「とりあえずビール」というとき、一緒に注文するものといえば枝豆ですよね。もうちょっと重たいものだと、唐揚げや餃子あたりでしょうか。
飲んでから、あるいは飲みながらつまむという方が多いと思いますが、おつまみをうまく使って二日酔いを防ぐこともできます。唐揚げやフライドポテトなどの揚げ物や、ナッツ類などの油脂の多い食べ物は、二日酔い防止に効果があるといわれているのです。
脂肪は胃ではなく小腸で吸収されるため、消化に時間がかかります。その分アルコールの吸収を遅らせることができるんですって。
でも、油ものが嫌いな人も多いですし、毎回二日酔いの心配ばかりしていても楽しくないですよね。
そこで今回は、もう少しビールを楽しく・おいしく飲める食べ物についてのお話です。いわゆる「マリアージュ(飲み物と食べ物の良い組み合わせ)」ですね。
ポイントその1・国を合わせる
とはいえ、どのビールとどの食べ物が合うのかなんてすぐわからないですよね。
一番ラクチンなのは、原産国の料理と合わせることです。 例えば、フライドポテトはベルギー発祥なので、基本的にベルギービールとの相性が良いです。 同様に、イギリス料理としてお馴染みのフィッシュアンドチップスは、ペールエールのお供に最適。そしてドイツのビールだったらソーセージ、というような感じです。
日本のビールであれば天ぷらや焼き鳥が鉄板でしょう。お好み焼きなどの粉ものも相性が良いですね。
ポイントその2・色の濃さを合わせる
もう一つのポイントは、色の濃さを合わせること。
色の淡い食べ物には金色~明るい茶色のビール、色の濃い食べ物には濃い茶色~黒いビールが基本的に合います。
これは食べ物の場合、味の濃さと見た目の色がほぼ一致するからです。ビールの場合も、色によって口当たりの重さにある程度目星をつけることができます。
そして味の濃い食べ物はだいたいどっしりした感じのものが多いので、バランスが取れるようです。
色の濃淡を合わせたわかりやすい例を挙げるとすれば、「ピルスナー+塩焼き鳥」や「黒ビール+ビーフシチュー」でしょうか。
「フルーツビールにカマンベールチーズ」のような例外もありますが、大ハズレすることはないと思います。
自分好みの組み合わせを探すのも楽しい
この二つのポイントのうち、どちらかをクリアしていればマリアージュとしては成功といっていいでしょう。
ビールの専門書などには「このスタイルには○○がいい、××はダメ」というようなことが書いてありますが、個人的にはそういった「教科書」にこだわることはないと思います。
一つだけ従うとすれば、「ラガー系のスタイルと生魚は合わせにくい」ということでしょうか。ラガー系の苦味が生臭さを助長してしまうので、せっかくのビールもお魚もおいしさが半減してしまいます。
また、缶に直接口をつけて飲むと金属臭が加わってさらに生臭く感じがちですので、やはりビールはグラスに移して飲むのがいいでしょう。
そういった点を踏まえて、自分なりに「この銘柄にはこの料理!」という組み合わせを探すのも一興です。
これまた私見ですが、「プレミアムモルツ+餃子」や「オレンジピールの香りがするビール(ヒューガルデン・ホワイトなど)+ベーコン」、「ギネス+ローストビーフ」はぜひお試しいただきたいなあと思います。
そういった「自分のイチオシ」を飲みの席でオススメし合うのも楽しそうですね。
次回からはまたちょっと趣向を変えて、「ビールは何からできているのか?」という点に注目してみたいと思います。お楽しみに!