今や欠かせない情報ツール・ソーシャルネットワークサービス(SNS)。この連載では、世の中で使われているSNSをとりあげ、どんなサービスで誰が使っているのか、サービスの内容と状況を解説していきます。
第17回の今回は「Pixiv」を紹介します。「イラスト」を描く人・楽しむ人がつながるSNSです。
どんなサービス?
「pixiv(ピクシブ)」は、イラストの投稿に特化した日本発のSNS。2007年10月にサービスが開始されました。一般的なSNSが日記やつぶやきなどを投稿できるのに対し、pixvに利用者自身が制作したイラストと小説しか投稿できません。コミュニティのような機能もなく、あくまで投稿された創作物が中心となるSNSです。
では、イラストを描かないユーザは......というと、「受け手」として参加できます。投稿されたイラストには、10段階の評価やコメントをつけることができ、気に入ったイラストは「ブックマーク」することができます。作品や作者への好意を伝えることでコミュニケーションができるんですね。
どんな人が使っている?
利用は無料、匿名での登録が可能です。2014年2月にはユーザ数1000万人を突破しています。
投稿されるイラストは、コミック系のものや、アニメ・ゲームのキャラクター、パロディありオリジナルあり......と把握できないくらい種類があります。どんな作風のイラストでも受け入れられる懐の広さが、ユーザ数の拡大につながっているといえそうです。
また、投稿するイラストには容量や枚数などの制限がないため、絵の保管庫としての役割もあります。プロフィールから自分のイラストへ誘導することでポートフォリオ(作品集)としても使え、絵を描くユーザにはpixivを使うことのメリットが多くあるのも嬉しいですね。
トピック:pixivをきっかけにデビューも!
定期的にイラストコンテストを開催しているのをはじめ、オリジナルのWebマンガを配信する「MANGA pixiv」や、同人通販サイトを開設できる「BOOTH」など、イラストを中心としてサービスの幅を広げているpixiv。テレビ番組「いらこん」ではイラストコンテストを生放送するなど、ネットの垣根を超えた展開を見せています。実際にマンガ家やイラストレーターとしてデビューした例も。
最近では、新規会員の登録数の6割が海外のユーザというデータもあり、今後はグローバル展開も見据えているというpixiv。どんな進化を見せるか楽しみです。