THE STANDARD JOURNAL
おくやまです。
前回の「アメ通」で、私は
「すべての隣国と平和的につき合って行く」
と習近平がAPECの会合で発言したことを、
彼の本心であるという分析をしました。
もちろんこういうことを書くと、
「おくやまはリアリスト的な見方をしていない」
と言って怒る人もいるかもしれませんが、私の本意は、
「まさにリアリスト的な理由から、
習近平は隣国と平和的に付き合っていきたいと考えている」
というところにあるわけです。
私がそこまで言い切る最大の論拠は、
中国は今の時点で隣国たちの反発(バランシング)を食らうよりも、
十分に国力(パワー)をつけてからのほうが
隣国を影響下に置きやすくなるからです。
ではそのために何をすればいいかというと、
中国は70年代から続けてきた「平和的台頭」という
対外的には控えめな戦略を実行しながら、
隣国に反感や恐怖を発生させないまま、
おとなしくパワーを蓄積する、というものです。
たしかに、中国は「平和的台頭」戦略を取ることで、
少しづつ「パワー」を持ち始めた2000年代前半頃までは、
日本を悪者にすることによって、東アジアの周辺諸国が
中国に対して脅威を感じることを
ある程度は相殺(キャンセル)できていたわけです。
ちなみにそうような隣国の一つが、韓国であることは、
皆さんもご存知の通りで、今更言うまでもありませんね。
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