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またバブルがやってくる(その3)=首相と将軍の在位期間=
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またバブルがやってくる(その3)=首相と将軍の在位期間=

2015-02-12 16:59
    歴史を勉強すると、人類が歴史に学ばないことがよくわかる」
    (ウォーレン・バフェット)

     バフェットのこの言葉は、まさに的を射ています。人類が歴史に学ばない愚かな存在だからこそ、バブルが繰り返し起こるわけです。しかし、それは「人間の 性」とでもいうべきものであり、「バブルが崩壊してから、『あの時警鐘を鳴らしていた』」などと「事後報告」をする自称識者やマスコミの真似はやめて、 (何回もバブルを引き起こす)「人間の性」に敢然と立ち向かって(バブルをうまく活用して)多くの果実を得る投資家が増えてほしいものです。


     さて、最近愕然とするのは、思いのほか多くの人々が「1980年代バブル」のはっきりとした記憶を持っていないことです。考えてみれば当たり前のこと で、バブルが崩壊した1990年に20歳であった若者が、今年で45歳になります。バブルがどのようなものであったかを体験するには、ある程度経験を積ん だ社会人であることが必要でしょうから、1990年に30歳であった世代(つまり私の世代・・・)がぎりぎりバブルを記憶している世代であり、現在は55 歳。定年が延長されて65歳くらいまで現役で頑張る方も多いのですが、バブルを経験した世代は、一昔前であればすべて55歳で退職してしまっているという ことです。

     つまり、現在の日本を動かす主役は「バブルを知らない世代」であり、だからこそ、再びバブルが起こるわけです。

     海外でも大きなバブルが20年くらいの周期でやってくるのは、このような世代交代と大きな関係があります。

     私以上の世代でバブルの痛手を負われた方であれば「バブルには気をつけろ!」という警戒感を持っていますが、それよりも若い世代は「バブルが何であるか?」ということがそもそもわかりません。彼らは、右肩下がりの日本経済とデフレしか知らないからです。

     自分(あるいは家族や友人)の保有する資産が、くる日も来る日も高騰を続けたら平常心ではいられなくなります。そして『行きつくところまでたどり着いた後、突然崩壊する』という歴史を繰り返すのです。


    ■日本の首相と江戸幕府将軍の在位期間

     ここで、日本の首相と江戸幕府将軍の在位期間に注目してみます。

     まずは、江戸幕府の将軍の在位期間。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%B3%E5%B7%9D%E5%B0%86%E8%BB%8D%E4%B8%80%E8%A6%A7

     初代家康の2年は特集要因ゆえですが、2代秀忠が18年。幕府を確立した3代家光が27年。続く家綱・綱吉も同じかそれ以上の長期政権でした。2代続い た短命将軍の後は、8代将軍吉宗が29年。11代の家斉に至っては50年のウルトラ在位期間です。しかし、その頂点の後は、12代家慶16年、13代家定 4年、14代家茂7年、15代の慶喜に至っては1年という短期政権が続き、最終的には江戸幕府260年の歴史を閉じます。
     しかし、明治維新によって明治45年、大正15年、昭和に至っては64年の治世が続きます。

     もちろん、天皇陛下の治世も重要な要素ですが、ここでは経済・政治の実務担当責任者ともいえる首相の在位期間に注目します。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E9%96%A3%E7%B7%8F%E7%90%86%E5%A4%A7%E8%87%A3%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7

     最近では、小泉首相の(通算1980日)の長期政権の後、1年程度あるいはそれ以下の短命政権が続き、政治が混迷したのは記憶に新しいところです。

     ですから、安倍政権がかなりの長期政権になるであろうと見込まれることはかなりの朗報です。江戸時代でも、明治時代でも、現在でも、政治が安定し長期政 権を維持できるということは、経済にとってもプラスですし、逆に言えば経済がよくなければ長期政権を維持するのは困難であるということです。

     もちろんバブルも、経済が全く低迷している中では起こりません。ですから、バブルが生じる大前提は、実体経済が良いことです。経済が好調であるが、それ以上に資産価格が急騰したときにバブルと呼ばれるのです。

     現在のところ、実体経済の回復に対して資産価格の上昇が後追いをするという状況ですが、そのうちに、実体経済の成長を資産価格の上昇が上回りバブルに突入します。そして、それほど時間をかけずに「制御の効かない資産価格の大暴走」が始まるはずです。

    (大原浩)


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     http://goo.gl/iz1GUV
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     上巻
     下巻
     GINZAXグローバル経済・投資研究会・代表大原浩著


    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。)
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