人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
 コロナ禍に柳家喬太郎さんの落語を聴き、すっかりハマッてしまった。
 理由は明快、面白いからである。
 それまで上方落語専門だった僕は、喬太郎さんをきっかけに、いわゆる江戸の落語も今ではよく聴く。
 上京してから半世紀近くになる。もはや、そっちの方が馴染み深いのかも知れない。
 いや、そうかな?
 やっぱ、江戸っ子のべらんめぇ口調で捲し立てられるとちと、怖い。
 先日、こんな現場に遭遇したのだった。 
週刊文春デジタル