ロシアのプーチン大統領は六月十四日、外務省で行った演説で、ウクライナがNATO加盟を断念すれば、直ちに停戦交渉に入る用意があると述べた。加えて、和平の条件として、ウクライナが東部・南部四州を放棄することを挙げた。和平条件を初めて具体的に公表したことになる。
 プーチンはこのひと月、和平交渉について積極的に発言をしてきた。五月末、ベラルーシのルカシェンコ大統領との会談で、「交渉のテーブルに戻るべきだ」と語り、六月八日のサンクトペテルブルク国際経済フォーラムでは「奇抜なアイデアは無理だが、交渉の用意がある」と表明していた。 
週刊文春デジタル