中国・蘇州で六月二十四日に日本人学校のスクールバスに対する襲撃事件が起きた。日本人親子を犯人から身を挺して守り、刃物で刺された胡友平さん(54)が、二十六日入院先の病院で亡くなった。日本大使館が半旗を掲げ、上川陽子外相が哀悼の意を表明。中国でも悲しみの声が上がっていると報じられている。
 だが実は、中国のネット上は荒れた状態が続く。胡友平さんに対して、「漢奸(売国奴)」「偽軍(日本人の用心棒)」「もっと深く刺せばよかった」などの心無いコメントが浴びせられているのだ。中国では公のために命を賭けた人を「壮士(勇者)」と称するが、犯人を壮士と称える声すらある。 
週刊文春デジタル