■Confucius says, Xi does
『the Economist』(2015/07/25)
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おくやま です。
前回は中国がインド洋進出のための「ナショナリスト的な神話」として
「鄭和の海」という概念をここ十年くらいに
さかんに提唱しはじめたことを指摘しましたが、
今回のエコノミストの記事は、それと近いものです。
内容は、習近平が孔子のオリジナルである儒教を、
中国の国家宗教として活用し始めているというものです。
ところがここでみなさんもご存知の通り、儒教というのは中国共産党、
とりわけ毛沢東がマルクス主義という思想を持ち込むことによって
過去にわざわざ否定してきたもの。
共産党はそもそも伝統的な宗教や思想を否定するところに
党の思想的なバックボーンがあるので、
いまさら孔子の儒教を賞賛するのは都合が悪いはずなのです。
しかし自らの神格化を進める習近平は、
共産党の伝統を受け継ぎつつも、新たな国家宗教を必要としているのです。
そこで好都合だったのが儒教、となるわけです。
記事でも指摘されておりますが、さすがに現在の共産党は、
毛沢東のイメージの悪さもあって、中国の威信を世界に広めるために、
「毛沢東学院」ではなく、「孔子学院」を、
世界120カ国で475校もつくっております。
もちろん日本にも一部の大学に存在しますよね。
このようなニュースを見てつくづく思うのは、
色々と批判はされながらも、
やはり日本というのは伝統的にも思想的にも恵まれている、
ということです。
一度伝統を根絶やしにしてしまうと、
今回の習近平のように、
無理してつくりあげる必要が出てくるわけですから。
( おくやま )
http://www.realist.jp/strata.html
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■-編集後記-(和田)-----------------------------------■
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番組では何度か言ってますが、
日本はいろんなものの本場になってます。
仏教、儒教、漢方・・・。
日本人はこういういいモノは残してきました。
儒教についてももともとシナ大陸より研究が進んでいました。
中国では、孔子の教えなどもはやかけらもありません。
文化大革命で一旦すべてなくなったからではありません。
そもそも孔子の教えなんか、もともとシナ人に浸透してませんでした。
文化大革命ではじめて失ったわけでなく、
シナ人には儒教的センスはもともと定着していません。
もし、儒教センスにあふれるなら、焚書されたくらいで
消えるわけないですね。
日本人は米軍に日本の良さは焚書されたましたが、
日本人らしさは残っています。
むしろ他人に気を使いすぎる面と合わせられて
他国に遠慮しすぎるようになってしまったくらいです。
文化大革命以前からシナ人にとって儒教とは
単なる学問的なものであって一部のマニアのものでした。
なので焚書されたからといって、
革命前のシナ人と変わったところはほぼないでしょう。
そもそも殺伐とした地域からしか、
大宗教は生まれていませんしね。
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(担当:紫)
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