週刊文春デジタル
パリ五輪シングルス出場二枠をかけた二年弱にわたった選考レース。すでに代表が確定していた早田ひな(日本生命)に次ぐ二枠目を獲得したのは平野美宇(木下グループ)だった。平野は三位の伊藤美誠(スターツ)に三十四・五ポイントリードで最後のポイント対象大会である全日本選手権を迎えたが、伊藤が六回戦で敗れたことで逆転の可能性がなくなり逃げ切った形だ。もしも伊藤がベスト8以上でなおかつ平野より二回多く勝てば逆転する、まさに紙一重の差だった。
今回の選考レースは、主に国内のトーナメント戦の結果でポイントを付与し、それを十大会繰り返すという前代未聞の方法で行われた。二人のポイントの推移を見ると、中盤から僅差で二位争いとなり、昨年九月には伊藤が六・五ポイント差まで接近したが、そこから平野がじわじわと差を広げて突き放した。
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