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0から学ぶ「日本史」講義〔近・現代篇〕第215回 出口治明「〈近・現代篇まとめ3〉近・現代の重要なキーワード」
コメ0 週刊文春デジタル 3ヶ月前
明治維新から太平洋戦争敗戦までを三回に分けておさらいする最後となる今回は、満洲事変(一九三一~三三年)から太平洋戦争敗戦(四五年)までのお話をします。 この時期、日本は外国との関係を断ち孤立していきます。幕末に掲げた「開国・富国・強兵」の「開国」を捨てて、「富国・強兵」だけで進んでいくのです。...
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0から学ぶ「日本史」講義〔近・現代篇〕第214回 出口治明「〈近・現代篇まとめ2〉デモクラシーと政党政治」
コメ0 週刊文春デジタル 3ヶ月前
明治維新から太平洋戦争敗戦までをおさらいする、今回は二回目です。第一次世界大戦(一九一四~一八年)から五・一五事件(三二年)までを見ていきます。 日本ではデモクラシー(民主主義)の時代が幕を開け、短かったとはいえ戦前の政党政治が行われました。
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0から学ぶ「日本史」講義〔近・現代篇〕第213回 出口治明「〈近・現代篇まとめ1〉『攘夷』と『開国』」
コメ0 週刊文春デジタル 3ヶ月前
この連載では、明治維新(一八六八年)から太平洋戦争敗戦(一九四五年)までを近・現代として述べてきました。この七十八年間を、僕は三つの時代に区切れると思います。そこで今回から三回に分けておさらいをしていきましょう。 一回目は明治維新から第一次世界大戦までです。 日本は「開国・富国・強兵」のグラン...
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0から学ぶ「日本史」講義〔近・現代篇〕第212回 出口治明「太平洋戦争 その2 日本の戦争目的」
コメ0 週刊文春デジタル 4ヶ月前
近・現代篇の最後は、日本が太平洋戦争にどんなビジョンを持っていたのかをお話ししていきます。 開戦直前の一九四一年十一月十五日、大本営政府連絡会議は (1)南方作戦で米英蘭を破って戦略的要衝と主要交通線を確保し長期不敗態勢をつくり (2)中国の蒋介石政権を屈服させ (3)ドイツ、イタリアの協力を得て...
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0から学ぶ「日本史」講義〔近・現代篇〕第211回 出口治明「太平洋戦争 その1 ルーズベルトの構想」
コメ0 週刊文春デジタル 4ヶ月前
一九四一年十二月八日、日本は遂にアメリカ、連合王国(イギリス)との戦争に踏み切りました。まず日本陸軍が英国領のマレー半島に上陸し、その一時間後、海軍航空隊がハワイ・オアフ島に碇泊していたアメリカ艦隊を急襲したのです。 アメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領は宣戦布告案を議会に諮り、上院では...
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0から学ぶ「日本史」講義〔近・現代篇〕第210回 出口治明「日米交渉、そして開戦へ」
コメ0 週刊文春デジタル 4ヶ月前
日本は欧州で始まった第二次世界大戦に乗じて北部仏印(現ベトナム北部)に兵を進めます。この連合国フランス領への進駐がアメリカを刺激し、一九四〇年十月十六日、対日経済制裁として屑鉄、鉄鋼の禁輸が開始されました。日米開戦まであと一年。今回はこの間に日本とアメリカでどのような交渉があり、太平洋戦争が始...
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0から学ぶ「日本史」講義〔近・現代篇〕第209回 出口治明「新体制運動と大政翼賛会」
コメ0 週刊文春デジタル 4ヶ月前
日中戦争を収めることができない近衛文麿首相が一九三九年一月、内閣を投げ出してしまったことはお話ししました。あとを継いだ平沼騏一郎内閣は近衛内閣の居抜きのようで、板垣征四郎陸相、米内光政海相、有田八郎外相と主要閣僚が留任し、近衛も無任所大臣として残りました。207回で、中国に親日政権を作るため近衛首...
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0から学ぶ「日本史」講義〔近・現代篇〕第208回 出口治明「ナチス・ドイツと日本」
コメ0 週刊文春デジタル 4ヶ月前
前回は日中戦争のはじまりをお話ししました。世界に目を向けると、日本はナチス・ドイツとのかかわりから太平洋戦争へ進んでいく様子が見えてきます。今回はそのナチス・ドイツについて説明しましょう。 第一次世界大戦後のドイツは民主的なワイマール憲法に基づいた国民主権国家でした。しかし敗戦国として連合国(...
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0から学ぶ「日本史」講義〔近・現代篇〕第207回 出口治明「近衛内閣 その2・日中戦争はじまる」
コメ0 週刊文春デジタル 5ヶ月前
一九三七年七月に盧溝橋で起きた日中間の衝突が、やがて中国全土に広がる日中戦争となってしまいました。今回はそこにいたるまでの動きを見ていきましょう。 三七年八月九日、上海で事件が起こります。共同租界にある日本人経営の紡績工場の警戒にあたっていた海軍陸戦隊の大山勇夫中尉と斎藤與蔵一等水兵が中国保安...
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0から学ぶ「日本史」講義〔近・現代篇〕第206回 出口治明「近衛内閣 その1・盧溝橋事件」
コメ0 週刊文春デジタル 5ヶ月前
二・二六事件後、政治に対する軍部の圧力が高まったことは202回でお話ししました。事件後に成立した広田弘毅内閣が現役武官制を復活させたことで、軍部大臣は現役の大将、中将に限定されることになります。これで内閣人事に軍部が意見できるようになったのです。 一九三六年八月、首相、陸相、海相、外相、蔵相による...
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0から学ぶ「日本史」講義〔近・現代篇〕第205回 出口治明「世界大恐慌」
コメ0 週刊文春デジタル 5ヶ月前
浜口雄幸内閣は世界大恐慌まっただなかの一九三〇年一月に金解禁をして大不況を招いたことを192回で説明しました。今回はその世界大恐慌を詳しく見ていきましょう。 一九二〇年代の世界は第一次世界大戦の終戦や、スペイン風邪沈静化もあり、国際協調のムードが漂っていました。 アメリカはその時代、T型フォードの...
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0から学ぶ「日本史」講義〔近・現代篇〕第204回 出口治明「満洲の歴史と満洲移民」
コメ0 週刊文春デジタル 5ヶ月前
関東軍主導で建国された満洲国には、日本から開拓移民と呼ばれる人たちが国策として送り込まれました。しかし敗戦によって悲惨な結末を迎えることになります。今回は満洲の成り立ちから、この移民の意味をとらえ直してみましょう。 満洲というのは概ね今の中国の東北部、東三省(遼寧省、吉林省、黒龍江省)ですよね...
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0から学ぶ「日本史」講義〔近・現代篇〕第203回 出口治明「日中戦争の火種」
コメ0 週刊文春デジタル 6ヶ月前
一九三三年五月、中国との間で結んだ塘沽(タンクー)停戦協定によって、満洲事変は一応の収束を見せました。 岡田啓介内閣の広田弘毅外相と重光葵(まもる)外務次官が行った「協和外交」で、満洲国は独立国として発展させながら中国とは善隣互助の関係を維持する、という政策をとりました。 これができたのは蔣介...
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0から学ぶ「日本史」講義〔近・現代篇〕第202回 出口治明「ファシズムへの道」
コメ0 週刊文春デジタル 6ヶ月前
一九三二年に起きた五・一五事件で犬養毅首相が暗殺されたことは201回で説明しました。今回は国内政治が軍部に引きずられていく様子を見ていきましょう。 元老の西園寺公望(さいおんじきんもち)は「挙国一致せな、もう軍部は抑えられへん」と考えます。そこで政党による内閣ではなく、首相を軍人にし、大臣は政友会...
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「自分の人生」という物語を避けることはできない。
コメ2 弱いなら弱いままで。 95ヶ月前
本を読んでいます。 村瀬学『宮崎駿再考』と城戸義明『科学とは何か 科学はどこへ行くのか』と出口治明『仕事に効く教養としての「世界史」』を並行して読み進めいるところです。 こう書けば聞こえはいいですが、ようするに読んでは投げ出し、投げ出しては読んでいるわけ。 一冊の本に集中し切れない注意力の散...