甘くておいしいさつまいもを、「焼きいも」にして食べたい! 今回はこの一点を、フードスタイリストの田村佳奈子さんに追求してもらった。
おいしい「焼きいも」を作るための下準備
「焼きいも」は、ゆっくり焼くと甘みが増す。それは、さつまいもに含まれるでんぷんが、酵素によって糖に変わるから。その酵素の働きが最もよい温度は70℃前後。70℃前後の温度で長時間加熱すると、より多くの糖が作られるので、甘みが増すというわけだ。
さつまいもの選び方のポイントどんなさつまいもを選ぶか? 家で「焼きいも」を作るときのポイントは、あまり太くないものを選ぶこと。丸々とした「焼きいも」は見た目においしそうだなと思うが、さつまいも自体のおいしさは変わらないのだ。
それに、太さがあると中まで火を通すのに時間がかかるので、家で作るには加熱時間を考慮して、直径6~8センチくらいの程よい太さを選びぼう。
選ぶべきさつまいもの種類さつまいもの種類はたくさんある。私はホクホク系のさつまいもが好きなので、今回使用したさつまいもはベニアズマ。
個人的見解では、ホクホク系→しっとり系→ねっとり系の順で甘みが増し、ホクホク感よりもクリーミーさが強くなる、と分析。
ホクホク系・・・ベニアズマ、さつま金時、鳴門金時しっとり系・・・ひめあやか、シルクスイート
ねっとり系・・・紅はるか、安納芋
最近はスーパーでも種類豊富に取り揃えているので、色々試して自分の好みを探してみよう。
『フライパンで作る、とっておきの焼きいも』
ご紹介するのはフライパンで作る「焼きいも」。グリルや電子レンジ、オーブントースターで作るイメージがあるが、今回はどの家庭にもあるフライパンで挑戦してみる。
わざわざレシピがいる? と思われるかもしれないが、ちょっとしたひと手間で劇的においしい焼きいもが作れる、とっておきの方法をご紹介したいと思う。
材料(2人分) ・さつまいも(2本)・水(500㏄)
・塩(小さじ1)
作り方
STEP1ポリ袋に塩、水を入れて溶かして塩水を作り、さつまいもを洗って入れ、塩水に1時間浸ける。塩水に浸けることで、皮に塩分が染みてさつまいもの甘みがより引き立つ。ポリ袋を二重にすると水漏れせず安心だ。
STEP2さつまいもをキッチンペーパーで包み、もう一度塩水で濡らし、さらにアルミホイルで巻く。くるくるっと巻いて二重になるくらいの長さがよい。
STEP3フライパンにのせ蓋をして弱火で15~20分、裏返して同様に加熱し、竹串を刺しスーッと通ったらでき上がり。低温でじっくり焼くことで甘味が増す。さつまいもの大きさによって加熱を調節しよう。
さつまいもを塩水に漬ける、というひと手間を加えることで、甘みがグンと増す。
これなら、アウトドアのBBQでも作れそう。皮ごと食べてもおいしいので、ぜひお試しあれ!