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「白鷺城/ホワイト・キャッスル(The White Castle)」はゲームタイトルとなっている白鷺城こと姫路城を舞台に、播磨姫路藩主・酒井忠恭に取り入り、自藩の地位を上げていくボードゲームです。4人まで遊べますが今回は3人、全員が初プレイとなります。
初回は推奨通りにキューブやタイルを配置します。両面に異なる絵が描かれているタイルを並べる作業はやや面倒。2回目からは本来のスタイル、すなわちランダムに並べたのですが、こちらもコツが必要だと感じました。とはいえゲームの面白さから考えれば、これらの手間は些末なことです。
老中首座として権勢を極めた酒井忠恭に取り入ろうとするプレイヤーは4藩。それぞれ家紋が描かれていますが、ここでは色でのみ表現。私は「黄」、残りの2人は「赤」と「緑」。今回「青」は使われませんでした。
ルールはほかのゲームと同様、最も多くの勝利点を得たプレイヤーが勝利となります。勝利点の獲得方法は主に2つ。庭師・藩士・侍を白鷺城に送り込むか、白鷺を飛ばして季節を進めるか。なお季節の進み具合は最終得点だけではなく、手番順にも影響します。
さて初回開始。じゃんけんによりキサギ・ミドリサギ・アカサギの順となりました。まるで早口言葉ですね。まずは初期資源を選択。しかし何が有利か分かっていないため、私は雰囲気で選ぶことにしました。
サイコロは橋の端から選択。逆・一休さんです。初手、私は黒ダイスの右端、数値の大きい方を選び、勝利点を手っ取り早くもらえる庭師(御庭番=忍者という含みはないようです)を配置します。ダイスの差額で1文、庭師のボーナスで3文をゲット。金銭面で優位に立ちます。この調子で庭師を送り込めばよいのでは……と思いますが、庭師を送り込むために必要な米が不足していることに気付きます。
ふと自藩ボードを見ると米よりも、灯籠アクションで得られる鉄の方が入手しやすそうな気がしてきました。そこで方針を変え、第2ラウンドは戦場に侍を送り込むことにします。しかし戦場に侍を送り込んでも、その活躍を報告する者がいなければ勝利点獲得とはならないため、藩士を登城させます。こうして第2ラウンドが終了。季節の進み具合を示す白鷺も最も遠くまで飛んでおり、順調に影響力を上昇できていると感じます。
しかし第3ラウンドになると鉄は余っているものの、それ以外の資源が枯渇します。特に深刻なのが家紋です。家紋がなければ白鷺は夏を超えられません。しかし、ほかのプレイヤーもリソース不足に悩まされているという点では同じです。あれが足りない、これが足りない。3人とも四苦八苦しながら最終ターンが終了します。
結果は次の通りでした。
1位:緑 36
2位:赤 29
3位:黄 27
緑の勝因は、勝利点2を獲得できる戦場に3人の侍を送り込んでいること。即時もらえる勝利点が勝敗を分けたことからも、全員が思い通りにプレイできなかったことは明らかです。こうして2回目のプレイが始まります。手番は1回目の順位を採用。緑が1番手、赤が2番手、黄が3番手となりました。
漠然とプレイしていても勝利点を得ることは難しい。そこで私・黄藩は、重点的に藩士を送り込むことにします。そのため真珠を大量に仕入れてのスタートとなりました。
藩士を送り込むことで灯籠アクションのボーナスが充実される。すなわちダイスは左端からとなるのですが、そうなると今度は銭不足に悩まされることになります。1回目は主に右端のダイスを選んでいたため気付きませんでしたが、左端を選ぼうとすると銭不足になるのです。しかも藩士の登城には入城料として2文が必要。最初のうちは右端のダイスを選び、銭の支出を防ぐしかありません。もっとも序盤は灯籠アクションのボーナスも充実していないため、右端を選択することが正着のようです。そうなると3番手は厳しい……。
また藩士を送り込むと決めたものの、ボードを見ると「鉄5必要な戦場が熱い!」と気付きます。このゲームは手番が9回しかないため通常であれば合計9コマまでしか藩士・庭師・侍を送り出せないのですが、この戦場に侍を送り込めば、もう1回侍を任意の戦場に送り込むことが可能となります。もしかして侍を送り込むことに特化すべきだったかも……。やや後悔しつつも、初志を貫くことにします。
藩士を送り込むと灯籠アクションのボーナスが充実される。この効果は理解していましたが、もう1つ効果があることに気付きます。自藩のボードから藩士を取り除くと、自藩ボードに赤ダイスを置いた際に得られる米の量が増えるのです。リソースを得るだけに1手番を使うことは痛手ですが、追加で侍を戦場に送り込めるようにしておけば、部下を白鷺城ボードに送り込む機会をロスせずに済みます。
ここまで行くと、全てがうまく回ります。最終的に庭師1人、藩士4人、侍3人を白鷺城ボードへ送り込むことに成功。2位に10点差、3位に11点差を付けての勝利を収めたのでした。
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