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山田玲司のヤングサンデー 第59号 2015/11/16
教養という武器の増やし方
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色々なことを知りたいと思っても、どれから手をつけたらいいかわからないものです。
ヤンサンを観てくれた人によく「どうすれば山田先生のような広い教養が身につくんでしょう?」みたいなことを聞かれます。
ありがたいことですけど、僕の話は何に関しても「知ったかぶり」の範疇で、とても自分に教養があるとは思ってはおりません。(荒俣宏さんなどの「本物」はすごいですから)
とは言え「クールベは渋谷系だ」みたいな話も、「俵屋宗達は霊感少女かもしれない」みたいな話も、色々な事を知っていないとできない話なので、「色々知っていると、面白い」のは本当の話です。
ここ数年やたらと「イノベーション」という、既存の枠を超える「何か」が必要とされてますけど、こういう「何か新しい発想」というのは日本人が1番苦手なことです。
逆に言えば「新しい発想」ができれば、圧倒的に有利なのです。
そこで、決め手になる大きな要素が「教養」(幅広い知見と哲学)なのです。
知識はそれだけでは「教養」という武器にはなりません。
その知識が「断片」ではなくて、他の知識と有機的に繋がると、それが「自分の教養」となるのです。
それは、どんな感じで作られていくか、簡単な例で説明しましょう。
女の子がディズニーランドを好きになる本当の理由
例えば「ディズニーランドは女の子が大好きな場所らしい」という知識と「漫画家ウォルトディズニーの人生」という知識があるとします。
ここでまず「女の子はどうしてディズニーランドが好きなんだろう?」という疑問が浮かんだとします。
この「疑問」が教養を育てる基本です。
(疑問を持たないで、何も考えない、というのも「アリ」なんですが、その話なまたいつか)
漫画家としてのディズニーの人生をざっと知っていれば、彼が漫画家として如何に苦労し、アニメを作ってそのキャラクターの権利を奪われた事も知っているでしょう。
彼には漫画よりビジネスの才能があり、しばしその「強引でワンマンな手法」と、夢を現実にする力を知ってるはずです。
「これは彼1流の創作ではないか?」との説もありますけど、何と言っても有名なのはディズニーがディズニーランドを作ろうと思った動機です。
彼は自分に娘が出来て、彼女と一緒に楽しめる「素敵な公園」を作ろうと思ってディズニーランドを作ったというのです。
ここまで材料が揃えば「どうして女の子はディズニーランドが大好きなのか?」の答は出やすいでしょう。
「豪腕なビジネスマンで、夢見がちな漫画家だった父親が、めったに会えない娘のためにプレゼントした最高のプレゼント」がディズニーランドなのです。
女の子が嫌いなわけがないのです。(という1つの説ができるわけです)
こんなふうに「疑問」と「知識」が自分にとって新しい「説」を生んでいき、それが「教養の材料」となっていくわけです。
この「説」が正しいかどうかは、また別の話で、とにかく「自分の説」があることが重要です。
マイブームが教養を生む
色々なことを知りたいと思っても、どれから手をつけたらいいかわからないものです。
「経済を知りたい」と思って、むやみに「資本論」なんかを読むのはお勧めできません。
クラッシック音楽なんかも、素晴らしいものはたくさんあるけど、その多くは眠くなるような作品だったりします。
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