「バフェットからの手紙」に学ぶ(2013)大原浩著 昇龍社<Kindle版>
http://goo.gl/iz1GUV
★GINZAX30社! 大原浩著 昇龍社<Kindle版>
(上巻)+(下巻)
GINZAXグローバル経済・投資研究会・代表大原浩著
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*ブログ「大原浩の金融・経済地動説」http://www.actiblog.com/ohara/
(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)