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YOSHIKIと作曲について語り合う時、僕は意図的にメジャーキー(長調)の名曲を取り上げたり、メジャーキーの魅力あるコード進行について触れたりしていた。
ちょうどリリースされたばかりのインディーズアルバム「Vanishing Vision」を聴けばわかる通り、Xの楽曲はマイナーキー(短調)だ。
けれど僕のイメージでは、進化したXの楽曲にはメジャーキーの楽曲も含まれていた。
たとえ全体がメジャーキーでなくとも、セクションの一部にメジャーキーの部分があったり・・・。
アップテンポの曲なのに、部分的にメジャーキーの魅力が炸裂していたり・・・。
そんなイメージを共有しつつ、実際のところ僕が一番待ち望んでいたのは、メジャーキーの美しいスローバラードだった。
僕にとって、YOSHIKIは曲を「作る」のではなく「生む」ことのできる天才作曲家だった。
そんなYOSHIKIの才能がとても美しいメロディーが生み、そのメロディーが美しいメジャーキーのコード進行に包まれていたら、どれだけ感動的な曲になるだろう・・・。
僕はそのイメージに深い期待を寄せていたのだ。
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