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突然の社長交代劇
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突然の社長交代劇

2015-04-09 15:29
    隆々として企業経営を続けてきたオーナー社長が突然に社長を辞任して交代する不可解な出来事が生じ、株価に影響をもたらしている事例があります。

     オーナー社長ではない場合でも業績を期待ほどあげることができずに、社長交代となる例も見られます。

     投資家はそうした社長交代劇を一様にネガティブに見てしまうようです。


     社長は会社の顔でもあり、その顔が変わることは株価に何らかの変化をもたらすことになります。大事なのはバトンタッチされた新社長がしっかりと株主や投 資家にメッセージを発すること。それがないと既存株主はどう評価して良いかわからないまま不安感をもち、株式の売却に動くことになります。

     新規に株主になろうとしていた投資家はそうしたことに敏感に反応し買い手控えをしてしまいます。

     突然の社長交代による上場企業の対応は様々ですが、本来はできるだけすみやかに市場関係者に新たな顔を見せて納得してもらう必要があります。新社長への 期待感の高まりには社長の市場への強烈なメッセージが必要となりますが、そうしたことがないと株価が低迷を余儀なくされても仕方ありません。

     突然の社長交代劇に右往左往としてしまうのは既存株主だけでなく新社長とて同じこと。
     普段から企業は社長に何が起きても良いように、決め事をしておき、新社長にバトンタッチされた場合も企業の評価を落とさない工夫が求められますが、中小企業に毛が生えたような上場企業にとってそうした対応を即座に取れる企業は少ないと見られます。
     そうしたことも中小型株の投資にとってリスク要因となるのかも知れません。


    【直近起きた2つの社長交代劇】

    1.JPホールディングス(2749)

     子育て支援事業(保育園や児童館、学童クラブなど)を全国展開する同社の社長は一代で同社の業容を設立から20年で年商180億円にまでしたことで有名。保育ビジネスにおいては業界をリードする社長の存在は際立っていました。

     その社長が突然交代となったのは、私にとっては大変な驚きでした。

     社長の体調不良を理由にした社長交代の発表であったので、社長の病状を更に企業に問い合わせてもプライベートなことなのでと明確な回答を避けるので怪し いと感じていたが、直近になって週刊誌ネタになっているとのことでこれもまたびっくり。週刊誌の記者ではないので社長の行状がどうだとコメントすることは しませんが、交代した新社長を指名した以上は明確に新社長からメッセージを株主に対して発するようにして要請すべきですが、その後の株主へのメッセージは 限定されている状態です。
     投資家の関心事は新社長にバトンタッチされた後の企業運営ですが、引き続き業績の向上が期待されるのかどうかを明確にしてほしいと思います。


    2.メディビックグループ(2369)

     遺伝子診断と再生医療分野での成長期待を背景にした評価がなされてきましたが、直近の社長交代は驚きでした。私に言わせれば前社長も新社長も同じ穴のむ じな。業績が上がらないということへの責任をとっての社長交代というなら、むしろ外部の経営のプロを招聘すべきではないのか。

     新社長からの特段のメッセージがない中、株価のジリ貧が見られますが、早期に何らかのアクションを取るべきタイミングが来ているように思われます。

    (炎)

    (情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)



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