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見仏記スペシャル|いとうせいこう&みうらじゅん
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週刊文春デジタル 4日前
「三十三年後の三月三日、三時三十三分に三十三間堂の前で会いましょう」という嘘みたいな約束を、このたび本当に実現させた、いとうせいこうさんとみうらじゅんさん。仏像好きという固い絆で結ばれた2人がめぐる諸国漫遊の旅は、いとうさんが文章、みうらさんが挿絵を担当する「見仏記(けんぶつき)」シリーズとして今...
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人生エロエロ 第621回 みうらじゅん「マロンチックな気持ち」
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週刊文春デジタル 2週間前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 アルピニストの野口健さんと昔、トークショーをしたことがある。 その、どー考えても接点のない2人は当然、初対面だった。 前もって打ち合わせをした記憶はないので当日、会場の控室で軽く挨拶を交し、そのまま登壇したんだと思う。 客席より拍手と共に笑いが起ったの...
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人生エロエロ 第620回 みうらじゅん「緊急登板!」
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週刊文春デジタル 3週間前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 “バーター”って言葉。 調べてみると「barter【動】物々交換する、(特に利益に目がくらんで)売る、安く手放す」と、書いてあるが、どうやら日本の芸能界では「A氏を出す条件として、まだ売れていないB氏もテレビに出す」そんなプロダクションの抱き合わせ商法のことをい...
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人生エロエロ 第619回 みうらじゅん「男だったぁーらぁー♪」
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週刊文春デジタル 4週間前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 洗濯物を畳むのは居間、テレビの前で行うことに決めている。 テレビに夢中になっているようでは、作業がスムーズに行えないので、テキトーな番組がいい。 要するにテレビはついていればいいのである。 “オールドメディア”などと呼ばれるようになって久しいが、こっちも...
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人生エロエロ 第618回 みうらじゅん「ボク・ディラン」
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週刊文春デジタル 1ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 先日、居ても立ってもおられず、2月28日公開の映画『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』の試写会に行った。 このタイトルは、ボブ・ディランの『ライク・ア・ローリング・ストーン』、その一節を取ったものだ。 主演はティモシー・シャラメ。フォークからロックへ転身し...
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人生エロエロ 第617回 みうらじゅん「クッチョンさん」
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週刊文春デジタル 1ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 最近、よく耳にする“紐付け”って言葉。 マイナンバーカードに紐付けする健康保険証や、運転免許とか、そんなの。 でも、アウト老(ロー)の頭には当然、あの紐付けが浮んでくる。 それは、昭和生れには馴染み深い、天井から吊られた和風の傘が付いた照明器具。その中...
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人生エロエロ 第616回 みうらじゅん「ムード音楽との出会い」
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週刊文春デジタル 1ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 T・REXのアルバム『電気の武者』(原題“Electric Warrior”)が発売されたのは1971年。僕が中学生の時だった。ヒット曲『ゲット・イット・オン』や『ジープスター』が収録されてるLPレコードだ。 当然、欲しかったが、その2曲はよく深夜ラジオでかかっていたので、ラジカ...
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人生エロエロ 第615回 みうらじゅん「お爺さんの特権」
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週刊文春デジタル 1ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。『老いるショック・セミナー(5)“4G”』 おはようございます。早速ですが、みなさんはパートナーからこんな指摘を受けたことはありませんか?“ねぇ! 私の話、ちゃんと聞いてる?” または、“それ、前にも言ったじゃない。もう忘れてんの!?”「先生!」 じゃ、そこのベレ...
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人生エロエロ 第614回 みうらじゅん「初◯ッ◯◯の思い出」
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週刊文春デジタル 1ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 ま、それはさておき“三十三年後の約束”が迫っているのである。 下の写真は右が、いとうせいこう氏(当時31才)で左が、僕(当時34才)。共著である『見仏記(けんぶつき)』、その本のラストで二人はおかしな待ち合わせをしていた。“三十三年後の三月三日、午後三時三十...
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人生エロエロ 第613回 みうらじゅん「へべれけめぇ」
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週刊文春デジタル 2ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 コロナ禍に柳家喬太郎さんの落語を聴き、すっかりハマッてしまった。 理由は明快、面白いからである。 それまで上方落語専門だった僕は、喬太郎さんをきっかけに、いわゆる江戸の落語も今ではよく聴く。 上京してから半世紀近くになる。もはや、そっちの方が馴染み深...
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人生エロエロ 第612回 みうらじゅん「孤独とチャンスは背中合わせ」
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週刊文春デジタル 2ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。“孤独をいつの間にか 淋しがり屋とかんちがいして” これは吉田拓郎さんの『イメージの詩(うた)』のワンフレーズ。 上京して間もない頃、淋しくなるとよく口ずさんでた。 友達も出来なくて唯一の話し相手は定食屋のおじさん。年齢までは聞かなかったけど、30代半ばだ...
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《『男はつらいよ』映画公開55周年記念》人生エロエロ《特別編》みうらじゅん「寅さんはキープオン・トンチンカン」
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週刊文春デジタル 2ヶ月前
人生の3分の2は寅さんのことを考えてきた。 と、いうのは嘘だけど、折りに触れ考えることが多かったことは本当。『男はつらいよ』を初めて映画館で観たのは、シリーズ8作目の『男はつらいよ 寅次郎恋歌』だった。併映は『春だドリフだ 全員集合!!』と、当時つけていた“映画ノート”にはそう書いてある。中学生になり...
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人生エロエロ 第611回 みうらじゅん『SNOW LIGHT LOVE』
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週刊文春デジタル 3ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 クリスマスが近づくと思い出す歌がある。“雪が降る/寂しい街/君の姿/見つけられず/君の名前/銀世界に/静かに響いてる/僕はひとり/彷徨う街/ひとこと愛を告げたくて♬” タイトルは『SNOW LIGHT LOVE』。 たぶん、ほとんどの人は知らないと思う。 だって、僕が1...
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人生エロエロ 第610回 みうらじゅん「二人の思い出」
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週刊文春デジタル 3ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 何年か前、『ワイドナショー』という番組に出演した際、楽屋でアンケート用紙を渡された。「今回取り上げるネタのひとつ“ストレス調査”に関するもので、出演者のみな様にもお願いしてます」と、テレビ局の人は言った。 どんな時にストレスを感じるかYES・NOで答えるアン...
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人生エロエロ 第609回 みうらじゅん「アウト老日記:ブツゾーとか筆ペンとか」
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週刊文春デジタル 3ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 11月13日 晴 ここ何年かはYouTubeで発表を行っている『みうらじゅん賞』。今年、27回目を迎える。 途中、4年間ブランクがあったが、リリー・フランキー氏の一声「あれ、復活して下さいよ」で、2005年から再開。 ちなみにその年の受賞者は、熊田曜子さん、リチャード...
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人生エロエロ 第608回 みうらじゅん「プロレスごっこ入門」
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週刊文春デジタル 3ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 プロレスが大好きだった少年時代。『プロレス入門』(秋田書店刊)という本を買って貰った。 表紙はジャイアント馬場さんが、海外の悪役レスラー(黒パンツ)に“十六文キック”をかましてる写真だ。 本のタイトルだけ聞くと将来、プロレスラーを目指す者の入門書と思う...
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人生エロエロ 第607回 みうらじゅん「アウト老日記特別版:ハニー復活!」
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週刊文春デジタル 4ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 11月10日(日)晴 東京国立博物館平成館で開催してる『はにわ』展を見に行った。表慶館の方は『ハローキティ展』。どちらも大人気であった。 当然、思い出すのは、サンリオの就職試験のこと。面接で「うちの会社に何を望みますか?」と聞かれ、「牛のキャラのグッズを...
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人生エロエロ 第606回 みうらじゅん「アウト老日記:ハニワとか口笛とか」
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週刊文春デジタル 4ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 9月30日(月)晴 東京国立近代美術館で開催されている『ハニワと土偶の近代』展。「みうらさんの漫画本も展示されてますので」と、教えられインタビューを受けた。 その漫画本のタイトルは『ハニーに首ったけ』。 今から40年以上前に雑誌『ビックリハウス』で連載して...
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人生エロエロ 第604回 みうらじゅん「待ってました、金玉亭!」
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週刊文春デジタル 4ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 金玉工場の工場長(通称“おやっさん”)には、唯一、落語という趣味があった。 工員たちはもちろん、そのことを知っている。 仕事には大層、厳しいおやっさんだが、ふだんの会話では“ゆーもあ”を挟んでくることも多い。 それは若い頃からのルーティーン、就寝前に聴く...
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人生エロエロ 第603回 みうらじゅん「神田川似顔絵道場」
コメ0
週刊文春デジタル 5ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 キャバクラに初めて行ったのは30代初めの頃。席に着いたキャバ嬢はしばらくして、「じゃ、私の似顔絵を描いてみてよ」 と、僕に紙のコースターを1枚、差し出した。 新しいものならまだしも、それまで水割りのグラスに敷いてあったやつだ。 水気を含んで表面が少しブヨ...
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人生エロエロ 第602回 みうらじゅん「目の正月(ハートマーク)」
コメ0
週刊文春デジタル 5ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 今更ではあるが、『プレイガール プレミアム・コレクション・ボックス』を買ったので報告まで。『プレイガール』とは、僕が中高生の頃、しこたま青春ノイローゼをこじらせる要因を作ってくれたテレビドラマである。 プレイガールのメンバーは国際秘密保険調査員という...
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人生エロエロ 第601回 みうらじゅん「トンピーなるもの」
コメ0
週刊文春デジタル 5ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 先日、量販店のおもちゃ売場でトンピーを見つけ、思わず買った。 トンピーの正式名称は、『リズムでともだち こぐまのトンピー』である。 随分、箱も退色していて、それが最後の一品だった。平日の午後、レジ前には誰もいなくてすんなり買えたが、その時の男性店員は新...
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人生エロエロ 第600回 みうらじゅん「理想のデザイン」
コメ0
週刊文春デジタル 5ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 1作目の『エイリアン』を観たのは、理想だけはやけに高かった美大生の頃。 そもそもSFやホラー映画は大好きなジャンルだったけど、『エイリアン』には、特別な思いがあった。 それは、モンスターをデザインしたH・R・ギーガー氏の存在だ。 高校時代に買ったLPレコード...
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人生エロエロ 第599回 みうらじゅん「夜な夜な抱かれています」
コメ0
週刊文春デジタル 5ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。「抱く」とか、「抱きたくない」って、余りにも一方的過ぎるよね。 先ずは「抱かれたい」「抱かれたくない」という相手の気持ちを考えなきゃ。 しかし、オレの場合、商品名上、そんなことは言ってられない。単なるヌイグルミにしてはデカく、『抱き枕』としても利用出来...
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人生エロエロ 第598回 みうらじゅん「ハウツーを知らない子供たちへ」
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週刊文春デジタル 6ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 先日、街で『HOW TO HAVE SEX』と書かれた映画ポスターを見つけ、思わず二度見した。 それはハウツーの後のハブに違和感を覚えたからである。 ハウツーとくりゃ、フツー、即セックスでしょ! そう思ってしまうのは1970年代初頭に出版された『HOW TO SEX 性についての...
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人生エロエロ 第597回 みうらじゅん「鹿を抱く予定」
コメ0
週刊文春デジタル 6ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。“鹿と僕のエピソード” 小学校低学年の通知表、その備考欄には毎度この言葉が記されていた。“落ち着きがない” 成績も良くなかったので仕方ないが、この評価だけは間違っている。こんなことがあった。その日、先生は、奈良公園に響き渡るような大きな声で僕を怒鳴りつけた...
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人生エロエロ 第596回 みうらじゅん「絵梨花のラブポエム」
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週刊文春デジタル 6ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 ハロー! みなさん、お久しぶり。 もうお忘れですか? みうらじゅん事務所で秘書をしているラブドールの絵梨花ですよ。クスン。ま、仕方ありませんよね。このところすっかり登場の回も減りましたから。 でも、今年の初め、雑誌『ブルータス』の“人生最高のお買いもの...
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人生エロエロ 第595回 みうらじゅん「支配から解放されテーゼ」
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週刊文春デジタル 6ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。『老いるショック・セミナー(4)“テーゼ”』 おはようございます。 暑い日が続きます、みなさんお変りありませんか?「私はこの夏、初めて股のぞきをしましてねぇ、エヘヘ」(教室内、少し騒つく) ねぇ、田中さん。いつも注意していますが、発言は手を挙げてからですよ。
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人生エロエロ 第594回 みうらじゅん「タメ口な彼女」
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週刊文春デジタル 6ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 日帰り温泉に行った帰り、ムーミンバレーパークに寄った。そこは埼玉県飯能市にあるムーミンの世界を再現した施設。 アウト老の僕には不向きな場所と思われそうだが、「カルピスまんが劇場」を見て育った世代。当然、ムーミンは岸田今日子さんの声で今も脳裏に焼き付い...
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人生エロエロ 第593回 みうらじゅん「海女に呼ばれて」
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週刊文春デジタル 6ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。『ひとりでできるもん!』 とは、その昔NHK教育テレビでやっていた子供番組である。 僕はその日、“ひとりでできるもん!”と、強く心に念じながら、スマホで映画の予約を取ろうとした。 今までにも何度かチャレンジしたことがあったが、うまくいかず結局、当日映画館でチ...
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人生エロエロ 第592回 みうらじゅん「ファビュラスなメール」
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週刊文春デジタル 6ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 長くこんな仕事を続けていると(どんな仕事? と、聞かれると困るが)、たまにびっくりするような出来事が起る。 ある夜、こんな方からメールが送られてきたのだ。“こんにちは。はじめまして。叶美香と申します。叶姉妹の妹です” フツーならタレントの名前を騙ったい...
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人生エロエロ 第591回 みうらじゅん「つままれた話」
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週刊文春デジタル 6ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 老いるショックの影響で、このところ旧友との再会が増えてきた。 なつかし話に花が咲き、別れ際には、「次、会う時が葬式にならんよう、互いに元気でいようや」の常套句が出る。誰しもそんな切なさを感じながら余生を送っているんだなぁー。 などと思っていたところ、...
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人生エロエロ 第590回 みうらじゅん「X氏のひとり言」
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週刊文春デジタル 6ヶ月前
人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。 今回はある裁判の模様をお届けする。 その概要はこういったものだ。被告人X氏が車内(さほど混み合っていない)で、被害者A子さんの臀部を見て発したとされる言葉、“ええケツしとるのう”がひとり言であったか否か、そこが問われる裁判だ。 検察側の陳述――「実際、その...