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山田玲司のヤングサンデー 第29号 2015/4/20

面白い人になる方法

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前回の放送は、「友達って何だ?」みたな話から、まさかの「セザンヌ話」という流れでした。

普通は「これで大丈夫か?」という感じだけど、実は「これは絶対に面白い」という確信のもとの放送でした。

僕とおっくんは直前に「負ける気がしねえ」と言っていたのです。


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友達問題の本質は、おそらくいつもの「人それぞれ」なのだと思うのですが、いい友達と良い時間、いい人生を送るにはどうしても、まず「自分が面白い人かどうか?」という話になってしまうわけです。

そこで今回は「面白い人」になる方法について放送でやってみました。


僕は面白い人とは「私はこう思う」「私にはこう見える」と言える人だと思うので、こういう構成で番組を進めてみたわけです。

印象派は「自分には世界はこう見える」という主張をした芸術家たちの集まりでした。

なので、今回のテーマを語るのに丁度良く、友達論に印象派の話を絡めて話をしてみたわけです。



印象派を爆発させたのは、その少し前の世代の「俺たちには俺たちの考えがある」というロックな抵抗です。

クールベやマネの「本当はこれが真実じゃねえか!」という意識(戦い)が、セザンヌ以降の芸術家を育てたわけです。


番組の中ではっきり言えなかったのですが、セザンヌという人は、マネの「お前には世界はどう見える?」という問いに一生をかけて答えた人なのです。

そして彼は「世界はこっちから見たものと、別の角度から見たものが同時に存在している」

だから「世界は1つの方向から見ただけでは解らない」と言ったのです。


そこには自分を否定した作品を書いた友達ゾラもいるし、リンゴをくれてパリに呼んでくれた友達ゾラも同じ人なのだという、思い(哲学)につながります。

「友よ、君には色々な顔がある、僕はそれをすべて描こう(受け入れよう)」というのがセザンヌの絵から伝わってくるのです。


僕にはその点がセザンヌという「世界を見つけた面白い人」の1番の魅力だと感じるのです。