岡本太郎という芸術家。
 
 「太陽の塔」を観たのが小学三年生の時だから、知らぬうちにずいぶん影響を受けているのだろうと思う。
 
 言葉には簡単にできないけれど、芸術というものの本質を、僕はどこかで「太陽の塔」や「痛ましき腕」といった作品から感じ取っていたのだ。

 それはおそらく作者が発したものが作品を通じて直接心に訴えかけてくる、原始的な力強さで、今思えばそれは芸術における創作エネルギーそのものだった。
 
 最近、岡本太郎のドキュメンタリーを観る機会があり、その在り方が芸術家としてあまりにも正しいことを改めて確認し、深く感動した。
 
 単なる一芸術家というよりも、人間としての存在感がとてつもない点、そして芸術家が一般の人々に与える影響について・・・この辺りがやはり芸術家の本質そのものだと強く感じ入った。

 そして、僕個人の印象としては、そのようなところが、YOSHIKIとぴったりと重なって見えたのだ。

 これまで僕は、日本人の芸術家を象徴するような存在として捉えていた岡本太郎とYOSHIKIの共通点を意識したことはなかった。

 今になってそのことに気づいてみると、何だかとても納得したのだ。

 それはもちろん、とても嬉しいことだった。