有料メルマガ・石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」の過去配信ライブラリ「銘柄研究」「コラム」のうち、コラムの一部を再編集して毎週掲載いたします。自立した投資家、石川臨太郎のコンテンツをお楽しみ下さい。
 なお、内容は執筆当時の背景に基づいており、現在の状況と必ずしも一致しないことを予めご了承下さい。


==「乱高下は金融相場から業績相場に移行時期の予兆か」==
  (有料メルマガ第230回・2013/6/4配信号)

※注 2013年6月現在の内容ですので留意下さい。

【前略】

 迷ったときは休むのも相場と、キャッシュポジションを高める方法もありますが、どう考えても『割安だ』と考えた銘柄群にシフトを続けてきて、買い値より 下げられた含み損状態のポートフォリオ銘柄も多いために、『ここで損切りしてしまうのは得策ではない』という思いも強いです。

【中略】

 現物株投資しか行なっていないので、この程度の被害で済んでいますが、もしレバレッジをかけた信用取引などを行なっていたら、被害はこの程度ではすまな かったと思います。どんなに順調な株式投資の環境下にあったとしても、自分の経済的実力を大きく超えた資金規模での投資は行なうべきでは無いと考えていま す。

 投資環境がとても厳しかったときには、自分のポートフォリオの銘柄は以下のような基準になるべく多く当てはまる銘柄を選んでいました。この基準のうち最低でも3つ以上の条件には該当する企業に投資するようにしていました。

1)低PBR(=0.6倍以下)
2)低PER(=10倍未満)
3)高自己資本比率(=60%以上)
4)高配当(=配当利回り3%以上 優待銘柄も優待利回りは考えない)
5)過去8年間、経常黒字を維持している
6)前期と今期の業績が経常利益、最終利益比のどらかで10%以上の増益になっている
7)ストック・ビジネスモデル型企業
8)世界シェアN01、国内型企業であれば日本国内シェアNO1、または地方シェアNO1という強い製品やサービスを持っている。
9)これから数年、売り上げが右肩上がりで増加していく明確な理由がある

 すべての条件を満たす企業は、ほとんど見つけることができませんが、このような銘柄の中には、去年の11月を待たずに大きく株価が上昇して、最近の株価 下落にあっても、買い値の数倍になっているものも多いです。投資環境が厳しいときの選択基準は、投資環境が良くなると株価の上昇により大きく寄与したとい うことが、今回も証明されました。

 しかし最近の株価上昇が大きかった為に、上記の条件をたくさん満たす企業は少なくなりました。投資家の買い意欲が強かったこともあり、一つの条件しか満たしていないような企業の株価のほうが大きく上げるようなことも良く起こりました。

 そのために、投資家の人気を集めそうな高PERかつ高PBRの優待銘柄や、過去に一度も黒字になったことがなく、今後もしばらく赤字が続きそうなバイオ創薬銘柄のほうが、株価が短期間に数倍に上がるような状況となりました。

 しかし楽観は疑念に変り、相場環境は大きく変化しました。投資環境が悪化したので、日本株に強気だった投資家にも迷いが生じます。そうなると、上記のす べての条件を満たす企業があったとしても、その企業に投資していた既存投資家が、その株を売らなければならない事情を持っていると、株価が売られる可能性 も充分あります。

 すでにバブル化したといっても良いほど上昇した優待バブル小型株も、いまは株価が高止まりしていても、出来高が小さいことと、来年からの売却益にかかる税金の2倍化で、一気に株価が調整するリスクも考えていかなければならないと感じています。

【中略】

 このようなときこそ、投資対象の事業内容や資産背景をしっかりと調べた上で、より強いポートフォリオを再構築するチャンスにすべきだと感じています。

 しかし買い急ぐと高値掴みをさせられて、イライラさせられることも多くなると予想されます。ここは去年までの低迷相場を思い出して、じっくりと安く買える我慢も重要な投資能力となってくると思います。

【後略】

経済的独立ワクワク!サポーター 石川臨太郎

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 本日配信の有料メルマガでは、創業から70年以上の歴史がある内需関連で、東京の中心部に広大な土地を保有し、さらに多くの賃貸不動産を持つ優待企業を、研究銘柄として掲載しています。
 また、コラムでは、「本当に事業価値と資産価値が高い企業の株価も玉石混合で下げている。自分が定めた許容範囲でリスクを取ることも必要だと考える」と 題し、同業種同業態であっても相場環境で株価形成が大きく異なる状況を分析し、今後の有効性が期待される投資戦略を提案すると共に、気になる銘柄を9銘柄 挙げています。

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