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有料メルマガレビュー『電脳たけくまメモ』

2013-11-27 21:00
    ◆まずはあいさつから

    ごきげんよう。有料メルマガ評論家の渡辺文重です。今回は竹熊健太郎氏の有料メルマガを紹介したいと思います。

    まず、購読した理由ですが、1つしかありません。以前(と言っても、20年ぐらい前ですが)読んでいた相原コージ氏と共著『サルでも描けるまんが教室』が面白かったからです。懐かしい名前を見かけたので、早速購読したのですが……。

    ◆内容の大半が過去原稿からの転載

    私は9月から『電脳たけくまメモ』の購読を開始しました。最初に届いた号は、2013年9月4日配信の4号でした。

    電脳たけくまメモ vol.004
    「同人王」刊行記念座談会〈2〉『同人王』と僕らの時代 後編
    http://chokumaga.com/magazine/?mid=118&vol=5

    その内容はタイトルの通りで、2013年7月3日に行われた、牛帝氏(「同人王」作者)、たまごまご氏(マンガ評論家)、泉信行氏(マンガ研究家)、竹熊健太郎氏(「電脳マヴォ」編集長)という4名で行われた「スカイプチャット」のログでした。ログとはいっても、読みやすく編集・構成はされていたので、読みにくいということは一切ありませんでした。

    そのほかのコーナーなどがなかったため、やや物足りない印象も受けましたが、内容自体は問題なかったと思います。なお、5号も似たような構成で、「ファミ通のアレ(仮題)」に関する座談会の模様が掲載されていました。

    電脳たけくまメモ vol.005
    「ファミ通のアレ(仮題)」の歴史を検証する〈2〉後編
    http://chokumaga.com/magazine/?mid=118&vol=6

    4号、5号ともに「〈2〉後編」となっていますが、前編は8月に配信されていることが確認できます。ここまでは問題なかったのですが、6号から雲行きが怪しくなります。

    電脳たけくまメモ vol.006
    再掲!伝説の(!?)エッセイ「ゾンビになりたい」
    http://chokumaga.com/magazine/?mid=118&vol=7
    今回から3週にわたって、手前味噌ながら私の初期における“伝説のエッセイ”と自負している、私が2005年1月に個人ブログにエントリした文章を公開します。(中略)なお、オリジナルのブログの当該エントリはこのメルマガ発行と同時に一時非公開扱いになります。悪しからずご了承ください。

    確かに、ブログで公開されていた「ゾンビになりたい」は閲覧不可となっていました。(※2005年1月の記事一覧 http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2005/01/)こうした過去の記事を再掲載する有料メルマガは他にもありますし、無料記事を閲覧不可にしているという点は、有料メルマガの読者に対する配慮も感じられます。ただし、それを3週間続けて、しかも、「まえがき」以外のコーナーが存在しない状況で行うことには、やや違和感を抱くことになります。(追記・修正などがされている可能性は否定できませんが、元記事と比較できないため、確認できませんでした)

    電脳たけくまメモ vol.007
    再掲!伝説の(!?)エッセイ「ゾンビになりたい」2
    http://chokumaga.com/magazine/?mid=118&vol=8
    電脳たけくまメモ vol.008
    再掲!伝説の(!?)エッセイ「ゾンビになりたい」3
    http://chokumaga.com/magazine/?mid=118&vol=9

    かくして、3号にわたる過去記事の再掲載が終了し、9号からは「新連載エッセイ」が始まります。なお、配信が1日遅れていましたが、それは小さなことです。これから、新しい連載が始まるのかと思ったのですが……。

    電脳たけくまメモ vol.009
    連載エッセイスタート!自分メディアを所有するということ
    http://chokumaga.com/magazine/?mid=118&vol=10

    10号から、再び、ブログ「たけくまメモ」で発表されたエッセイの再掲載がスタートします。なお、10号も配信が1日遅れだったのですが、この号で突然、配信日が水曜から金曜に変更することが伝えられます。しかしながら、配信日の変更は、有料メルマガにおいて、それほど珍しいことではありません。

    電脳たけくまメモ vol.010
    出版界は変な業界
    http://chokumaga.com/magazine/?mid=118&vol=11

    「ゾンビになりたい」とは異なり、ブログ記事「出版界は変な業界」(http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2005/03/post_1.html)は無料での閲覧が可能となっています。ただし、この号は「出版界は変な業界」の転載だけでなく、「追記」と竹熊氏の著書『マンガ原稿料はなぜ安いのか?』(イースト・プレス)からの引用も使って構成されています。無料記事の転載だけということは、さすがにありませんでした。

    電脳たけくまメモ vol.011
    マンガ原稿料の秘密(2)
    http://chokumaga.com/magazine/?mid=118&vol=12

    この号は「追記」と「編集部注」こそあるものの、ほぼ『マンガ原稿料はなぜ安いのか?』の引用で終了します。私は『マンガ原稿料はなぜ安いのか?』を読んだことがなかったので、特に、不満とは思わなかったのですが……。実際、竹熊氏のファンがどう思っていたのかは知りたいですね。

    電脳たけくまメモ vol.012
    マンガ原稿料の秘密(3)
    http://chokumaga.com/magazine/?mid=118&vol=13

    この号も「追記」と「編集部注」こそあるものの、ほぼ『マンガ原稿料はなぜ安いのか?』の引用で終了します。しかし、「今回で原稿料の話はひとまず終了です」とのこと。次からは、新連載が始まると思ったのですが……。

    電脳たけくまメモ vol.013
    マンガ界崩壊を止めるためには(1)
    http://chokumaga.com/magazine/?mid=118&vol=14
    電脳たけくまメモ vol.014
    マンガ界崩壊を止めるためには(2)
    http://chokumaga.com/magazine/?mid=118&vol=15
    電脳たけくまメモ vol.015
    マンガ界崩壊を止めるためには(3)、(4)
    http://chokumaga.com/magazine/?mid=118&vol=16

    日曜日に届いた13号は、再び、ブログ「たけくまメモ」からの再掲載でした。ちなみに、これらの記事は無料で読めます。

    マンガ界崩壊を止めるためには(1):たけくまメモ
    http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_4da3.html
    マンガ界崩壊を止めるためには(2):たけくまメモ
    http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_e699.html
    マンガ界崩壊を止めるためには(3):たけくまメモ
    http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_e699_1.html
    マンガ界崩壊を止めるためには(4):たけくまメモ
    http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_1ff3.html

    もちろん、「追記」や「注釈」は入っているため、全くの転載ではないと補足しておきます。なお、14号が配信されたのは18日(月)、15号が配信されたのは25日(月)でした。そして、15号では、次のような告知がされます。
    12月より「電脳たけくまメモ」は隔週配信となります。

    ……これは正直、びっくりですね。ちなみに、竹熊氏は次のような釈明を行っています。
    最初の予定ではスタッフ編成でエントリを書いて毎週更新の予定でしたが、諸事情で今は竹熊一人で書いているからです。

    「諸事情」との説明だけでは、どのような事情か分からないため、何とも言えないのですが、正直、読者としての感想は「残念」の一言に尽きます。今はただ、次に配信される16号が、過去記事からの転載で終わらないことを祈るばかりです。ちなみに、「マンガ界崩壊を止めるためには」は(4)で終了ではありません。

    マンガ界崩壊を止めるためには(5):たけくまメモ
    http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_fbbd.html
    マンガ界崩壊を止めるためには(6):たけくまメモ
    http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_f44d.html
    マンガ界崩壊を止めるためには(補足):たけくまメモ
    http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_1021.html

    取りあえず、解約して、次号の内容を確認してから、再講読するかを検討したいと思います。
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