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【無料公開】「現代の魔法使い・落合陽一 ――彼だけが、本物の中二病である」宇野常寛「THE HANGOUT」2014年12月8日オンエア書き起こし(2014-12-15配信) ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 号外 ☆
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【無料公開】「現代の魔法使い・落合陽一 ――彼だけが、本物の中二病である」宇野常寛「THE HANGOUT」2014年12月8日オンエア書き起こし(2014-12-15配信) ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 号外 ☆

2015-12-25 17:00

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    「現代の魔法使い・落合陽一
    ――彼だけが、本物の中二病である」
    宇野常寛「THE HANGOUT」
    2014年12月8日オンエア書き起こし
    (2014-12-15配信)
    ☆ ほぼ日刊惑星開発委員会 ☆
    2015.12.25 号外

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    ネットでもリアル書店でも話題沸騰中の落合陽一さんの著書『魔法の世紀』。本の内容をさらにフォローアップすべく、PLANETSメルマガでは落合さんがこれまでに登場した記事を無料公開していきます!(すでに公開済みの記事一覧はこちらのリンクから。)
    今回お届けするのは、ちょうど一年前、宇野常寛がナビゲーターを務めるJ-WAVE「THE HANGOUT」に落合さんがゲスト出演した際の書き起こしです。落合さんのラジオ初出演時の貴重なドキュメントとなっています。


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    【発売中!】落合陽一著『魔法の世紀』(PLANETS)
    ☆「映像の世紀」から「魔法の世紀」へ。研究者にしてメディアアーティストの落合さんが、この世界の変化の本質を、テクノロジーとアートの両面から語ります。
    取り扱い書店リストはこちらから。http://wakusei2nd.com/series/2707#list

    ▼プロフィール
    落合陽一 (おちあい・よういち)
    1987年東京生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程を飛び級で修了し、2015年より筑波大学に着任。コンピュータとアナログなテクノロジーを組み合わせ、新しい作品を次々と生み出し「現代の魔法使い」と称される。研究室ではデジタルとアナログ、リアルとバーチャルの区別を越えた新たな人間と計算機の関係性である「デジタルネイチャー」を目指し研究に従事している。
    音響浮揚の計算機制御によるグラフィクス形成技術「ピクシーダスト」が経済産業省「Innovative Technologies賞」受賞,その他国内外で受賞多数。
    ※『魔法の世紀』の内容をフォローアップすべく、PLANETSチャンネルでは落合さんがこれまでに登場した記事を無料公開中! 無料で読める記事一覧はこちらのリンクから。




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    ■ オープニング・トーク

    宇野 時刻は午後11時30分を回りました。皆さんこんばんは、宇野常寛です。今夜はスペシャルウィークということで、まあ他の番組だったら、誰もが知っている有名人を呼んでガッポリ数字を稼ぐところなんですが、この番組はそんなぬるいことはしません! むしろ、今は無名でもこれからの時代を作る人間を呼びたい! まだ誰も知らなくてもいいから、この先ブレイクしていく人間を呼びたい。そう考えまして、いま僕が最も注目している若手作家をゲストに呼びました。現代の魔法使い、メディアアーティスト、落合陽一くんが登場します。まあね、誰だコイツって思う人も多いと思うんですけど、なんて言ったらいいのかな、一言で言ったらマッドサイエンティストですね。なんか、魔法使いとかマッドサイエンティストとか、この時点でこいつは何を言っているんだと思われるかもしれませんが、まあたぶん、本人が登場したらもっとそう思うことでしょう(笑)。それでは、J-WAVE「THE HANGOUT」、今夜もスタートです!

    ~♪

    宇野 J-WAVE深夜の溜まり場「THE HANGOUT」。月曜担当ナビゲーターの宇野常寛です。さあ、落合陽一とは果たしてどんな人物なのか。さっき僕はね、マッドサイエンティストとか現代の魔術師とかそんなことを言いましたけど、まあオフィシャルな説明を言うと、普通に研究者なんですよね。っていうか、科学者ですね。この説明はちょっと語弊があるんですけど、ディスプレイの次の形を研究している人ですね。本人いわく、ディスプレイの次を研究しているというと、わかりやすいけど実は正確には違うらしいんですけどね。で、そういった研究を使って、アート作品をどんどん発表しているという、科学者とアーティストの二足のわらじを履いている男です。喋り方っていうかね、挙動みたいなものが、一言で言うとこれ、『DEATH NOTE』のLなんですね。ほんとにこういう人間いるんだ、っていう。むしろ、『DEATH NOTE』の作者、もしくはジャンプ編集部の誰かは、どこかで落合陽一の存在を知ってあのキャラクターを作ったんじゃないかって思うくらい、Lっぽいですね。

    初めて会った時に、全身ヨウジヤマモトの真っ黒の服装をしていて、首からカメラをぶら下げていたんですよ。で、なんでそんなことしているんですかって聞いたら、実験的に自分の視界に入るもの全てを記録している、みたいなことを言っていたんですよ。で、最初は美大くずれ系のアーティストか何かかな、みたいな失礼なことを思ったんですよ。でもね、話してみると、いちいち発言がぶっ飛んでいるんですよね。それも、ただぶっ飛んでいるんじゃなくて、僕が普段文化やメディアについて考えていることとすごく近い気がしたんです。僕が考えているようなことを、理系のジャンルというか、科学テクノロジーのジャンルでやっているような気がしたんですよね。そこからちょっと興味を持って、時々一緒に仕事をするようになったっていう。まあそんな関係ですね。

    はい、というわけですね、宇野常寛がナビゲート致します、J-WAVE「THE HANGOUT」。今夜の1曲目はですね、そんな落合くんの登場にふさわしく、この曲を選びました。映画『DEATH NOTE』のイメージソング、Red Hot Chili Peppersで「Dani California」。

    ~♪

    宇野 宇野常寛がナビゲート。J-WAVE「THE HANGOUT」。今夜の1曲目は、映画『DEATH NOTE』のイメージソング、Red Hot Chili Peppersで「Dani California」でした。

    この後、現代の魔術師、メディアアーティストの落合陽一さんが登場します。落合さんへの質問も受付中です。ハッシュタグは「#hang813」です。メールの方は、この番組のホームページのメッセージボタンから送ってください。番組ホームページではYouTube Liveでスタジオの様子を同時生配信中です。そして、11時55分からは、南沢奈央ちゃんのNIPPON SEKIJUJISHA “GAKUKEN” The Reason Whyのコーナーがあります。そして、J-WAVE「THE HANGOUT」各曜日のナビゲーターが毎週共通のテーマを語る、シェア・ザ・ミッションのコーナー。今週はアイドルについて語ります。J-WAVE WACORDSのメンバーがさまざまなベンチャー企業をリポート、ワーカーズ・ディライトのコーナーもお楽しみに。そして、毎週月曜日は番組終了後、ニコニコ生放送「PLANETSチャンネル」で延長戦を行います。番組内で語り切れなかった話題、そして、読みそびれたメールなどをディープに追及していきます。
    はい、それでは宇野常寛が深夜1時までナビゲートします、深夜の溜まり場「THE HANGOUT」。このあと現代の魔術師、落合陽一さんが登場します。

    〜♪


    ■ゲストトーク1

    宇野 J-WAVE 深夜の溜まり場「THE HANGOUT」。月曜日は宇野常寛がお届けしております。早速、今夜のゲストをご紹介いたします! 現代の魔法使い、落合陽一さんです。

    落合 はいどうもこんにちは!

    宇野 こんにちはー、ラジオの生放送とかってもしかして初めてですか?

    落合 実はJ-WAVEに来たのも初めてです。ニコラジとかは出たことありますけどね。

    宇野 そうだね、僕のニコニコ生放送とかにも。

    落合 あとなんか、やまだひさしさんのやつとか。

    宇野 この番組ではたびたび落合くんの話題をしているんだけども、具体的に何をやっている人なのかっていうところを最初に説明した方がいいと思うんですよ。一言で言うと、落合陽一とは何者なのか。魔法使いとは何ぞや、ってところからいきたい。

    落合 そうですね、なんか、俺はコンピューターが……俺はコンピューターになりたいんですけれども。

    宇野 コンピューターになりたい!?

    落合 はい。コンピューターを使って何をするかっていうのが、アートだったりテクノロジーだったり、まあ今の世の中は、出し方としてはメディアアートって言葉で表現されたりとか、例えばメディア技術で表現されたりするんですけど。なんか、コンピューターの出現によって、そもそもアートとテクノロジーを分ける意味がなくなってしまった今、俺はコンピューターを使って、次の時代に通じる思想を作りたいっていうのが主なモチベーションなんです。次の世界って、たぶん、スマホだとかPCだとかっていう存在は全部隠れていって、俺たちは俺たちの身体のまま、この世界に直接アクセスできるような世界にしたいんですね。っていうのを、例えば物を作って、物を浮かせて、動かしてみたりとか、物の質感を実際変えてみたり、俺たちの頭をハックするんじゃなくて、世界自体をハックすることでどうにかして変えてやりたいっていうことをずっとやっています。

    宇野 なるほどね。それって要するに、コンピューターっていうものが空気のようなものになるっていう理解でいい?

    落合 そう、空気のようなものになるっていうのと、あと俺たちが脳みそをハックすることなく、この世界をハックしたいっていうことですね。

    宇野 なるほど。これ、聴いているみなさんわかりました? つまり彼は二つのことを言っているわけですよね。一つはコンピューターというものが当たり前のものになる。なんか僕らって、生まれてからコンピューターがどんどん発達していっているから、「コンピューターでこんなことができるようになったよ」っていう驚きとともに生きてきていますよね。だから、世の中を語るときはメディアを語ると大体のことが語れちゃう。今の時代を象徴するのはメディアだってわけですね。テレビとかインターネットとか。で、そういった時代がコンピューターが当たり前になるとなくなってきて、メディアを語ることが社会を語ることじゃなくなっていくっていうことがひとつと。で、もう一つが、僕たちがバーチャルリアリティというか、情報技術の最先端っていうと、脳に電極を刺して幻覚を見せるとか、コンピューターの中でもう一つの世界を作っちゃうとか考えるけど、そうじゃなくて、コンピューターの力でこの現実自体を変えていくっていうね。この二つのことをたぶん言っていたんだと思うんだよね。

    落合 まさしくその通りですね。さすが宇野さん。

    宇野 っていうか落合くんには、僕が編集長のメルマガで連載してもらっているからね(笑)。なので、たぶんいま日本で一番、君の書いた論文以外の文章を読んでいるのは僕だと思うんですよね。

    落合 確かにその通り(笑)! そう、僕の毎回難解なこの言い回しをすべて宇野さんが編集して直していただいているんですけれども。

    宇野 で、具体的には、どういう研究をしているわけ?

    落合 最近では、去年は音のシーズンだったので、見えない音のエネルギーを使って、物質、物体自体をどうやって三次元的に空中に浮かせたり、並べたりして操るかっていうこととか。あとは音の力を使って、例えば、物体の表面に当たる光の反射質感を変えて、リアリティーのある物体を描くディスプレイを描くディスプレイを作ったりとか。あとは、そうですね、物体の触り心地とかのテクスチャーを、音波レベルの振動で変えてやると、あたかも鉄から木に変わるとか、木から紙に変わるみたいな、触覚質感を変えたりとか。どうやって物体自体をハックしないで外力で違うものに変えてやるかみたいなことをずっとやっていました。

    宇野 なるほど。たぶん聴いている人たちは、電波で物を浮かせるってわかったと思うんだけど、たぶん他の二つが、今の説明だけだとたぶん脳みそがついて行かなくてわかってないと思うんですよね。

    落合 ですねー。

    宇野 で、二つめはなんだっけ?

    落合 二つめはね、要は大体触覚で物を変えるとか、光の量を変えるとか。手触りを変える。

    宇野 物事の手触りを変えると。で、三つめが、物の反射を変える。

    落合 そうですね。要は液晶ディスプレイって一定の反射しか持ってないじゃないですか。そうじゃなくて、なんか本物の質感と同じような反射を持つディスプレイってどうやったら作れるの、みたいなことをやったり。

    宇野 皆さんわかりましたか? つまり、今までは錯覚を見せようとすると、それこそ薬とか、脳に電極を刺して、幻覚を見せていたんですよ。でも、落合くんがやっている研究っていうのは、要は、物がある、鉄板がある、シャボン玉があると。で、光の反射を変えることによって、シャボン玉や鉄板の質感を変えて別のものに見せるとか、あるいはそこに情報を、プログラムを走らせて描画する、映像を出したりとか、絵を描いたりするということを言っているっていうことなんだよね。

    落合 そうですね。今までコンピューターってコンピューターの中に閉じていたんですけど、コンピューターから外に出てきて、物理世界をどうやってハックするかっていうことをやっています。今年は(落合さんのテーマが)光のシーズンなんで、光の波の研究がいっぱい出てきます。

    宇野 なるほどね。三つめのテクスチャーが変わるっていうのは、たぶん手触りが変わるっていう理解がわかりやすいかな。

    落合 そうですね。見た目と手触りとどっちもやっています。物には物の固有の手触りがあるじゃないですか。ディスプレイを触って手触りが変わるみたいなのはすごく研究者がやってきたんだけど、この世界にある物を、そのまま手触りをトランスフォームする、変換するみたいなことをやっています。

    宇野 なるほどね。落合くんの研究っていうのを最初に僕が聞かされたときに、ああ、これは、この先に人間と情報の関係が変わっていくことの本質だと思ったわけ。つまり、この10年でも、僕らっていうのは、情報技術っていうのが、随分ディスプレイの外に出て行っているっていう感覚がすごく強いと思うわけですよ。

    落合 そうですね。

    宇野 実際に今までインターネットとか、情報技術って主にインターネットのことを指していて、どんどん新しいメディアが生まれていく。で、ソーシャルメディアが生まれていったりとか、YouTubeが生まれていったりとかでみんな感動して、おおすごい、ディスプレイの中のメディアがどんどん面白くなっていく。ところが、ここ数年話題なのって、例えば3Dプリンターだったり、あるいはIOT(internet of things)、物のインターネットですよね。いろんなものにセンサーが入っていて、ネットワークでつながっていくっていうね。あっちの方がだんだん面白いって注目されるようになっていて。

    落合 まあ、あとライブ演出だとか、実際に起こるもの、みたいな。コンピューターグラフィックスも98年くらいでみんな飽きてきて。ジュラシックパークできるなら、恐竜くらい描けるんだから、コンピューターの中でなんでもありなんだろう、っていうのがみんなの理解だと思うんですけど。まあ、実際に恐竜が歩いたらすごいですよね。

    宇野 うん(笑)。なので、なんか90年代は情報テクノロジーに詳しい人、あるいはコンピューターオタクっていうのは、画面の中のもう一つの世界に逃げ込んでいる人ってイメージだったのが、今はたぶん、情報テクノロジーに明るければ明るいほど、情報テクノロジーを使って現実を面白くするっていう方向にどんどん行っている。その流れの先にあるものは、まさにこの落合くんが行っているような研究の世界なんじゃないかっていうね。そういうふうに僕は感じたんだよね。すごく。

    落合 いや、ありがとうございます。僕は、そこにどうやってこの世界を持っていくかっていうのを、たぶん言っているだけじゃわからないので、物を作って示していくっていうのがモチベーションなんです。だから最初思想を作るっていったんですけど、今までの、20世紀の思想家って、こんな考え方すげーぜ! って喋っていたんだけど、もう今の時代、コンピューターのアシストがあるから、俺たちは物を作りながら語れるわけじゃないですか。物と語りがミックスされないと、タンジブルな、触れる価値がないと、認識できないんですよね。未来への変化を。それをどうやって作っていくかっていうのがかなりモチベーションで。

    宇野 でもさ、ちょっといきなりつっこんだ質問をするけど、それって研究者・落合陽一としてのモチベーションだよね。メディアアーティスト・落合陽一はそこにどう絡んでくるの?

    落合 そこはいい質問ですね。僕のモチベーションとしては、メディアアートの方はもっと大きいことがテーマです。つまり、研究は一歩前に進めればいいんだけど、アーティストとしては、美意識とか、もっと漠然とした、人間とコンピューターの関係性っていうのを記述したりしたいんですよね。
    例えば、この前宇野さんに、東京デザイナーズウィークに来ていただいたと思うんですけど、今までの世界ってどうやったらフィルムとか画面の中にものを切り取って、それを表現にするか、二次元絵にするかっていうのをやっていたと思うんです。でもフィルムとかなくてもアニメーションを作る、物体が実際に並んでいてアニメーション作る作品を、宇野さんもご覧になったと思うんですけど、そういうのを使って、どうやったら絵画とかにイメージを閉じ込めることでアートをやってきたことを転換していくか、ということに興味ありますね。アーティストとしては。

    宇野 なるほどね。これは僕の理解なんだけど、落合くんの研究っていうのは、情報テクノロジーっていうものが画面、メディアではなくてイメージではなくて、リアルの空間を変えていく時代に、人間の美意識ってかなり変わるはずだっていう前提があると思うんだよね。人間にとって文化とは何か。人間にとって興奮するものは何かっていうことが、メディアが力を持ちすぎていた20世紀から続く、現代のパラダイムがガラっと変わっちゃうだろうっていう前提があって、だったらその新しい時代が来た時に、こういうものを人は美しいと思うはずだ、こういうものに人はドキドキするはずだ、っていう予感をアーティストとして描いていると思うんだよね。

    落合 ビビビビ来ますけどね。

    宇野 あの、研究者として作りたい未来における美の形っていうのを、作品で先取りするようなことをたぶんやっているんじゃないかなって思うんだよね。

    落合 まさしくその通りです。要は、美の形っていうのは研究とかにはなりえないんですよ。それは、ものとして作って表現するしかなくて、あとは感受性の高い人に届くように作るしかない。それをやれるスタイルが、アーティストという言葉でしか表現できないので、僕はメディアアーティストと自分のことを名乗っているんですけど、そこを両輪こねこねしながら、俺が発狂しないように、両方を混ぜながらやっているっていう。

    宇野 つまり、自分の作品によって、自分が見据えている未来っていうのを常に担保しておいて、研究にいかにそこに追いつかせるかということをやっているわけでしょ。

    落合 そうですね。つまり研究と思想っていうのは両極端なもので、片方は解釈で片方は理論を突き詰めていくことで。それがミックスされているのが、このコンピューターメディアの世紀だから、それをどうやって自分で先取りして作っていくかというのが、かなり興味が。

    宇野 なるほどね。はい、いきなり非常にハイコンテクストな議論になっているわけなんですが、この後もたっぷり時間は用意していますんで、引き続き落合陽一くんの世界を、堪能していただきたいと思います。J-WAVE「THE HANGOUT」。この後は南沢奈央がお届けする、NIPPON SEKIJUJISHA “GAKUKEN” The Reason Whyのお時間があります。僕と落合くんはまた後ほど戻ってきますので、チューニングはそのままでお願いいたします。それではですね、南沢奈央ちゃんにバトンを渡す前に、一曲お聴きください。毎週この時間はですね、南沢奈央ちゃんの優しく繊細なイメージを重視して、僕が選曲しているんです。それでは聴いてください。今週の僕から奈央ちゃんに捧ぐ一曲です。宮内タカユキで「仮面ライダーBLACK RX」。

    ~♪

    宇野 J-WAVE深夜の溜まり場「THE HANGOUT」、改めましてこんばんは。月曜担当ナビゲーターの宇野常寛です。そして、今夜のゲストは現代の魔法使い・落合陽一さんです。改めましてよろしく。

    落合 こんばんは。よろしくお願いします。

    宇野 落合くんには、僕が主宰しているメールマガジンで月に一回「魔法の世紀」というタイトルの連載論文を書いてもらっているんですが、この「魔法の世紀」という言葉は落合くんの基本的な研究のコンセプトというか、思想の核にある言葉ですよね。

    落合 はい。行動スタンスです。

    宇野 この「魔法の世紀」というものについてちょっと説明してもらいたいなと。

    落合 OKです。たぶん適宜宇野さんが補足してくれるので、僕のマシンガントークで大丈夫だと思うんですけれども。まず、20世紀って「映像の世紀」だったわけじゃないですか。

    宇野 NHKで「映像の世紀」っていう番組がありましたよね、タラララーン♪ っていうテーマ曲で。

    落合 「パリは燃えているか」ですね。「映像の世紀」というのは、テレビとかマスメディアが、100万人が消費するコンテンツを作っていた時代で、そこではひとつのコンテンツを100万人が消費していたんだけれども、今はインターネットによって完全にその力学が狂ってしまっていて、100万人がひとり一個ずつ100万個のコンテンツを消費する時代になっているんです。それを成り立たせているのはコンピューターという魔法の箱なんですけど、「魔法の世紀」というのは、そこにあるテクノロジーが何であれ我々はそのテクノロジーを全く意識しないで新しいことを起こそうとするとか、この物理世界にこれまでと違ったことを起こそうとするとか、みんなが虚構の世界とかメディアの世界とかに意識を投射していた20世紀とは違って実世界側に戻ってきているとか、俺たちが全員共有できるコンテクストが成立しない中で美意識や行動が変わるとか、コンピューターによって我々の思想そのものがどうやって変化していくのか、というものに関わるキーワードで、まるで魔法のようにテクノロジーを意識しない時代になるっていうことです。

    宇野 いま落合くんが言っていたことをちょっと僕のほうで補足すると、20世紀の延長線上にある2010年代のこの社会というのは、ひとつのイメージを共有することで社会が成立しているんですよ。僕らは目の前の妊婦はすぐ助けようと思うけれど、ここから遠い北海道とか外国とかの災害で困っている人を助けようとはなかなか思わないじゃないですか。そこをテレビとか新聞とかで、一生懸命一つの物語を共有させることで情が湧いてきて、それで社会が成り立っているんです。ところがその前提がインターネットでどんどん壊れていっている。いきなり東京とブラジルがつながったりする一方で、隣にいる人たちと全然話が合わなくなってくる。実際、僕はタンザニアのアニメオタクのほうが、隣に住んでいる40年専業主婦をやった熟年女性よりも絶対に話が通じるからね。

    で、そんな世の中っていうのは、落合くんの考えでは実はテクノロジーに規定されていると。とにかく20世紀というのは、映像という究極の兵器を使って人々に同じ夢を見せることによって社会を作っていたんだけど、情報社会の発展で、その前提が崩れちゃったときに、いろんなものの前提が変わっちゃう、例えば人々の価値観も変わるし、社会の成り立ちも変わるし、人々が感じる美しさや醜さの基準もどんどん変わってしまう。そんな世界において、人々は何に感動するのか、どんなふうに人と繋がっていくのかっていうことを、「魔法の世紀」という言葉で示している、というのが前提だよね。

    落合 前提ですね。最近発見したんですけど、テレビとかの動画ってあるじゃないですか。あれって動いているようで実は俺たちは動いていないんですよ。

    宇野 どういうこと? 

    落合 俺は「動画は動いているものだから動くデザイン」みたいな話だと思っていたんですけど、冷静に考えたら映画館の中で誰も走り回ったりしないし、映画を見ている俺たちと動くものの関係っていうのは、実に静的なんですよ。止まっている。だけど、この社会において情報によって流動化される俺たちの身体自体は、今かなり動的なんですよ。その、動と静の対比を、今までの社会の中では全然デザインできていなかったんです。要は、これまではあくまでぼーっと画面を見ていたんだけど、今やこの世界の中で流れる情報が俺たちを後押しして動的な世界を作り出そうとしていて、そのデザイン論自体が「魔法の世紀」の核なんですよね。

    宇野 なるほどね。FMのリスナーにわかりやすく言うと、ちょっと前の「映像の世紀」までは、みんなテレビのアーティストの出演を見たり、CDをじっくり聴いたりすることが、音楽を消費するっていうことだったわけ。それってすごく静的じゃない。だって、その間ずっとリスナーは止まっているわけだから。それに対して今は、とにかくライブのほうが人が沸くじゃない。インターネットの力でむしろライブが沸いてきていると。で、そうなってくるともう体験することにしか意味がないっていうことにみんな気づき始めている。単純に情報社会が発達すると、映像や音声はいくらでもコピーできるから、あんまり価値がなくなっちゃう。でも体験することってなかなかコピーできないから、人々はどんどん動くようになっていくっていうことを、落合くんはたぶん言葉を変えて言っていたと思うんだよね。

    落合 その通りです。

    宇野 そうなってきたときに、どうやって世の中を設計したらいいのかっていうことを実は誰も考えていない。なぜならば、この10年から15年の間に生まれてきたことだから。そうなってしまったときに、果たして人間とテクノロジーの関係というのはどう変わっていくのか。つまり「映像の世紀」っていうのは、イメージを共有することで社会が成立していた時代なんだけど、ネットが生まれると体験することにしか人々は興味がなくなってしまう。そうなると、どうやって社会を作っていいかもわからないし、どんなコンテンツが、どんな作品が世界中の人々に普遍的に愛されるのかもわからなくなってくる。それを探しているという理解でいいのかな。

    落合 そうですね。インターネットにないのは、俺たちの身体とか、物理的なものそのものなんです。物理空間はインターネットでは共有できない。だけど、そこにあった何かを記録したりとか、そこで流れていた音楽を共有したりはできるんです。俺たちはこの身体性やここにいること自体を、インターネットでは共有できていなくて、それは投射されて画面の中にあるだけなんです。だから俺たちの強い渇望がこの現実に向かわせているような気がしていて、そのフレームワークを最近ずっと考えているんです。

    宇野 テクノロジーの変化っていうのは我々を静止させない、どんどん動かす方向に切り替わっていくっていうことですね。はい、まだまだ話は続きますが、ここで一曲お聴きください。まさにそういった新しい世界をイメージして選びました。AKB48で「これからWONDERLAND」。

    〜♪

    宇野 はい。お送りしましたのは、AKB48で「これからWONDERLAND」でした。J-WAVE深夜の溜まり場「THE HANGOUT」、月曜日は宇野常寛がお届けしております。今夜は現代の魔法使い・メディアアーティスト落合陽一さんを迎えています。ちょっとTwitterいきましょうかね。これはTwitterネーム、ぴっぴっぴさん。

    「ひねくれた見方をすると、脳に電極を刺すのも感覚器官を騙すのも脳的には変わらない気もしますが。」

    これはどうですか? すごく色々な人から聞かれていることだと思うんだけど。

    落合 俺の中では全然違ってですね。基本的には、人間っていう生物と環境っていう地球があって、世界側が変わって動いていくと、それは全員で身体をもって共有されるんですけど、脳だけハックしていくと、いい例は、赤ちゃんは俺たちのコミュニティに入るためにイニシエーションを受けないといけないですよね。脳に電極を刺すっていう最初のことをしないといけないんだけど、脳電極ベースだとそいつはそれをするまでこの世界に存在しなくなっちゃうんですよ。それって実は社会が二つに分かれるんです。

    宇野 意識高くなって教育を受けて社会契約しないと市民じゃありません、っていう西洋近代的な発想だよね。

    落合 そうそう。で、その西洋近代的な発想で俺はコンピューターの世界を埋めていきたくはないので、その逆のアプローチで、脳をハックするより世界をハックしていったほうが長期的には面白いんじゃないかって思う。そのうち折半はされていくと思うんですけど。

    宇野 言ってしまうと、脳に電極を刺すとあくまで脳内の電気信号が変わるだけなんだけど、落合くんのやっている研究というのは物が光を反射するとか、物が音波を反射するときの反射の仕方が変わるわけだから、物から人間の感覚器にいっている信号自体をいじっているということだもんね。

    落合 そうですね。あとコンピューターグラフィックスの話を一瞬だけしたいんだけど、CGの世界って重力も摩擦も何もない世界なんですよ。で、そこでやったことをこっちに戻してきて、俺たちはこの世界で、第二の環境である脳を使って、どこまでいけるのかっていうことにすごく興味がある。

    宇野 だからシャボン玉っていう限界まで薄い膜にグラフィックを描画するみたいなことをやっているわけね。

    落合 はい。どこまでこの物理世界っていう玩具を使っていけるのかということにすごく興味があって、それがめっちゃ面白いんですよね。

    宇野 その行き着く先というのが、コンピューターが介在していることを全く意識させない、まさに「魔法の世紀」「魔法の時代」ということだよね。

    落合 そうです。俺たちはその「魔法の時代」の中で何をやったらいいのかというのを俺は思想として書いていて、そこの指針となるような、俺たちがどこまで行けるのかっていうのは作品や研究で作るっていう、その二足のスタンスでずっとやっているんですよ。

    宇野 なるほどね。でも最近落合くんはアート作品を作っていないじゃない。最近は研究と論述の一辺倒になっていると思うんだよね。

    落合 いいことを聞きますね。最近、俺の中でのアートの価値がちょっと下がっていて、研究それそのものがアートになるんだったらそっちのほうが面白いなと思って、エッジを突いているんですよ。「この物理的な表現自体、世界の表現自体で、抽象じゃなくて理論を突き詰めた先の世界との薄皮一枚とのところで、いったい俺たちは何をどこまで彫り込めるのか」ということそのものって表現なんじゃないか、それが別にテクノロジーだっていう見方をされても表現なんじゃないかみたいなことがずっと頭の中に湧いていて、それにすごく注力しているんですけど。

    宇野 曲を流す前に話していた、体験だけが人を動かす時代というのは、研究とかテクノロジーそのものがほとんどアートとかコンテンツのように機能するということを意味するわけだからね。

    落合 はい。アートってつまるところ「手の技」で、誰にもできなかったことをすることなんですけど、これから人類は情報と一体化していくので、「知の技」で誰もができなかったような、誰も思いつかなかったようなことをすること自体もアートだと思うんですよ。例えば今までは物は浮かなかったし、光の薄さの膜には何も干渉できなかったけど、そういうところに何かを描きだしていくこと自体が、テクノロジーではなくそれはもうアートなんじゃないか。

    宇野 それに突っ込んじゃうとさ、落合陽一は今後メディアアーティストを名乗るべきかどうか問題だよね。

    落合 そうなんですよね。

    宇野 「メディアというものは何かの時代を象徴していて、そのメディアを通じて人間の社会観とか、あるいは視覚とか聴覚とかの感覚に対してのメタ意識を芽生えさせることによって新鮮な体験を与える」っていうのがメディアアートなわけじゃない。でも落合くんの理論でいうと、人々がメディアの存在自体を意識しなくなる時代がすぐそこに迫っているわけであって、それは単なるアートというべきなんじゃないかというのが僕の正直な感想なんだよ。

    落合 俺も悩むことは多かったんですけど、コンピューターとメディアという言葉はかなり近くて、コンピューターがコンピューターじゃないところ、つまり、メディアアートの枠の外郭を狙っていく限り常にメディアアートだと俺は思っていて、つまり、メディアアートという枠自体を一点一点外側に拡大していくこと自体がメディアアートだと思っているんですよね。

    宇野 なるほどね。つまり「魔法の世紀」というのは、結局メディアというものをこれ以上ないほど意識させるコンピューターというものの拡大でしか実現しないので、「魔法の世紀」が完全に訪れるまではメディアアートの枠を拡大する仕事をするっていうことだよね。

    落合 そうです。

    宇野 なるほどね。はい、まだまだ話は尽きませんが、ここで落合くんの選曲で一曲お届けしたいなと思います。じゃあ曲紹介よろしくお願いいたします。

    落合 はい。AVICIIで「WAKE ME UP」。この曲好きなんですよ。

    〜♪

    宇野 はい、お届けしましたのは、今夜のゲスト、落合陽一さんの選曲で、AVICIIで「WAKE ME UP」でした。今夜は現代の魔法使い、メディアアーティストの落合陽一さんを迎えて宇野常寛がお届けしております。J-WAVE「THE HANGOUT」月曜日、ここで一旦お知らせです。


    ■シェア・ザ・ミッション 今週のテーマ:「アイドル」

    宇野 J-WAVE「THE HANGOUT」、今夜はメディアアーティストの落合陽一さんをゲストにお迎えしてお送りしていますが、ここからは各曜日のナビゲーターが毎週共通のテーマを語る「シェア・ザ・ミッション」のコーナーです。今週のテーマは「アイドル」。

    今日ここに来る途中に、僕の推しメンであるところのAKB48チームKキャプテンの横山由依さんが、高橋みなみさんの来年の卒業を受けて、なんとAKBの二代目の総監督に就任することが発表されました。このすごく難しい時期のAKBを背負って立つってものすごく重責だと思うんですけど、ここまできたら僕らファンも覚悟を決めて推すしかないなって、そんな決意を胸に今日僕は六本木に入りました。

    今でこそこうやってAKB48ファンとして知られている僕ですけど、昔は全く興味がなかったんですよ。どちらかというと僕は女優派で、佐伯日菜子とかすごく好きで写真集買ったりとか、出演作を全部チェックしたりとかしていたし、あと20代前半のころは韓国女優のペ・ドゥナにすごくはまって、ファンレターを書いて、友達の友達を辿ってハングルに翻訳して出してもらったりとか、返事は返ってこなかったけどそんなことをしていました。そんな僕がアイドルに興味を持ったのは、やっぱりAKBがきっかけですね。当時アイドルっていうもの自体がテレビアイドルからライブアイドルに移りつつあったわけ。まさに「魔法の世紀」的な話だよね。テレビからネット+現場に移っていった。現場をガンガンネット中継したらそれだけで盛り上がれるっていうふうにマネタイズの仕方が変わっていった時期なんですよ。Perfumeとかも昔はそうだったんですよ。広島のローカルアイドルだったんですからね。

    それで僕は、これは新しいコンテンツだと思ったんですよ。そもそも人間には家族でも配偶者でもないし、ご近所さんでもない、直接自分の生活とか人生に関わりないのに誰かを応援したいという欲望があるじゃないですか。これ僕は、「代理体験の欲望」だと思うんですよね。自分の人生ってどんなに頑張っても一つしかないので、何らかの擬似的な形で誰かの人生を体験したいんですよ。人間という生き物は。で、僕は物語への欲望というのも実はここから生まれているんじゃないかって思うんですよね。それを物語よりも直接的な形で満たそうとしているのがアイドルなんですよ。考えてみたら、自分と関係ないやつのことを応援したいとか思わないと、社会って作れないんです。さっきもちょっと言いましたけどね。自分の身の回りの人間だけを大事に思っているやつばっかりだと、社会って作れないんですよ。少なくとも国家といえるレベルの社会は無理ですね。アイドルというのは言ってみればある種の疑似恋愛装置というものをそこに差し込むことで、家族と家族ではない誰かとの中間を作っているんです。疑似恋愛的なところがあると、ある種の関係妄想というものが働いて、全く関係ない誰かをちょっと関係ある誰かのように勘違いする。そういうことによって、遠くにいる誰かを推せるっていう装置がアイドルだと思うんですよね。だからアイドルという装置は、昔はテレビメディアでまさに物語的に、物語上のキャラクターとして事実上存在していたけど、何か社会の情報化で新しいステージを迎えたんじゃないかと思っています。マスメディアの中で作られたキャラクターを推すんじゃなくて、ソーシャルメディアを通じて、あるいは現場で触れあうことができる他人の人生に一喜一憂して応援したりしなかったりするのが今のアイドルなんですよ。

    僕はスポーツ中継を見ているといつも「自分が応援してもしなくても結果が変わらないのにどうしてこいつらを応援するのかな」って疑問に思うんです。僕は昔プロ野球ファンだったから特にそう思うんですよね。「俺が一生懸命応援しても、松井の打撃力は上がらないじゃん」みたいなことをいつも思っていたんです(笑)。「俺が投票したら松井秀喜に関してはストライクカウントが5とか6とかになったらいいのに」ってずっと思っていたんですよ。でも、AKBに出会って、「投票したら本当にこいつ活躍するじゃん!」みたいな。「俺が握手券とか買って握手会の成績を上げたり投票したりしたら、本当にこいつらゲームを勝ち抜けるじゃん」っていう、そのエンゲージメントの新しさって僕は結構新鮮だったんですよね。だからやっぱり僕はそういった人を関わらせるゲーム装置を一番工夫をしているAKBに、一番関心があるんですよ。あれって「300人くらいいたら一人ぐらい好みのタイプがいるだろう」っていうシステムですよね。あとは総選挙とか握手会とかゲーム的な仕掛けで距離をどんどん縮めていく、で、エンゲージメントをちょっと面白くしていくとどんどん人はハマっていくっていうね。さっきも言いましたけど、情報社会が進行すると音声とか映像とかは供給過剰になって値段がつかないんですよね。現代社会においては体験にしか人々は価値を見出していない。だから握手券をつけないとCDが売れないんですよ。AKBを分析すると、今の世の中で起こっていることのほとんどが説明できる気がして、僕はAKBについてよく喋っていたんです。

    この先情報化が進行すると、おそらく評価経済が普及してくるんですよ。要するに、ここからアーティストとかクリエイターはレコードメーカーとかテレビ局をあんまり介さないで、直接ネットでお金を集めて活動していく人が増えていくはずなんですよ。で、現代のライブアイドルのブーム、テレビアイドルからライブアイドルへの流れっていうのはその先駆けなんですよね。現場+ネットで社会が回っていく時代の先駆けで、これはイコール評価経済社会なんですよ。なので、アイドルっていうものについて考える時に、芸能史とかエンターテイメントの世界とかだけで考えると大事なことを見逃してしまうんじゃないかな、ということを僕は考えていたりもするんですよ。どう、落合くんは?

    落合 アイドルですか。俺は、最近宇野さんと話すことが増えて、アイドル見直しちゃった。コンテクスト生成装置だからね。

    宇野 そうなんだよね。昔はメディアを握っている人間だけがコンテクストを生成できたんだけど、今はもうみんながメディアを握っている時代なので、一人一人が文脈というか自分にとっての物語を作れるわけ。

    落合 人生をベットしろ、ということですよね。

    宇野 はい。まだまだ語り足りないことはありますが、今日はここまでです。以上、宇野常寛のアイドル論でした。ここで一曲お聴きください。まさに今日、一年後のAKB48グループ総監督への就任が決定しました、横山由依さんのセンター曲です。YUI YOKOYAMA WITH FRIENDS(from AKB48)で「見えない空はいつでも青い」。

    〜♪


    ■ゲストトーク2

    宇野 はい。お届けしましたのはYui Yokoyama with friends (from AKB48)で「見えない空はいつでも青い」でした。明日は 火曜日担当のAR三兄川田十夢さんがアイドルについて語ってくれます。お楽しみに。以上シェア・ザ・ミッションのコーナーでした。月曜日は宇野常寛がお届けしております。J−WAVE深夜のたまり場「THE HANGOUT」。今夜は現代の魔法使いメディアアーティスト落合陽一さんを迎えています。よろしく。

    落合 ひゅいーん♪ あっ、魔法の音です。

    宇野 ということで……今のは魔法の音なんだね(笑)。じゃあTwitterいきましょうかね。Twitterネーム、やましたたかひささん

    「テレビの話があったところで、ラジオについてどう考えているかもちょっと聞きたいところです」

    落合 ラジオは最初の洗脳装置だからなあ。

    宇野 まぁね、ファシズムってラジオからきたものだからね。

    落合 そうですね。でも、そこで今音楽を垂れ流すって、すごくメタファーって面白いなって思いますね。

    宇野 そのココロは?

    落合 思想で語れない物を、うす波の様に音楽って溶かしていって、音楽が誰でも作れるようになって、音楽の、アメーバのような驚異的な存在感を感じる。その、音楽がコミュニティーの中で生き残ろうとしている、音楽主体の社会みたいな。要は、ミトコンドリアと人間どっちが大切かってなったら、ミトコンドリアの方が大切かもしれない。音楽と人間、どっちが大切かってなったら、音楽が大切かもしれない。だからマクロスは歌いながら戦うんだって、いま一瞬思いました。

    宇野 おぉー、そんな落合さんに質問が。こちらラジオネーム、よもぎぎゅうさん。

    「なぜ『AVICII』を選曲したのか。そのココロは?」

    落合 AVICIIね。ただリフ作るだけのやつだと思っていたんだけど。「Wake Me Up」は、全部が終わったら俺のことを起こしてくれ、っていうすごいいい曲で。どうせ、夢なんて叶わないって言って、夢が終わるまで起こしてくれなければ、夢見たままじゃん。中二をどうやったら終わらせないかみたいな曲なんだけど、すごくいいんですよね。

    宇野 なるほどね。それって落合陽一の研究モチーフそのものって気もするよね。

    落合 そうですね。だから、どうしよっかなー今日これかけちゃおっかなーっていう。だから、俺自体が永遠の中二病を生きることによって、この世界に価値を生み出そうとしているんだけど、別にそれでもいいやんっていう曲なんておもしろいな。

    宇野 いや、これすっごい大事なことでさ。中二病って、最初悪口というか、自虐ネタとして生まれたわけ。伊集院光さんのラジオかなにかで。それがいつのまにか、いい年こいてもロマンチストな俺かっこいいっていう、立ち位置のための言葉になっていったわけ。でもね、「俺、中二病だから!」みたいなことをキリッと言っちゃっているだけのやつって俺は大嫌いなの。つまりそれって、「俺ってなんかロマンチストだから、ニヒリストよりもかっこいいぜ」っていうゲームをやっているだけじゃない。でもね、俺は、落合陽一は認める。なぜかというと本当にやっているから。

    落合 ありがとうございます。

    宇野 本当に、シャボン玉にグラフィックを描画するとか、板の手触りを変えるとかね。そういうことを実際にやっていて、はっきり言って、それを人生をかけて実現しようとしているじゃない。手を動かす人間以外信用しないっていうのが、宇野のポリシーだからね。

    落合 正しいですね。

    宇野 俺、本当に思う。落合陽一だけは本当の中二病だよ。他のやつらは偽中二病だよ。だって「中二病の俺かっこいい」って言って、Twitterで言っているだけの奴らだもん、そいつら。

    落合 まぁたしかにね。中二って、中学二年生のときの夢を実現するために生きているって富野先生が言っていたじゃないですか。

    宇野 言ってた。宇宙に行きたいとかね。

    落合 すごく重要だと思うんですよね。なんか、語りたくなるんですよ、何がしたいか。難しいことなんですけど、世界変えるとか。世界変えるって、漫然とみんな俺の言うこと聞けってことじゃなくて、手触りのある世界を変えるってことなんですけど、それって難しいけど、言わなきゃできないからね。

    宇野 そうだよね。俺の言うことを聞けって、単に言うこと聞かせてるだけだからね。人間の一時的な気持ちは変えているかもしれないけど、世界は何も変えていないからね。

    落合 そうなんですよね。で、自分が救えない奴ほど世界を変えたがるから。本当、どうにかした方がいいっすよ。

    宇野 実際、いまの世の中、特に日本を覆っている絶望っていうのは、ソーシャルメディアとかインターネットは流行ったけれども、人間の気分しか変わらないじゃん? 人間の一時的な気分しか変わらないじゃないっていうことで。結局、人と人々との繋がりが変わっても、世の中って何も変わらないっていうことなんだよね。

    落合 あいつら全部、フレームワークが静的な物だからね。俺たち動的に動きたいんだけど、静的なものが目の前にあふれることで、何かパンクしているんですよ。

    宇野 それに対して、落合陽一の研究っていうのは、違うんだと。情報技術っていうのは、この現実を直接変えられるんだと。コミュニケーションは文脈を変えるじゃなくて原理を変えるんだ! と強く言っていることだよ。

    落合 そうですね。

    宇野 それを主張する人間だけが、中二病を名乗る資格がある。

    落合 竹槍で戦っていますからね。この世界と! 重力と!

    宇野 僕との対談、「静かなる革命へのブループリント」の本わりと最後の方に、人間っていうのは実は二次元的な存在で、重力から解き放たれない限り、三次元の存在になれないのだ、っていうね、あれがいいよね! 

    落合 だって地球の地べたに貼り付いた、俺たち二次元人間ですよ。

    宇野 二次元人間だね。

    落合 飛べないし、浮かばないし、考え方も机の上とかで済んじゃうからね。ダメですよ。三次元人間にならないと。海に潜るか空に出るかですから。

    宇野 そうだね。そして我々は、重力から解き放たれてニュータイプになるしかないよね。

    落合 ニュータイプになるしかない。頭蓋骨と頭蓋骨をぶつけ合うくらいの感じですよ。ぶつけないとしゃべれないんだ! って。

    宇野 いま、富野由悠季のアニメを見ていない人には全く分からない説明だったと思いますけど、それが許されるのがこの番組です(笑)! はい。まだまだ話は尽きないんですけど、一旦、落合陽一くんとはそろそろお別れの時間が近づいちゃっています。ところがですね、この番組は延長戦があるんで、終わった後はニコニコ生放送でやるんで、そちらの方をぜひ聞いてください。

    一つお知らせです! PLANETSチャンネルのメルマガ「ほぼ日刊惑星開発委員会」では、現代の魔術師落合陽一くんの連載「魔法の世紀」を毎月一回、もしくは一ヶ月半に一回くらい――原稿が遅れるので――載ったりしていますので、ぜひともチェックをお願いします。あと、12月13日土曜日、池袋ニコニコ本社で「PLANETS Festival」。僕の雑誌のお祭りがあります。14時開場、15時開演で7時間ぶっ通し22時まで連続トークショーを行います。ここにいる落合くんは石岡良治さんという美術評論家、そしてこの僕が司会で、3人で「(非)言語 にとって美とはなにか――〈魔法の世紀〉をめぐって」というトークショーに出ていただきます。

    落合 最高ですよね! 

    宇野 最高だね。っていうかこのラジオの人々にわかるようにしゃべるとか一切気にせず、まったく全快でしゃべっていくので、このトークが気になった人はぜひとも、池袋にやって来てください。

    落合 来ないと! それは静的なものじゃない、動的だから。

    宇野 来ないとニュータイプになれないよね。

    落合 頭蓋骨ぶつけないとわかんないことがいっぱいある。

    宇野 みなさん、池袋に集まってニュータイプに覚醒しましょう。と、いうことで今夜のゲストは、現代の魔法使い メディアアーティストの落合陽一さんでした。

    落合 ありがとうございました! みんな、宇宙に行こう。

    〜♪


    ■ワーカーズ・ディライト

    宇野 月曜日は宇野常寛がお届けしております。J−WAVE「THE HANGOUT」。続いては「ワーカーズ・ディライト」のコーナーです。このコーナーは、大学生、専門学生で結成されたコミュニティサークルJ-WAVE WACODES(ワコーズ)のメンバーが、さまざまなベンチャー企業に訪問をして、どんな仕事をしているのかリポートします。今夜もさっそく聞いてみましょう!

    塩谷 J-WAVE WACODES(ワコーズ)、歌って踊れる農ガール明治大学農学部の塩谷カナです。今回取材させていただくのは株式会社コルクさん。いったいどんな会社なんでしょうか。さっそく行ってみましょう。
    ということで、お話を伺うのは、株式会社コルク代表取締役社長、佐渡島庸平さんです。よろしくお願いします。

    佐渡島 よろしくお願いします。

    塩谷 株式会社コルクさんはどんな事業を展開されているんですか?

    佐渡島 クリエイターのエージェント会社というふうに言っております。僕はもともと講談社という出版社にいて、そこで「モーニング」という漫画の編集部で、編集者をしていました。2012年に独立して、クリエイターのエージェント会社というかたちで、漫画家や小説家、さらに、「THE HANGOUT」の火曜日を担当している、AR三兄弟川田さんと一緒に仕事をしています。

    川田十夢さんはプログラマーなわけですけども、じゃあ、プログラマーってなにする人? アプリ作る人? ってみんな思うかもしれないんですが、もっといろんなことができるわけなんですよね。たとえば、今みなさんはほとんど、漫画家や小説家が書いた物を本で読むと思います。もしくは、電子書籍で読むと思うんです。でも、この時代に、漫画家や小説家みたいなストーリーが思いついて、頭の中に世界観を持っている人がどういうふうにして作品を発表していけばいいのか。その仕組みを考えることができる人っていうのは、プログラマーだと思っているんです。

    川田さんとは、5年後10年後に漫画っていうものがどうなっているんだろう? 小説ってどうなっているんだろう? どんなものに載っているんだろう? と考えて、新しい本を作ろうよ、と。川田さんと一緒に言っているキーワードは、「本の中で人と人が出会えるようにしよう」。これ、突拍子もない話かなと思うんだけど、どういう状態か想像できないと思うんですよね。でも、川田さんと僕の頭の中では、本の中で人と人が出会うということがどういうことか想像することが、可能になりだしているんです。じゃあそのために開発しないといけない技術ってなんなんだっけ。っていうことを、いま地道に川田さんと毎週会って議論しています。だから、僕は作家の人と一緒にストーリーを作り、それを世の中の人に広めるしくみを川田さんと作り、両方に発明が必要だと思っていて、ストーリーを作るときも発明が必要だし、それを乗せる乗り物を探すときにも発明が必要でね。両方とも打ち合わせをして、相手の考えをより遠くまで行けるように引き延ばす。それが、今僕がやっていることです。

    宇野 今回、お話を伺ったのは、漫画家、小説家などのクリエイターのエージェント、株式会社コルク代表取締役社長の佐渡島庸平さんです。株式会社コルクの契約作家は、阿部和重さん、安野モヨコさん、三田紀房さん、そして「THE HANGOUT」火曜担当のAR三兄弟の川田十夢さんなどがいらっしゃいます。

    っていうか、佐渡島さんじゃないですか。僕はこの人、よく知っていますよ。佐渡島さんと一緒にコルクを立ち上げた三枝さんっていう文芸の編集者が、「群像」っていう文藝雑誌の僕の担当の人で。独立するときも、実はこんなことを考えているんですって話を、今だから言えますけど、いろいろ伺ったりもしていて。単純に考えたらもう、出版社ってものはこの先なくなるんですよ、ぶっちゃけ。だって、僕みたいなサラリーマン上がりの一個人事業主が1万部くらいの本を自主流通できるんですよ。で、そんな世の中で作家って言うのは、直接読者と繋がって、どんどんお金を集めていくって時代になっていくんですよね。そんな時に作家が、作劇に集中するための環境作りっていうものが唯一、いま出版社と呼ばれている人たち、出版社の社員と呼ばれている人たちの仕事になっていくんですよね。それを先取りしているのがコルクで、僕はすごく期待しています。というか、佐渡島がこけたら全部こけますよ。それぐらいの存在だと僕は思っています。
    はい! 一曲お送りした後も、J-WAVE WACODES(ワコーズ)のインタビューは続きます。

    ~♪

    宇野 お送りしましたのは、パスピエで「贅沢な言い訳」でした。ワーカーズ・ディライト、このコーナーは、大学生、専門学生で結成されたコミュニティサークルJ-WAVE WACODESのメンバーが、さまざまなベンチャー企業を訪問リポートしています。今回お話を伺ったのは漫画家、小説家などのクリエイターのエージェント、株式会社コルク代表取締役社長 佐渡島庸平さんです。レポーターは明治大学農学部三年生塩谷カナさんです。

    塩谷 佐渡島さんがお話していたコラムかなにかを以前拝見したんですけども、その際に、正社員を取るときには、インターンの制度をしているというふうにお伺いしたんですけども、それについて詳しく教えていただけますか? 

    佐渡島 コルクのインターンって、他のとこのインターンと違うだろうなと思うんですけど。他の所って、インターン制度があって2週間とかっていうかたちで、研修っぽく様々なプログラムが用意されていたりすると思うんです。でも、コルクの場合は、来たら、仕事も何も教えないんですよ。コルクでみんなが仕事をしている様子を見ることができる。見ているうちに、自分がこれをやったらコルクのためになるんじゃないか、っていうかたちで、自分で仕事を見つ出してやりだしたら、それに対して「もっとこういうふうにして」とか、こちらが反応するんですよ。それで、どんどん仕事をしている中で、本人がいい感じだと僕らがどんどん仕事を頼むようになっていく。仕事を頼んむようになっていって、あっ僕らのやっている業務を一部やってくれているなと思うと、アルバイト代を払い出したりっていうふうになります。でも、しっかり教えたりとかってしていなくて、仕事を見つけるってことがベンチャーにとってすごく重要な能力なので、それをインターンに来てもらっている間に、長時間の面接みたいなかたちでやるわけですよね。

    大抵の人が学校に通って、教えてもらうことに慣れているわけです。コルクは学校じゃないので、コルクに教えてほしかったら、授業料を払ってくれれば僕らも教えるんですけど、インターンの子達は払ってくれないんで(笑)。自分で勉強しなさいと。する姿勢がある人には、こっちはかなり積極的に教えます。自分の遊びを仕事とする能力の持っている学生って非常に少ないので、それを面接で見極めるってことは、ほぼ不可能だと思っているんです。インターンに来てもらって、相性がよかった場合は残ってもらうっていうことをしていて。実際は今、ひとりだけですね。そういう風なかたちで残ってもらっているのは。

    塩谷 インターンの期間は、1、2ヶ月くらいなのですか? 

    佐渡島 インターンは、普通に1年とかやっているかたちもあります。でも、たいてい面白いことを見つけられずに、一部分だけを見ていて。コルクが何をやっているのかを理解したつもりになって、コルクの本当のおもしろさに気付かずに去っていく人たちがほとんどだな。とは思います。

    宇野 佐渡島さん、塩谷さん、ありがとうございました。まぁ、佐渡島さんが言っていることは厳しく聞こえるかもしれませんけど、150%正論ですね。講談社をやめるってことは、本当にエリート中のエリートのコースを棒にふるってことですからね。それぐらいの覚悟を持って働いている人間に、「流行りのコルクでインターンしちゃった」みたいな覚悟で行く奴がバカですね。以上、ワーカーズ・ディライトのコーナーでした。

    今夜のラストナンバーです。『機動戦士Vガンダム』のエンディングテーマ。INFIXで「WINNERS FOREVER~勝利者よ~」

    ~♪

    宇野 はい、お送りしましたのはINFIXで「WINNERS FOREVER~勝利者よ~」でした。
    宇野常寛がお届けしてまいりましたJ-WAVE深夜の溜まり場「THE HANGOUT」月曜日、そろそろお別れのお時間です。

    先ほども申し上げましたが、来たる12月13日今週末の土曜日は、「PLANETS Festival 2014」です。今日ゲストに来てくれた、落合陽一くんをはじめ、いま僕が一番面白いと思っている、まさにこの社会をワクワクする方向に変えていく、11人の論客が7時間ぶっ通しで、入れ替わり立ち代わりトークいたします。場所は池袋のニコニコ本社です。そして、メールマガジン「ほぼ日刊惑星開発委員会」ではこの番組の書き起こしを翌週月曜日に配信しております。さらに、このプラネッツチャンネルでは、毎週月曜日番組終了後に、ニコニコ生放送PLANETSチャンネルで延長戦をこの後すぐにやります。延長戦のURLは「THE HANGOUT」の番組HPにリンクしてあります。この後twitterに日浦プロデューサーがあわててツイートしてくれるはずです。J-WAVE深夜の溜まり場「THE HANGOUT」、明日は川田十夢さんとBUMP OF CHICKENがジャンルを超えたトークセッションをします。こちらもお楽しみに。

    今日の感想来ていますね。Twitterネーム、こばやしたかのぶさん。

    「落合陽一すげぇ。ものづくりを通じて哲学をしている。まさしくロックンロールだ! 非言語の美。ロックを越えたプログレだ!」

    熱いメッセージですね。ぜひともこの後の延長戦も、落合くんが出てくるのでお楽しみにお待ちください。そしてこのあと1時からは、チャットモンチーがナビゲートする「SPARK」へと続きます。そちらもあわせてよろしくお願いします。ここまでのお相手は評論家宇野常寛でした。延長戦の方もよろしく。

    (了)

    ※延長戦の動画はこちらから。
    (PLANETSチャンネル会員限定で視聴できます)


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    ☆★今週のPLANETS★☆

    ▽ニコ生情報
    12/25(金)22:00〜「FLASHスペシャル×PLANETS 青木宏行のグラビアLOVE修行【2015年12月号】」
    ☆あおきー編集長と過ごすクリスマス! 厳選したAKBメンバーのグラビアを徹底解説していきます。

    ▽書籍・雑誌情報
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    ☆「映像の世紀」から「魔法の世紀」へ。研究者にしてメディアアーティストの落合さんが、この世界の変化の本質を、テクノロジーとアートの両面から語ります。

    ☆吉田尚記さんと宇野常寛の新連載「新しい地図の見つけ方」が始まります! いまの時代を生きる若い世代に、2人が「生き方」を本気で語り合います。第1回は「マニフェスト」と題して、問題を徹底的に洗い出しました。

    ☆連載「月刊カルチャー時評」では、元あん誰Pこと竹中優介さんと、AKB48 10周年について語りました。

    ☆連載「テレビドラマが時代を映す」では、『LIVE!LOVE!SING! 生きて愛して歌うこと 劇場版』を扱いました。あまちゃんを手がけた井上剛監督が本作で送るメッセージとは?
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