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好評放送中の「宇野常寛のオールナイトニッポンゼロ金曜日」。
前週分の放送を、全文書き起こしでお届けします。
前週分の放送を、全文書き起こしでお届けします。
■オープニングトーク
はい、片山さん、中村さん、名取さんおつかれさまでした。評論家の宇野常寛です。行ってきましたよ僕は。そして会ってきましたよ「いわもとQ」(以下:いわQ)の社長に。岩本浩治社長に会ってきましたよ。
いわQっていうのはこの番組ではすっかりおなじみだと思うのですが、僕がこの1年半くらい超絶ハマっている立ち食いそば屋さんです。もう1年半くらい前かな、僕の友達のチームラボの猪子寿之さんっていう、IT社長というかメディアアーティスト? まあこの二つの合いの子みたいな仕事をしている男がいて、ある日の深夜に彼にキャバクラに連れ込まれたあと、「宇野さ~ん、歌舞伎町で遊んだ後はぁ、いわQ行くんだよ~!」とか言って、ちょっと今のモノマネなんですけど、まあこんな喋り方をする男で(笑)。
その猪子さんに、歌舞伎町のいわQに連れ込まれたんですよ。そこから超ハマって、もう今では2日にいっぺん食べてるくらいハマっちゃってるんです。どれぐらいハマってるかっていうと、今週の月曜かな? 神保町に新しくいわQが開店したんですけど、事務所のスタッフに命じて開店祝いの花とか届けさせましたからね。僕そのとき、生まれて初めてB to Bみたいな感じで花を贈りましたね。 AKBのコンサートですら花を贈った事ないんですけど、いわQには贈りました。
それでこれだけ好きだから、やっぱり作ってる人に会いたいなって思うようになったんです。僕は、昔から好きなものは追求するだけじゃなくて、集めたりイベントにも行くだけじゃなくて、作っている人に会いたくなるタイプなんです。実際にこれまでも会ってきたんですよ、主に仕事にかこつけて。皆さん知ってると思いますけど、僕いわゆる「仕事認知厨」ですからね(笑)。仕事認知大好き人間なので、仕事にかこつけて憧れの人に会ってきた人生なんです。
小学生の頃からガンダムが好きだったから富野由悠季監督にも仕事で会いましたし、AKBにハマったら握手会に行ってメンバーに会うだけじゃなくて、雑誌の対談とかで秋元康さんに会ったりしてますからね。だから、ここまでいわQにハマったんだから、もう岩本社長に会うしかないと思って、インタビューを申し込んで行ってきたんです。僕は2月から平日は毎日メールマガジンを出してるんですよ。ニコニコ動画の「PLANETSチャンネル」という、動画とメールマガジンがセットになったサービスをやっていて、そこで毎日メールマガジンを出しているんです。月曜から木曜までは政治からAKBまで僕の興味のあるいろいろな記事を配信していて、金曜日はこの番組(宇野常寛のオールナイトニッポンZERO)の全文書き起こしを配信しているんです。
そのメールマガジンで僕が岩本社長にインタビューをするという、わりと誰得みたいな企画を実行したんです。それでつい昨日ですね、行ってまいりました。岩本さんのところに。もうね、ぶっちゃけ彼にとってなんのメリットがあるのかよく分からない取材だったと思うんですけど、超いい人でした。「ファンです」って言うとすっごく喜んでくれて、開店初期の頃のメニューなんかも見せてもらったりしたんです。今と全然違っていて、それぐらい試行錯誤して洗練されたメニューになっているんですよ。あと、これからはあの辺りを狙って出店したいみたいな戦略とかも聞かせてもらって、もう根掘り葉掘りいわQの全てを聞いてきた感じですね。
ちょうど1時間くらい経った頃かな、話がすっごい盛り上がってきたところで第三の登場人物が乱入ですよ。「宇野さぁん、ごめ~ん遅くなったぁ」みたいな感じで、猪子寿之が遅れて登場ですよ。僕にいわQを教えた男が1時間遅刻して登場したんです。別の企画でちょっと前に僕と猪子さんが打ち合わせをしている時に、一緒に取材に行こうって話になったんです。僕の出している雑誌「PLANETS」の次の号で、猪子さん達と夢のオリンピック企画を出そうとしていて、ちょうどいまソチオリンピックの開会式がやってますけど……俺今余計なこと言ったな。裏でやってるけど、こっちのラジオを聴いてほしいんですけど(笑)。理想の東京オリンピックの開会式だったり、競技の見せ方とか、都市開発とかをみんなで考えようという企画をやってるんですけど、その打ち合わせをしてるときになんかのはずみで、「猪子さんに紹介されたいわQに超ハマって、社長に会いに行くんだよ」って言ったら猪子さんが「俺も超行く~!」みたいになって付いてくることになったんです。
それで、来るって言ったのはいいんだけど、前の仕事が押してるか何かで1時間遅れて猪子さんやってきたんですよ。大木さんっていう美人秘書を連れて。まあ、チームラボの女性に関しては言いたいことがいろいろあるんですけど、ちょっと長くなるからおいといて ──ちなみに僕は大木さんより森さんという人の方が好きなんですけど(笑)。まあそれはおいといて、思いっきり遅刻してきたんだけど、やっぱこれは才能なんでしょうね。猪子さん、またたく間に岩本社長の懐に飛び込んでいくんですよ。気が付いたら10分くらいで仲良くなって、初対面のくせにもらいタバコとかしてるんです。
しかもいつのまにか話が変な方向になっていて、「宇野さんがね~いわQの話をするたびに、俺超迷惑してるんすよ~」とかよくわからない事を言いだすんです。何かなと思ったら、僕がこのラジオでいわQの話をするたびに、猪子さんに歌舞伎町でキャバクラに連れ込まれたっていう話をするじゃないですか。そしたら、次の日の日曜日とか、あるいは週明けの月曜日とかに猪子さんが仕事で人に会うと、この番組を聴いた人から「猪子さんてやっぱりキャバクラとか好きなんすね」とかすっごい言われるらしいんです(笑)。
本人いわく、自分はめったにキャバクラとか行かないのに、宇野のせいでキャバクラとか大好きキャラに思われて迷惑だと、なんか僕を悪者にする感じで盛り上がってるんです。僕も一瞬だけちょっと悪いことしたかな、と思ったんですよ。あの日はまだNHKのアナウンサーだった堀潤もいて、猪子さんと僕の3人で遊んでたんです。このメンバーが揃うのって意外とないので、猪子さんはある種のサービス精神としてめったに行かないキャバクラとかに連れてったのかなと一瞬だけ思ったんです。でも違いますね。だってあいつ、値段交渉とかしてましたからね。呼び込みっぽい人と。「1時間でね~5000円ポッキリなら行くね~」とか、すっごい値段交渉とかしてるんですよ、あれはどう見ても玄人でしたね(笑)。
ということで本日の1曲目はそんな僕の大切な友人であるチームラボの猪子寿之さんにこの曲を捧げたいと思います。
それでは聞いてください、椎名林檎で「歌舞伎町の女王」。
♪
はい、聴いていただきましたのは椎名林檎で「歌舞伎町の女王」でした。
この椎名林檎が歌舞伎町の女王だったら、猪子って歌舞伎町の帝王だと思いますね。その日、猪子さん最終的には10年以上前に歌舞伎町でちょっと有名になった、カリスマ的おっばいパブの話とかしてましたからね。そのお店は店長が超切れ者で、従業員の女の子達があまりに快適に働いているからなかなか辞めないらしいんです。辞めないから、だんだん女性の平均年齢があがってきて、気がついたら別のテーマのお店になりかけていたみたいな、よくわかんない話をしてたんですよ。っていうか、お前は何をしに来たんだって若干思わなくもなかったんですけど、まあまあ盛り上がったし、面白かったからいいかなって感じですね。
はい、僕の身の周りは相変わらず汚れた大人たちで溢れていますが、この番組は今夜もピュアでイノセントな精神を保ちつつお届けしたいと思います。それでは今夜もよろしくお願いします、宇野常寛のオールナイトニッポン0(ZERO)。
はい、あらためましてこんばんは、評論家の宇野常寛です。猪子さんのインパクトに圧倒されちゃったんですけど、岩本社長のお話は超面白かったですよ。もともと岩本さんって、セブンイレブンでマネジメントやっていた人みたいなんですよ。本も何冊か出されている人で、ほとんどセブンイレブンについての本なんです。その後、コンサルティングの仕事をやって、そしていわもとQを作ったっていう経歴の人なんです。いわもとQの蕎麦ってユニークな発想でできてるんですよ。今はちょっと違うんだけど、ある時期まで「とにかく鮮度のいい物を出そう」っていうのがコンセプトになっていたんです。とにかくできたての蕎麦と揚げたての天ぷらを出すんですけど、その調理法も簡単なマニュアルになっているんです。だから素人の従業員でも同じ味になる。それで、その同じ味っていうののレベルの高さを保証するのは鮮度だ。そういう発想なんですよね。こう、料理人の腕とかを一切関係無くしてしまうっていう発想なんです。
僕が思うに、これって何に一番近いかというと、セブンイレブンのコーヒーなんです。あれって、「とにかく挽きたてをその場で出す」っていう発想じゃないですか。コーヒーは挽きたてを出したら誰が淹れても美味しいっていう発想でできてるんです。だから、そこがいわQとすごく似てますね。って話を岩本社長にしたら、セブンイレブンっていうのは、もう何十年も前から、こういう思考をしてる会社なんだっていう風におっしゃるんです。岩本さんがセブンイレブンにいたのはバブルの頃なんですけど、その頃からセブンイレブンの商品やサービスについての思想は基本的には変わっていないんだ。だから、自分が作る蕎麦とセブンイレブンのコーヒーっていうのは自分が居たのは20年位前なんだけど、発想がどこか似てるんだ、というね。岩本さんがいた頃のセブンイレブンっていうのはその思想はあったけど、商品開発のテクノロジーが追いついていなかっただけなんじゃないか、っていうことをおっしゃっていたんです。
ほんとに思いつきでお願いしたインタビューだったんですけど、予想以上に面白い話が聞けて、会いにいって良かったなって思いましたね。このインタビューはさっきも言ったように、平日毎日配信してるメールマガジンに載るので、気になる人はニコニコ動画のPLANETSチャンネルに登録してください。
ちなみにですね、先週だか先々週だか、この番組で僕が話をした翌日にリスナーさんが結構いわQに行ってくれたらしくて、売り上げがいつもより5万円くらい上がったらしいんです。この番組の鈴木ディレクターも番組終わったあとに歌舞伎町店かどっかに行ったみたいですね。ADのタッキーも、今週の火曜日にできたばっかりの神保町店に行ったらしいんです。だから、僕の身の周りにいわQ童貞がどんどん減っていってますね。この調子でこれからもガンガン、いわQの素晴らしさを世界に伝えていきたいなって思います。
はい、全てのメールの宛先は、uno@allnightnippon.com。twitterの番組公式アカウントは@ann0uno、呟くときはハッシュタグの#ann0を付けてください。さらにこの宇野常寛のオールナイトニッポン0(ZERO)は、スマートフォン向け放送局NOTTVでもここ東京有楽町のニッポン放送のラジオ映像と共に、生放送でお届けしています。このNOTTVでは、来週金曜の朝10時から宇野常寛のオールナイトニッポン0(ZERO)の再放送をお送りしています。再放送の時間がいつもと違いますのでご注意ください。スマホで見るオールナイトニッポン、詳しくはNOTTVのホームページをご覧下さい。はい、というわけで今夜も有楽町のニッポン放送から生放送、宇野常寛のオールナイトニッポンゼロ、ノンアルコールで朝まで突っ走ります。
■フリートーク
はい、宇野常寛が担当しております。オールナイトニッポンZERO(ゼロ)金曜日、オープニングのいわもとQトークがツイッターで大反響ですね。
これはですね、ツイッターネームのかしおDさん!
「今日もし有楽町に行けたなら、いわもとQに行きたい。」
あっ! ごめんなさいこれは僕のトークが誤解を招いたかもしれないですね。いわもとQは今のところ都内に4店舗です。ひとつは歌舞伎町、あと池袋の西口で、立教大学に行くほうですね。あとは高田馬場のさかえ通り、神保町の集英社の近くの4店舗です。なので、この4スポットに用事があった人はぜひ食べてみてください。
えーっとですね、これメールも頂いてます。これはラジオネームのきりんさん。
「今日、野中美郷さんの舞台を池袋に見に行ってきました」あー、みちゃっていま池袋で舞台やってるんですね。
「帰りにいわもとQへ初めて行ってみました。東口から西口に移動する際は、宇野さんのいわもとQの歌を口ずさみながら歩きました。綺麗な店でおいしかったので満足でした。2月19日楽しみにしています」
はい、ありがとうございます。この「いわもとQの歌」っていうのは、僕が先週だか先々週に秋元康さん作詞の昔キョンキョンが歌っていた『夜明けのMEW』っていう歌を、替え歌にして歌ったんです。いわもとQ~僕が食べた~♪ とまあ、こんな歌なんですけど(笑)。この歌がラジオを聴いてくれた人にもスタッフにも、謎の好評を博していて、みんな耳にこびりついて離れないって言ってますね。いつかフルコーラス版作りたいです。
はい、ではではね、じゃあもう一回メール行きましょうかね、えっとこれはラジオネームかしゅ~むさんです。これちょっと重いメールですね、
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最終更新日:2024-11-13 07:00
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