米国の連邦公開市場委員会(FOMC)は9月16~17日に開催予定ですが、政策金利の引き上げは今回見送られるとの見方が大勢を占めているようです。
 FOMCの終了後に米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長が記者会見を実施するのは、9月の次は12月ですから、「9月が利上げ見送りとすれば次の機会は12月」との見方がなされているようです。


 昨年の例を思い起こしますと、10月にFRBが量的緩和(QE3)を終了し、金融資本市場に不透明感が高まったのですが、10月30日に日銀が追加緩和を実施したことで、市場は一挙に立ち直ることになりました。
 FRBと日銀が「協調」して行動したのかどうか定かではありませんが、今回も市場の混乱を抑えるためには、各国中銀の「協調的な行動」が必要なのでは、と筆者は考えます。

 FRBが利上げする場合に、日銀あるいは欧州中央銀行(ECB)が追加緩和を実施する、中国が再度の金融緩和を実施するあるいは財政出動を伴う景気対策を発動する、などです。


 中国の習近平国家主席は9月に訪米しますが、25日に米オバマ大統領との会談が設定されたようです。
 これに先立つ9月に、上記の「協調的な行動」が実施される可能性もあるものと筆者はみます。あるいは、会談を踏まえて、10月に実施されるかもしれません。注目したいと思います。


(水島寒月)


(情報提供を目的にしており内容を保証したわけではありません。投資に関しては御自身の責任と判断で願います。万が一、事実と異なる内容により、読者の皆様が損失を被っても筆者および発行者は一切の責任を負いません。)