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【夢と夕陽】65. 夢の始まり(10)
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【夢と夕陽】65. 夢の始まり(10)

2015-09-07 21:30

     
     康介としたたかに飲んだ夜、はっきりと『自分がXのプロデュースを手がける』と決めてから、僕の中で毎日は一変した。
     
     それまではひたすら『優れた才能を見つけること』だった日々の仕事の目的が、『しっかりビジョンを描いてXをプロデュースすること』に変わったのだ。
     
     たとえ僕が自分以外の制作スタッフにXのプロデュースを任せたくない、と思っても、SDスタッフの職務として育成アーティストであるXに興味を持つスタッフとの打ち合わせをストップする理由も権限も、僕にはない。
     
     だから引き続き何人かのプロデュースやディレクターと会い、打ち合わせを重ねた。
     
     しかし面白いもので、目的が『『しっかりビジョンを描いてXをプロデュースすること』に変わったことで、僕にとってはそういった打ち合わせも、別な意味で非常に意義のあるものに変わったのだった。
     
     なぜなら、既に実績を上げている大先輩がXというバンドについて尋ねてくる質問や感想、意見といったものが、すべて今後のプロデュースの参考になるからだ。
     
     その人達はやはりプロだけに、Xに興味を持っている時点でそれぞれ何かしら、Xの魅力の一部をちゃんと捉えている。
     
     それらを基にディスカッションをすることで、今後のプロデュースの大きなヒントが見つかったりするのだった。
     
     あるプロデューサーなどは、とても面白い反応をしていた。
     
     その人はプロダクション部門の人なのだが、既にYOSHIKIが内面に秘めているエネルギーの強さに気づき、まるでファンのようにYOSHIKIという人間のもつ魅力に惹かれていたのだ。
     
     その人には、YOSHIKIの内面に息づいている普通の人間ではないエネルギーがオーラのように可視化して見えるらしい。
     
     彼がYOSHIKIの話を始めるとちょっと異様なムードになり、彼が見ているありとあらゆる世界の中で、YOSHIKIの魅力から派生するエネルギーとリンクする現象や人間の業のようなものが何なのか、ひとつひとつ説明してくれるのだ。
     
     その様子は、まるで宗教にハマった人のように僕には見えた。
     
     でも、YOSHIKIの話が終わるとごく常識的な、とても分別のある経験豊かなプロデューサーの顔に戻るのだ。
     
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