お待たせしました「33年後のなんとなく、クリスタル」を「文藝」冬季号で新連載の康夫ちゃんがお届けする10月9日(水)16時~無料生放送「あとは自分で考えなさい。」
http://live.nicovideo.jp/watch/lv154608261
連動の「だから、言わんこっちゃない!」へ、ようこそ!
先ずは http://www.nippon-dream.com/ の上部に、
「田中康夫.net」 http://tanakayasuo.net/
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近く「田中康夫.jp」 http://tanakayasuo.jp/
も始動する予定。こちらは追って発表します。
http://www.nippon-dream.com/?p=10995
阪神・淡路大震災の約1年後に発表した「テント村の口紅」(「小説新潮」1996年1月号)から17年ぶりにお届けする田中康夫の小説「33年後のなんとなく、クリスタル」が「文藝」冬季号で連載開始!
「主人公・由利に、作家本人を思わせる今回の主人公が誘惑され・誘惑するという、恐ろしく企みに満ちた小説!」と高木れい子「文藝」編集長が後書きで記す作品(400字詰め原稿用紙で100枚)は、河出書房新社の「文藝」創刊80周年、「文藝賞」50回を迎えた記念号の巻頭を飾る作品。
詳しくはこちらで⇒ http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309978130/
目次はこちら⇒ http://www.kawade.co.jp/np/bungei.html
「無国籍企業」ⒸYasuo Tanakaでの購入は Amazon⇒
http://www.amazon.co.jp/dp/B00F9CO992/ref=cm_sw_r_tw_dp_eAMusb003GVT3
第17回(昭和55年=1980年)受賞作「なんとなく、クリスタル」の文庫本も新装幀で11月1日に河出文庫で発売予定。高橋源一郎氏が担当した解説が早くも編集部で話題騒然。こちらの続報もお待ち下さい!
「田中康夫.net」 http://tanakayasuo.net/media/16939892
でも扱っています。
作品に登場する銀座ピエスモンテを扱った「週刊SPA!」連載「その『物語』、の物語。」も、どうじょ。
「『非日常的な世界』を愉しむ芸術作品の如き飾り菓子」
http://www.nippon-dream.com/?p=11000
http://www.nippon-dream.com/wp-content/uploads/SPA114.pdf
加えて、「ソトコト」11月号の連載「憂国呆談」
東京オリンピックから、止まらない汚染水問題、混迷するシリア情勢、公園のあり方まで!
http://www.nippon-dream.com/?p=10982
http://www.nippon-dream.com/wp-content/uploads/fb4acd184b892b9941f38a995eaf7a80.pdf
「週刊SPA!」「その『物語』、の物語。」での「青山・外苑」物語2回分
超高齢社会で求められているのは小さくとも確かな目に見える「変化」<南青山 とんかつ 赤月>
http://www.nippon-dream.com/?p=10953
http://www.nippon-dream.com/wp-content/uploads/img-X01132840.pdf
官僚支配の“お上”が今日まで続く日本を象徴した新国立競技場案<雑草家>
http://www.nippon-dream.com/?p=10916
http://www.nippon-dream.com/wp-content/uploads/img-924165029.pdf
今一度、話題の論考も再掲。
槇文彦氏の提言 「新国立競技場案を神宮外苑の歴史的文脈の中で考える」。
日本建築家協会の「JIA マガジン」8月号に寄稿の文章。
http://www.jia.or.jp/service/newsletter_jia/detail.html?id=34
http://www.jia.or.jp/resources/bulletins/000/034/0000034/file/bE2fOwgf.pdf
「東京新聞」9月23日付の1面&社会面
「神宮の森 美観壊す」 20年五輪 新国立競技場巨大すぎる
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013092302000121.html
新国立競技場 100年愛せる景観か
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/tokyo_olympic2020/list/CK2013092302000139.html
東京開催良いが…社会へ説明義務 槇文彦さんに聞く
http://www.tokyo-np.co.jp/article/feature/tokyo_olympic2020/list/CK2013092302000140.html
はてさて、日本人、取り分け「産経新聞」御愛読の皆々様は、自身の洞察力・勘性を今一度、「再起動」されるべきですね!
http://tanakayasuo.net/media/16938554
千鳥ヶ淵戦没者墓苑で献花の「深意」をどう捉えるか!
その「深意」をどう捉えるか!アメリカ国務長官&国防長官が千鳥ヶ淵戦没者墓苑で献花!
来日中のジョン・ケリー国務長官、チャック・ヘーゲル国防長官が、「日本側の招待でなく、米国側の意向」で千鳥ヶ淵戦没者墓苑を訪れ、献花。アーリントン国立墓地に「最も近い存在」が千鳥ヶ淵戦没者墓苑だ、と同行の国防総省高官は記者団に明言。「日本の防衛大臣がアーリントン国立墓地で献花するのと同じように戦没者に哀悼の意を示した」と両長官もコメント。
他方で長年に亘って昭和天皇、今上天皇も訪れ(られ)ぬ靖国神社を如何に捉え直すべきか?
貴方の1票を「田中康夫.net」 http://tanakayasuo.net/
で!
なお、当サイトでは7月25日にも、「安倍首相:終戦記念日の靖国参拝見送りへ 中韓に配慮」と題して設問しています。
http://tanakayasuo.net/media/16913022
Yes 1953年に当時のリチャード・ニクソン副大統領が靖国神社参拝を断ったのを契機に「無名戦没者の墓」として1959年に開苑した千鳥ヶ淵戦没者墓苑を、海外要人も訪れ(られ)る日本版アーリントン国立墓地として位置付けるべき。
No 「靖国参拝」は「経済成長や政治基盤の安定を損なう」と社説で「ニューヨークタイムス」がホワイトハウスの意向を忖度する今だからこそ、破竹の勢いの安倍晋三政権は靖国神社への海外要人参拝を”逆張りの発想”で求めるべき。
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米国務長官らが千鳥ケ淵墓苑で献花
http://www.afpbb.com/articles/-/3000736
【10月3日 AFP】来日中のジョン・ケリー(John Kerry)国務長官とチャック・ヘーゲル(Chuck Hagel)国防長官は3日、東京千代田区の千鳥ヶ淵戦没者墓苑を訪れ、献花した。安倍晋三(Shinzo Abe)首相が5月に訪米した際、靖国神社を米国のアーリントン国立墓地(Arlington National Cemetery)になぞらえたことに対するけん制とみられる。
ケリー国務長官とヘーゲル国防長官は外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)のため来日中。千鳥ケ淵戦没者墓苑によると、今回の訪問は日本の招待ではなく米国側の意向によるもので、同墓苑を訪問した外国の要人としては1979年のアルゼンチン大統領以来、最高位の政府高官という。
同行した米国防総省高官は記者団に対し、千鳥ケ淵戦没者墓苑はアーリントン国立墓地に「最も近い存在」だと説明。ケリー国務長官とヘーゲル国防長官は「日本の防衛相がアーリントン国立墓地で献花するのと同じように」戦没者に哀悼の意を示したと述べた。
安倍首相は5月、訪米に際して米外交専門誌「フォーリンアフェアーズ(Foreign Affairs)」に対し、米バージニア(Virginia)州にあるアーリントン国立墓地を引き合いに出し、靖国神社は国のために命をささげた人々を慰霊する施設であり、日本の指導者が参拝するのは極めて自然で、世界のどの国でも行っていることだと述べていた。
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米の国務、国防両長官が千鳥ケ淵墓苑に献花 外務省「聞いたことない」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131003/plc13100312540004-n1.htm
来日中のケリー米国務長官とヘーゲル米国防長官は3日午前、東京都内の千鳥ケ淵戦没者墓苑を献花のため訪れた。外務省は米の閣僚による同墓苑の訪問は「聞いたことがない」としており、外務、防衛担当閣僚がそろって献花するのは極めて異例の対応という。
同墓苑は、第2次世界大戦中に海外で死亡した戦没者のうち、身元が分からない「無名戦士」や民間人の遺骨を納めた国の施設。2閣僚の訪問は、日本との同盟強化に取り組む米国の姿勢を示す狙いがありそうだ。
第2次大戦のA級戦犯を含む軍人、軍属らが合祀されている靖国神社の訪問は予定していない。日本の首相や防衛相が訪米する際は、戦死した米軍人らを追悼するワシントン近郊のアーリントン国立墓地を訪れて献花するのが恒例になっている。
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日米、同床異夢 米国、中国との衝突を懸念 2プラス2
http://digital.asahi.com/articles/TKY201310030537.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201310030537
急速な軍備拡大を進める中国とどう向き合うか――。3日の日米外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)で、最大のテーマは「中国」だった。米側は経済的なつながりや東アジア地域の緊張緩和も重視して融和を模索。一方、尖閣諸島の問題を抱える日本側は、日米で厳しく対抗する姿勢を打ち出そうとするなど、日米両国の思惑に隔たりも見えた。▼1面参照
米国のケリー国務長官とヘーゲル国防長官がそろって来日するのは異例のことだ。日本を重視する姿勢の表れといえる。
さらに異例だったのは、2人がまず訪れたのが、皇居近くの千鳥ケ淵戦没者墓苑だったことだ。国立の同墓苑は特定の宗教にとらわれず、A級戦犯らが合祀(ごうし)されている靖国神社とは異なる。同墓苑によると米政府の閣僚が訪れるのは初めてという。
同墓苑には第2次大戦中に海外で亡くなり、引き取り手のない約36万人の旧日本軍兵士や民間人の遺骨が眠る。2人は献花台に花束を供え、黙祷(もくとう)した。
閣僚らの靖国神社参拝をめぐって日本と中国、韓国とが摩擦を繰り返す中、今月17日からの秋の例大祭では安倍政権の閣僚の参拝も取りざたされている。この時期に米国の2閣僚が千鳥ケ淵に足を運んだのは、先の大戦を巡って関係が膠着(こうちゃく)状態にある日中韓に対し、大戦の当事国でもあった立場から和解の重要性を示したとも見て取れる。
2プラス2でも融和を求める米国の姿勢は顕著だった。共同会見の冒頭発言では、小野寺五典防衛相が中国との緊張関係に言及したのに対し、ケリー、ヘーゲル両氏はともに、中国への直接の言及はなかった。ケリー氏は中国との関係について記者から聞かれると、「国際的な基準や価値に従うのであれば、中国の台頭を歓迎する」と述べた。
さらに両国が調整に時間を費やしたのが、共同発表文書での尖閣諸島の問題をめぐる中国に対する表現ぶりだった。
尖閣問題で「日米対中国」の構図を鮮明にしたい日本と、自らも当事者となる恐れがある軍事衝突を懸念する米国側との間でずれが生じた。最終的には、中国を名指しすることは避けた上で、平和と安全に対する脅威として、「海洋における力による安定を損ねる行動」と指摘するにとどめた。尖閣諸島に直接言及しなかったことについて、米政府高官はこう話す。「我々の立場はすでに日中両国に示しており、今回の文書で触れる必要性を感じなかった」(大島隆)
■日本 かわされた「打撃力」
「力強い日米同盟の中長期的な方向性を内外に示す好機だ」。2プラス2の冒頭、岸田文雄外相は、日米防衛協力のための指針(ガイドライン)の再改定の意義をこう強調した。
ガイドラインは日本や周辺有事での自衛隊と米軍の役割分担などを定める。最初は冷戦下の1978年に、旧ソ連の日本侵攻に備えて策定された。97年は朝鮮半島有事を想定し改定した。過去2回はいずれも米側が要請したものだった。
だが今回の再改定は、日本側が強く要望した。背景には、北朝鮮の核・ミサイル問題に加え、尖閣諸島問題をめぐる中国との緊張関係がある。東アジアの安全保障に米側を深く関与させ、自らの軍事的な役割も拡大したいという日本側の意向が強くにじむ。集団的自衛権の行使容認に向けた安倍政権の取り組みには、米国から今回、「歓迎する」とのお墨付きも得た。
ただ、安倍政権が意欲を示しながら、共同発表文書で全く触れられなかったのが、自衛隊が敵のミサイル基地をたたく「敵基地攻撃能力」の保有検討だった。従来のガイドラインでは、専守防衛に徹する自衛隊は「盾」の役割だが、米軍が担ってきた「矛」にあたる「打撃力」も持とうとするものだ。ところが、2プラス2では、日本側が敵基地攻撃の取り組みを紹介したのに対し、米側からコメントはなかったという。
こうした米側の対応について、米戦略国際問題研究所(CSIS)のマイケル・グリーン日本部長は「オバマ政権には巻き込まれたくないとの思いがある。日本が敵基地攻撃能力を持っても限定的で、反撃に対処するのは結局米国になる」と話す。敵基地攻撃能力を含め日本が攻撃力を持てば、中国だけでなく米国の同盟国である韓国との関係悪化にもつながりかねない、との懸念が背景にある。(園田耕司、山田明宏)
■中韓 「軍拡」強く警戒
軍事的な役割を拡大しようとする日本に対し、中韓両国ともに警戒感が強い。中国は「日本の真の狙いは北朝鮮ではなく中国」とみる。国営メディアは、安倍晋三首相の軍国主義に関する発言や「積極的平和主義」構想を引き合いに「軍備拡張、右傾化を進めている」と批判を展開する。
また、中国には「米国との新しい大国関係をアジア太平洋地域から始めたい」(王毅外相)との狙いから日米同盟強化を牽制(けんせい)したい思惑もあり、今後、日本に対する攻勢をさらに強める可能性がある。
「過去の歴史に起因する周辺国の疑心と憂慮を解消する方向でなされなければならない」。韓国外交省は先月16日に国会の委員会に提出した懸案報告で、日本の防衛政策や憲法改正の動きに言及し、地域の平和と安定に寄与する方向で「透明」に進めるべきだとの立場を日本に伝えていることを明らかにした。
植民地支配を経験した韓国には日本の軍事力への警戒心が今も根強い。韓国政府関係者は「周辺国に理解を得るための十分な説明や透明性が必要だ。やり方を間違えれば韓日関係はさらに悪化し、韓米日の連携にも影響を及ぼすことになりかねない」と話す。(北京=倉重奈苗、ソウル=貝瀬秋彦)
で、本日は、こちらのインタヴューから!
(インタビュー)グローバル化の裏側 メキシコの詩人、ハビエル・シシリアさん
http://digital.asahi.com/articles/TKY201310030572.html?ref=comkiji_txt_end_s_kjid_TKY201310030572
世界でもっとも凄惨(せいさん)な麻薬戦争が続くメキシコで、「もううんざりだ」と立ち上がった人がいる。大学生の息子を麻薬組織に殺された詩人ハビエル・シシリアさんだ。事件後に詩作はやめた。デモで政府に圧力をかけ、犠牲者への補償を定めた犯罪被害者法の制定にこぎつけた。麻薬戦争の根は経済のグローバル化にある、という。
――メキシコはなぜ、こんなに治安が悪化したのですか。
「国家の存在理由は国民の安全を守り、司法制度を通じて正義を実践することにあるはずです。ところがメキシコでは誘拐、殺人、脅迫が横行しているのに犯罪者は捕まらず、不処罰率は95%前後にも及ぶ。国家が腐敗したため、麻薬組織が力をつけたのです。彼らはもはや単なる犯罪者集団ではない。軍と同じレベルの武器で重武装する力を持っています。社会にも一定の基盤があり、暴力で人々を屈従させる力を備え、国家と並び立つ存在なのです。いまメキシコには、新しい全体主義の芽が生まれていると考えています」
――なぜデモをしたのですか。
「これまで麻薬戦争の犠牲者は単なる数、データとして処理され、きちんと捜査されることすらほとんどありませんでした。『仲間同士で殺し合っている』と見なすことで、捜査して犯人を捕まえるという、国家が当然果たすべき責任を負わずにきたのです。息子が殺されたときも、当初の対応はずさんでした」
「いかに多くの市民が犠牲となっているか、この国を引き裂く苦痛がどれほど深いか、誰の目にも明らかにしたい。そう考えて、犠牲者一人ひとりの名前を読み上げ、顔写真を掲げて歩くことを決めました。スローガンを叫ぶデモとは違います」
「ここクエルナバカを出発したときには参加者は200人程度でした。それが少しずつ膨らみ、4日後にメキシコ市に到着したときには15万人がソカロ(中央広場)周辺を埋めた。演台にあがり、麻薬戦争に責任のある治安相は引責辞任すべきだと話したら、地鳴りのような拍手が聞こえてきました」
――どんな気持ちでしたか。
「胸が熱くなりました。この国にまだ尊厳が残っているのだ、と。もしかするとこの苦難を乗り越えられるかもしれない、希望はあると」
――麻薬組織を力で抑え込もうという方針に、なぜ反対なのですか。
「国家が強ければ犯罪者は一定の境界内にとどまり、鉄拳をふるう意味があるかもしれません。しかし、いまのメキシコはそんな状況ではない。宣戦布告したことで組織は重武装し、内戦状態となってより多くの血が流れました。一見、犯罪という社会問題にみえて、実は根っこにある政治とグローバリズムの問題なのです。真の解決には、人間的な地域社会を再建し、若者の教育に投資するなど別のアプローチが必要です」
「政府は戦術レベルでも失敗しました。組織のボスを捕まえる方針をとった結果、トップを失った組織は小さく分裂して制御不能になり、地域的にも拡散して、誘拐や脅迫、人身売買など、ありとあらゆる犯罪に手を染め始めた。正真正銘の犯罪者集団に変質させたのです」
■ ■
――それがなぜ、グローバル化と関係があるのですか。
「もともとメキシコは貧しくて権威主義的ではあれ、もっと健康的な国でした。農耕にいそしみ、自給自足の食糧があって深刻な飢えはなかった。悲惨になったのは、1980年代に新自由主義経済にかじを切ってからです。たとえばメキシコに投資して鉱山開発したカナダの会社にとって、関心の的は利益であって住民の幸せではありませんから、人々からすべてを奪った。土地も生きる術(すべ)もすべて失った人々が、犯罪組織からリクルートされました」
「94年に北米自由貿易協定(NAFTA)に加盟すると、米国から安い農産物が入り、主食のトウモロコシの輸入率も高まって農業が大打撃を受けた。次々にモールができ、腕のいいパン職人や木工職人も消えていきました。伝統的な共生社会が壊され、人々の信頼関係が失われ、他者への関心が薄れたすき間に麻薬組織の暴力が広がったのです」
――ただ実質国内総生産(GDP)成長率は2年連続4%と好調です。国は豊かになっているのでは。
「地域社会が壊れることが、大資本の利益につながることすらあるのです。これは、人々が健康的な暮らしを営んでいるかどうかを示す数字ではない。多くの人が飢えており、乳幼児の栄養不足も深刻です」
――メキシコ固有の問題ですか。
「麻薬が生む巨額のカネには人を誘惑し、政治を腐敗させる力があります。カネがすべての世の中になり、政府が国民ではなく資本の利益に奉仕するようになれば、どこでも起こりうる問題です。実際、中米諸国も同様の事態に陥っています」
「ただ、忘れてならないのは米国の責任です。そもそも米国内の麻薬消費が問題の根底にある。しかも彼らは攻撃用の武器を、まるでお菓子のような感覚で売る。メキシコ軍を重武装させ、麻薬組織にも闇市場を通じて売ったうえで、軍事力による制圧を迫っているのです」
■ ■
――詩作はやめたそうですね。
「『アウシュビッツ以降、詩を書くことは野蛮である』と言ったドイツの哲学者アドルノの心境に近いものがあります。私にとって息子の死が、7万人の犠牲者が、アウシュビッツだったのです。息子の葬儀で、『この世界はもう言葉の世界ではない』と始まる短い詩を読んで、それが最後になりました」
「しかし私は詩人の目で見て発言し、詩人の直感で考えています。この運動もお定まりの表現を打ち破り、別の視点から物事をみることができるよう心がけている。私はいまも自分を詩人だと思っています」
――麻薬戦争の行方は。
「昨年末にペニャニエト政権に交代しましたが、大きな変化はみられません。犯罪被害者法は発効したものの細則はまだない。このままでは、もっと恐ろしい未来が待ち受けている気がします。安全を確保できない国家と、支配を強める犯罪組織の間で苦しむ地方では最近、自ら武器を取って自己防衛組織を立ち上げる動きが広がっています」
「既存の政党はもはや私たちを代表していない。強欲な経済システムも私たちを窒息させかけている。これらに代わる何か新しい仕組みが必要だ、ということはわかっています。ただ、それが何なのかは、まだよくわからない。でも米国のウォール街占拠運動にせよ、スペインの広場で居座った怒れる者たちにせよ、世界各地の人々が次に来るべき新しい何かについてモゴモゴとつぶやき始めている。日本でも大震災をへて、政治や経済の仕組みに限界があることがわかったはずです」
――人々に何ができますか。
「デモをすること、団結すること、民主主義こそ人々の力であると思い出すこと。そして政治が機能しないときには政権を退陣に追い込む。私たちはいま歴史的な岐路に立っています。ローマ帝国の崩壊と同じく、深いところで文明が大きく変容する時代を生きているのです」
*
Javier Sicilia 56年、メキシコ市生まれ。新聞や雑誌に政治評論も寄稿。09年に詩集で、地元の権威あるアグアスカリエンテス賞を受賞。
■「闇経済」膨らむリスク 専修大学教授・狐崎知己さん
中南米の経済規模は、公式統計だけを見ても実態の半分程度しかわかりません。途上国全般にも言えることですが、経済のかなりの割合をインフォーマル(非公式)な領域が占めている。これには、規制があまりにも複雑だったりして正規のビジネスになりえない分野と、麻薬などの犯罪ビジネスの2通りがあります。
グローバル化が進み、人やモノ、サービスの行き来が自由になるにつれ、インフォーマルな経済も国の壁を超えてつながり始めました。海外送金システムにしても情報通信技術にしても、表のグローバル経済が整えてきたインフラは、当然ながら闇の勢力も利用する。その結果、犯罪組織の国際化が進み、地下で動くお金も膨らんできたのです。
メキシコの麻薬組織はその典型で、新しい組織がどんどん生まれています。表のビジネスと同じで、麻薬という一つの業種だけではリスクが大きいため、誘拐や車の窃盗、人身売買など様々な「商品」をそろえる。麻薬組織(DTO)から国際犯罪組織(TCO)に変質した、と米国の専門家も指摘しています。
中米グアテマラでは、犯罪組織の力が大きくなりすぎて手を出せなくなり、国連が特別検察チームを派遣して一緒に重要事件を調べる仕組みが6年前に導入されました。メキシコも、そういう仕組みが必要になるときが来るのかもしれません。
日本でもTPP(環太平洋経済連携協定)など経済の自由化をめぐる議論が進んでいます。私は経済学者として、自由化を進める方がメリットが大きいと考えていますが、そうなれば裏の経済も活発化するリスクは避けがたい。これは覚悟しておく必要があります。
それは犯罪ビジネスにとどまりません。形としては合法的に入ってくる商品であっても、たとえば過酷な児童労働で生産されている可能性もある。モノの流れを生産現場までたどり、国際的なルールにのっとった製品であることを確認、証明する必要が出てきます。仲介する商社や企業の社会的責任は大きく、国際NGOが活躍する場も増えるでしょう。
*
こざきともみ 57年生まれ。日本ラテンアメリカ学会の前理事長。専門は中南米の地域研究。共著に「大量虐殺の社会史」など。
<取材を終えて>
待ち合わせたカフェから街に出ると、短銃を腰に差した大柄な男がシシリアさんの横にピタリと身を寄せた。後ろからは小銃を積んだ赤いトラックがついてくる。州政府がつけた護衛2人だった。
首都から南へ車で2時間。モレロス州クエルナバカは、常春の気候から別荘地としても知られる。ところが今では、この州の人口10万あたりの殺人発生率は東京の54倍。メキシコで4番目に悪い。
「組織が本気になったら銃2丁では相手にもならないよ」。悟りきった表情のシシリアさんに、すれ違う市民が大勢、次々に握手を求めてきた。人々もまた闘い、先頭に立つシシリアさんを守っているのだと感じた。(萩一晶)
◆キーワード
<メキシコの麻薬戦争> 2006年に発足したカルデロン政権が、軍を投入して麻薬組織と戦う強硬策に乗り出して激化。治安部隊と麻薬組織の戦闘や、組織同士の抗争、市民の犠牲が急増し、死者は6万人とも7万人ともいわれる。これに対し、政府に方針転換や司法の腐敗一掃などを求めてシシリアさんらが始めたのが「正義と尊厳ある平和のための運動」。首都近郊のクエルナバカで11年3月、大学生だったシシリアさんの息子と友達6人が組織に虐殺された事件がきっかけで市民らが結集した。「もううんざりだ」運動とも呼ばれ、11年5月にメキシコ市まで、その後も国内北部、南部、米国へと多くの市民が平和キャラバンのデモ行進をした。
小生はその昔から、世襲政治で、ゴミを落としただけで罰金刑のシンガポールは自由主義圏の北朝鮮だと1980年代から申してきましたが(涙)、内田樹氏が最近、同様の見解を披瀝。
「日本のシンガポール化について」
http://blog.tatsuru.com/2013/08/20_1116.php
「WSJ=ザ・ウォールストリート・ジャーナル」紙が
「福島の現状-メルトダウン後の世界」
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304906704579114031420737554.html?google_editors_picks=true#slide/1
と題して写真特集。「肉茎」じゃなかった「日経」に同様の写真特集が掲載される日は訪れるのかな?
こちらは魚拓マターですかね(苦笑)
進次郎氏 小泉元首相の原発ゼロ発言に「父は父だ」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131004/plc13100420000013-n1.htm
小泉進次郎内閣府兼復興政務官は4日、父親の純一郎元首相が「原発ゼロ」を訴えていることについて、「父は父だ。私は政府の一員だ」と述べ、反対の考えであることを強調した。視察先の宮城県女川町で記者団に答えた。
民主・仙谷氏が「脱原発」発言の小泉元首相を批判
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131004/stt13100417350002-n1.htm
民主党の仙谷由人元官房長官は4日、TBS番組の収録で、小泉純一郎元首相の「脱原発」発言について「自民党が東京電力を中心としたお粗末な原発推進体制を作ってきたことへの反省がない限り、結論だけを言ってウケを取るのは唐突で、いかがなものか」と批判した。
小泉元首相の脱原発発言「言論の自由だ」 菅長官
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131002/plc13100212140008-n1.htm
菅義偉官房長官は2日午前の記者会見で、小泉純一郎元首相が講演などで「脱原発」を繰り返し訴えていることについて「わが国は言論の自由がある。途中で考え方が変わることもあるので、いろんな議論があってもいいのでは」と述べた。
「元首相として、いろんな発言している人はたくさんいる」とも付け加えた。
TPPは市場経済を「しじょう=市場=私情」化出来るかな?
軽と輸入車、新車販売の5割に 13年度上半期
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD040MD_U3A001C1TJ1000/
気を吐く「神奈川新聞」!
終わらぬ不条理 横浜・米軍機墜落36年(下)仕打ち、何も変わっていない
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1310030007/
日雇い派遣禁止を抜本見直し 規制改革会議が提案へ
http://digital.asahi.com/articles/TKY201310030494.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201310030494
政府の規制改革会議(議長=岡素之・住友商事相談役)は4日、労働者派遣制度に関する意見書をまとめる。日雇い派遣の原則禁止の抜本的見直しを求める▽専門業種の派遣期間の上限を「5年」とするよう事実上提案する、との内容だ。安倍政権は来年の通常国会で労働者派遣法を改正する方針で、規制改革会議の意見を参考にしながら、厚生労働省が制度見直しを進める見通しだ。
意見書では、日雇い派遣の原則禁止について「限られた期間・時間だけ働きたいと考える労働者がいる」「短期間に労働者の需要が集中する業務もある」などと指摘。「例外規定も含めた抜本的な見直しが必要だ」と求める。
日雇い派遣の原則禁止は、民主党政権時代の2012年の法改正で定められた。「派遣切り」が社会問題化したことを踏まえた措置で、労働者保護に力点を置く内容だった。
一方、派遣期間の上限がなかったアナウンサーやソフトウエア開発など専門性の高い26業務(11年6月時点で約64万人)については、8月の厚労省研究会の最終報告で業務で差をつけることをやめ、働き手の雇用形態が無期なら上限をなくし、有期なら原則3年とした。このため、26業務の労働者も有期雇用なら上限が原則3年になる可能性が出ていた。
意見書では「上限設定にあたっては、労働契約法との整合性に十分配慮するべきだ」と指摘。派遣元に有期雇用されている労働者が5年を超えれば無期雇用に転換を希望できるルールを引きながら、26業務の派遣上限を検討するよう求めた。
他方で「無国籍企業」へのフランスの反撃!
流石は、パン屋の呼称に関する法律を定める国ですなぁ!
フランスで“反アマゾン法”成立へ
http://news.nna.jp/free_eu/news/20131004frf004A.html
[FT]米アマゾンに打撃、仏で無料配送禁止の新法
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGV04001_U3A001C1000000/
ツイッターがIPO計画を公表―人気の移ろいやすさを自覚
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304676604579113902564456992.html
ツイッターが事務所スペースの拡大へ
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304676604579112503803066612.html
ツイッター、歴史に残るツイート集
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304676604579114570733123710.html?google_editors_picks=true
製薬協がノバルティスファーマに会員資格停止処分
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD030CE_T01C13A0000000/
中国ネタね
中国、一人っ子違反2700億円 利権の温床に
http://www.47news.jp/CN/201310/CN2013100201001872.html
スズメバチ被害拡大 死傷者1700人超 中国
http://www.cnn.co.jp/world/35038057.html
これは、どうなのかねぇ?
ドライバーなしで目的地に 日産「自動運転車」公開
http://www.asahi.com/business/update/1001/TKY201310010390.html?google_editors_picks=true
傷痍軍人会 歴史に幕 「解散 平和の証し」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013100302000241.html
日本傷痍軍人会が解散式 会員の減少、高齢化で
http://www.47news.jp/CN/201310/CN2013100301001173.html
https://twitter.com/search?q=http%3A%2F%2Fwww.47news.jp%2FCN%2F201310%2FCN2013100301001173.html
「讀賣」は、だから侮れまちぇんね。
「東京五輪」が開催される2020年の日本の姿は?
他方で、こちらも侮れませんなぁ(苦笑)
二酸化炭素排出量、3年連続増…原発停止が影響
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20131002-OYT1T01007.htm?from=osusume&google_editors_picks=true
こりゃ、良い記事ですね。
米経済学者:R.コモンズ 反貧困の祖幻の草稿見つかる
http://mainichi.jp/select/news/20131003k0000e040261000c.html?google_editors_picks=true
2009年ノーベル経済学賞のオリバー・ウィリアムソンらに強い影響を与えたアメリカの経済学者、ジョン・ロジャーズ・コモンズ(1862〜1945)の主著「制度経済学」(34年刊)の27年に書かれた草稿が、京都府立図書館(京都市左京区)で見つかった。コモンズは、近年、貧困などの元凶とされる新自由主義を批判する学者らが世界的に再評価している。海外の経済学者の草稿が日本で見つかる例は、極めて珍しい。【鈴木英生】
発見した宇仁(うに)宏幸・京都大教授(社会経済学)は「29年の世界恐慌が経済学へ与えた影響が分かる第一級の史料だ」と評価する。
草稿は、タイプライターで打たれた計340枚を製本。27年に謄写印刷して、教授を務めた米ウィスコンシン大の教え子十数人に配ったものだ。その一人、京都帝大講師(当時)の棚橋初太郎(1893〜1979)の没後、遺族が府に寄贈した蔵書にまじっていた。コモンズの遺稿を集めるウィスコンシン歴史学会(米国)にもない、現存する世界唯一の完全版とみられる。
「制度経済学」は、経済の安定には政府や労使の協調で賃金を上げ、商品の需要を増やすべきだと主張した。他方、草稿は需要への言及が少ない。宇仁教授は「コモンズは、世界恐慌で需要の大切さを認識し、刊行までに議論を組み直した」と指摘する。
コモンズの主張は、戦後、米ケネディ政権などの社会政策に影響を与えたガルブレイスらが引き継いだが、近年は少数派に。ウィリアムソンらが復権させた後は、日本やフランスでも研究が進む。宇仁教授は「リーマン・ショックで、市場万能の主流派経済学は限界にきた。今回の発見は、今の学界が、コモンズにならい、被雇用者や社会的弱者にも配慮した新しい経済学を構想する刺激になるだろう」と話している。
ソフトバンクの誤登録問題 1日遅い発表が意味するものは?
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131003/biz13100300370000-n1.htm
2013.10.3 00:36
ソフトバンクモバイルが携帯電話を分割払いで購入した顧客のうち約6万3千人に対し、実際には代金を支払っているのに信用情報機関に「滞納」の誤登録情報を送信していた問題は、通信事業者が順守すべき「安心・安全な通信サービス」を揺るがす問題となる。総務省は「業界では初めての問題。利用者への影響は大きい」と注視している。
「重大な通信障害を起こしていないのはソフトバンクだけだ」
ソフトバンクの孫正義社長は9月30日、冬春商戦向け新型スマートフォン(高機能携帯電話)発表会で、他社の通信障害の事例をあげつらい、850日間も重大事故がないと説明した。総務省が規定する「重大事故」は通信サービス停止が2時間以上継続し、かつ3万人以上に影響を及ぼした場合を指す。
今月1日に発表されたソフトバンクの誤登録問題は、通信障害ではないが、まれにみる“重大な事故”だ。
誤登録された約1万6800人には、カード会社や金融機関から信用情報機関に登録内容の照会があり、クレジットカードが発行できないなどの被害がでる恐れがある。
ブラックリストと呼ばれる滞納者の履歴は、個人の信用情報を傷つけ、単なる通信障害よりも社会的な影響は大きい。誤登録の発表を翌日に控え、「重大事故はない」とうそぶいた姿勢は孫社長の経営者としての信用も毀損(きそん)しかねない。
吉野家、福島県に農業生産法人を設立 自社で使用する野菜や米を生産
http://www.zaikei.co.jp/article/20131001/154450.html?google_editors_picks=true
百貨店、シニア層争奪戦 休憩スペース設置・栄養相談も
http://digital.asahi.com/articles/TKY201310020088.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201310020088
幅広い年齢層を取り込んできた百貨店が、シニア層に目を向け始めている。松坂屋上野店(東京都台東区)は、主な顧客を60歳前後に想定した店作りを始めた。買い物客の高齢化が進むなか、百貨店の「シニア獲得作戦」が熱を帯びている。
松坂屋上野店で2日、改装した婦人服売り場の営業が始まった。売り場にはゆったり座れるテーブル付きのいすを約10人分設置。お茶やコーヒーを無料で提供する。店員と会話を交わしながら、くつろげる空間を目指したという。
母(82)と2人で買い物に来た台東区東上野2丁目の主婦、杉山敦子さん(59)は祖母から娘まで4世代で通う常連客。いすに座ってお茶を飲みながら、「広くなって開放的な雰囲気。買い物で歩き回ると疲れるので、ゆっくり休める場所があるのはうれしい」と話した。
同店は今月下旬、年金や保険の相談から、電球交換といった「家事代行サービス」までを受け付ける相談窓口を設置。来月には、百貨店で「売り場の華」とされてきた中2階に、婦人靴に代えて健康食品や介護用品を置くなど、来年3月にかけて、店全体をシニア向けに改装する。
大胆な転換の背景には、同店の客の7割以上がシニア層という現状がある。売上比率では、50代が約18%、60代が約28%、70代が約25%を占めている。
小宅祥広(おやけよしひろ)・営業推進部長(53)は「顧客の高齢化が進んでいる。『これは百貨店の仕事じゃない』と切り捨てず、シニアの生活全てに対応し、他店と差別化を図りたい」と話す。
■買い物付き添い、月70件
他の百貨店も、シニア層に的を絞った店舗作りに工夫をこらす。
東武百貨店は2010年12月から、「店のことは何でも分かる」という5人のベテラン店員を「コンシェルジュ」として、池袋店に配置。客の相談に乗ったり、買い物に付き添って服のコーディネートを手伝ったりしている。
「相談しながら決める傾向の強いシニア層を意識した」という。サービス導入前も付き添いには応じていたが、当時の倍にあたる月約70件の依頼があり、船橋店にもサービスを広げた。
高島屋は昨秋から、住宅リフォームの受付窓口を設けている。ホテルや豪華客船の内装を手がける子会社が請け負うのが売り。広報担当者は「子供が独立するタイミングで家をバリアフリー化するシニア層は今後、増える」と見込む。
西武百貨店池袋本店は、食品フロアに管理栄養士を配置し、食事や栄養の相談を受け付けている。スポーツ用品売り場には「カラダステーション」というカウンターを設置し、客の身体に合った運動・食事メニューを無料で提案している。
百貨店事情に詳しい東北大の村田裕之・特任教授は「団塊の世代が定年を迎え、時間と資金に余裕があるシニア層は急増している。ただ、シニアといっても色々な客層がおり、その店に合わせた店作りが重要だ」と話す。
祖父母と孫で出掛ける「孫旅」、米旅行業界の成長分野に
http://jp.wsj.com/article/SB10001424052702304827404579110402599517412.html?google_editors_picks=true
中国、一人っ子違反2700億円 利権の温床に
http://www.47news.jp/CN/201310/CN2013100201001872.html
香港の5人に1人は貧困、高層ビルの裏で広がる格差
http://www.cnn.co.jp/business/35037869.html?google_editors_picks=true
献血された血でC型肝炎か 輸血受けた1人、感染の疑い
http://www.asahi.com/national/update/1002/TKY201310020566.html?google_editors_picks=true
出生前診断に新手法 費用8分の1、異常発見確率は8割
http://digital.asahi.com/articles/TKY201310020612.html?ref=comkiji_txt_end_kjid_TKY201310020612
妊娠初期に胎児にダウン症などの染色体異常があるか調べる新たな出生前診断を、昭和大など6施設が始める。妊婦の血液検査と超音波検査を組み合わせた。今春、国内で始まった新型診断に比べて、費用は8分の1ですみ、年齢制限も設けないが、異常を見つけられる確率は約8割にとどまる。急速に広がる可能性があり、妊婦への支援や遺伝相談の充実がより重要な課題になる。
計画しているのは、遺伝カウンセリング体制が整っている昭和大(東京)など大学病院を中心に、国立成育医療研究センター(東京)が加わる。施設内の倫理委員会の承認を受け、早い施設は10月中旬以降に始める。検査を受けた母親や胎児の経過も追い、検査法に問題がないか検証するため、連携して臨床研究の形で行う。正式に実施が決まれば、参加施設名は公表される見通しだ。
今回の検査は、血液中の特定のたんぱく質の濃度などを測る新しいタイプの「母体血清マーカー」に、超音波で胎児の首の後ろのむくみを測る検査(NT測定)を組み合わせ、妊婦の年齢を考慮して染色体異常の確率を出す。妊娠11~14週で検査が可能で、異常を見つけられる確率(検出率)はダウン症で83%、18番目の染色体が3本あり、精神遅滞や様々な発育異常が出る18トリソミーで80%という。
検査は米国の会社が行うが、昭和大が提供した日本人データをもとに判定する。血液1~3ミリリットルを米国に送ると、7~10日で結果が出る。費用は2万5千円。
今年4月に始まった新型出生前診断は妊娠10週以降に検査が可能で、検出率も90%以上と高い。ただし、遺伝子解析が必要なため、費用は21万円。対象者も日本産科婦人科学会の指針で原則35歳以上などと限定されている。
国内で1990年代に導入された従来の母体血清マーカーは、妊娠15週以降にしか使えなかった。今回の手法では、妊娠11週以降に実施する超音波検査と組み合わせることで、より早期に高い検出率で検査ができると期待される。
この検査法は英国では公費で導入され、米国でも米産婦人科学会が勧めている。国内でも一部の診療所などが独自に導入、欧米のデータなどをもとに判定している。
出生前診断で、結果を確定させるには羊水検査などが必要だが、流産のリスクもある。また、十分な情報がないまま受ければ、安易な人工妊娠中絶が増えて、命の選別につながりかねないとの指摘もある。
がん患者の生存率、配偶者の有無が影響か 米研究
http://www.cnn.co.jp/fringe/35037707.html
「フクイチ」に関しては日々「更新?」状態なので、適度にかいつまんでお届けね。
汚染水、湾外へ流出か…別のタンクからあふれる
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20131003-OYT1T00229.htm?from=ylist
放射性物質380ベクレル 第一原発雨水移送タンク水漏れ
http://www.minpo.jp/news/detail/2013100311284
東電は2日、水からストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり380ベクレル検出されたと発表した。ストロンチウム90の法定放出基準は30ベクレル以下。
本来は別のタンク群のせきに移送するはずだったが、誤って容量が小さい雨水貯蔵タンクに接続されていた。
東電は「社員と協力企業作業員の間で接続先の情報が共有されていなかった。連携不足だった」としている。
菅官房長官、汚染水「全体としてコントロール」
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20131003-OYT1T00546.htm
「一切漏れてはならないことで、対応策が十分だったとは思わない。政府として、東電としっかり連携をとりながら、二度と起こらないように最善の努力をしていく」と強調。
安倍首相が国際オリンピック委員会総会で「(汚染水問題の)状況はコントロールされている」と述べたことに関しては、「全体としてはコントロールできている」
「一部はコントロールできている。全体はコントロールできていない」が正しい日本語。
言い逃れするほどアラが出る気が。この場面で「全体として」という言葉を「細かいところは無視して構わない」みたいな意味で使うのは最悪だなあ。
「個別にはコントロールできていないけど、全体的にはできている」というのことなのでしょうか。難しい論理構造をしておりますぞ!
次の作戦はトリチウム入りの汚染水を意図的に放出、「基準値内でコントロール」
意味がわからない。部分的にはコントロールできてないと認めたということ?
漏れ出し方をコントロールしてます。とかw
この発言に違和感。 違和菅 が正しいんじゃないのかね。
その内「基準値以下だから問題ない」とか「科学的に健康被害は証明されていない」とか言い出すに1000万ドラクマ
次は「おおむね」と来るねw 次は「比較的」か?「なんとか」ってのもあるな。
首相が世界に発信したから変えないんだろうけど、これだけ次々に事例が出てるのに、この発言では信用を失う。五輪誘致詐欺。被害受けてる方々の気持ちを無視しすぎ
汚染水漏洩毎日報道されると感性が麻痺し何も感じなくなる恐怖。そのうちメルトスルーで汚染された地下水海洋へ事故直後から漏洩と発表かも。
「福島民報」もね。
未承認基準で排水 第一原発 台風の雨対策
http://www.minpo.jp/news/detail/2013100311267
東電の考え方踏まえ、慎重に対応すべき=経営体制で官房長官
汚染水対策「専門家の知識必要」 安倍首相、国際的協力求める 科学技術フォーラム
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/131006/biz13100618280005-n1.htm
安倍首相:原発事故対応に「世界中から先進的な知見必要」
http://mainichi.jp/select/news/20131007k0000m010028000c.html
オバマ氏、異例の徒歩外出 共和党に譲らぬ姿勢強調
オバマ米大統領は4日昼、バイデン副大統領と共にホワイトハウスから歩いてサンドイッチを買いに出かけた。徒歩での外出は異例。一部政府機関の閉鎖が長引き、アジア外遊を中止したオバマ氏だが市民の声援を背に、閉鎖に至った責任が共和党にあると強調。譲歩しない姿勢を示した。
一方、暫定予算案の承認を拒否する下院共和党は同日の協議で、徹底抗戦を続ける方針を確認。ベイナー下院議長は記者会見で、事態打開に向けた交渉に応じないのはオバマ氏の方だと批判した。政府機関の閉鎖は4日目になったが、歩み寄りは見られない。
オバマ氏の外出は事前に発表されていなかった。汗ばむような強い日差しの中、オバマ氏はジャケットを脱いで近くの店に向かい、驚いた通行人らは「正しいのはあなただ」とエールを送った。(共同)
オバマ氏、サンドイッチ店で打開呼びかけ 政府機関閉鎖
米国で与野党の対立により暫定予算案が成立せず、政府機関の一部閉鎖が続く中、オバマ大統領が4日、政府職員がよく立ち寄るホワイトハウス近くのサンドイッチ店を訪れ、野党・共和党に事態の打開を呼びかける一幕があった。
オバマ氏は上着を脱いだ姿でバイデン副大統領と通りを歩き、人気サンドイッチ店に。報道陣に「この店はおいしいだけでなく、自宅待機になった政府職員には10%割引にしてくれるんだ」と紹介し、昼食にサンドイッチを注文した。
4日目に入った政府機関の一部閉鎖は、与野党の批判合戦が激しさを増し、解決の見通しが立っていない。オバマ氏は「勝者はいない。一刻も早く終わりにすべきだ」と訴えた。
シナリオ:米国初のデフォルトはどう起こるか
http://jp.reuters.com/article/jpUSpolitics/idJPTYE99305X20131004?sp=true
大統領が条件交渉に応じなければデフォルトへ=米下院議長
米国で離着陸時の電子機器解禁へ、航空会社に「難問」も
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE99400120131005?feedType=RSS&feedName=topNews&utm_source=twitterfeed&utm_medium=twitter&utm_campaign=Feed%3A+reuters%2FJPTopNews+%28News+%2F+JP+%2F+Top+News%29&sp=true
委員の1人である米国家電協会(CEA)副会長のダグラス・ジョンソン氏は、「機内で使える電子機器を認証するのではない。電子機器が使用できる航空機を認証するのだ」と話した。
日中首脳の握手「過剰な報道くだらない」…中国
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20131008-OYT1T00978.htm
著作権法違反:発売前の雑誌記事をサイト掲載 男を逮捕
http://mainichi.jp/select/news/20131008k0000e040198000c.html
「街宣禁止がうれしい」原告 「主張認められず残念」在特会幹部
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131007/trl13100714520003-n1.htm
ヘイトスピーチ街宣差し止め・賠償、地裁が命令
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131007-OYT1T00527.htm?from=ylist
差別的街宣に歯止め…ヘイトスピーチ判決
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20131007-OYO1T00695.htm?from=main1
「接待、お歳暮…交際費課税の撤廃やりたい」麻生財務相
http://www.asahi.com/politics/update/1006/TKY201310060123.html?google_editors_picks=true
普天間、打開糸口見えず=2閣僚訪沖、当て外れる
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013100800958
暴力団融資、みずほFG取締役会にも報告 11年時点
佐藤頭取「知りうる立場だった」
http://www.nikkei.com/markets/features/12.aspx?g=DGXNASGC0801J_08102013MM8000
34知事が強靱化予算の増額望む 老朽インフラを深刻視
http://www.47news.jp/CN/201310/CN2013100501001884.html
老人ホーム、運営転々でサービス低下 突然の値上げも
http://www.asahi.com/national/update/1007/TKY201310070012.html?google_editors_picks=true
追い出される「償却切れ老人」 介護施設がもうけ優先?
http://www.asahi.com/national/update/1007/TKY201310070013.html?google_editors_picks=true
先週もお届けしたリニアVS新幹線比較!
リニア新幹線VS東海道新幹線シミュレーション。たいして時間は変わらない驚愕の結果
http://blogos.com/article/70231/
この記事が「産経新聞」に掲載されたのは画期的ですなぁ!
「日本人はオリンピック以降、不幸になった」山田洋次監督が語る「寅さん」と「東京五輪」
http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/131005/ent13100507000001-n1.htm
2013.10.5 07:00
日本映画界の巨匠、山田洋次監督(82)が、「男はつらいよ」全48作を順次放送するBSジャパンの新番組「土曜は寅さん!」(土曜午後6時54分)が10月12日から始まるのを前に、産経新聞のインタビューに応じた。山田監督は「男はつらいよ」の主人公、寅さんが最近、若者を中心に人気を集めるようになった事情や、56年の時を隔てて行われる2度の東京五輪についての考えなどを語った。
◇
--なぜ寅さんは今でも愛されているのでしょう
「今でもというか、ずっと人気があったんじゃなくて、近年また人気がありますね。どうしてなのかな。
一つは東日本大震災の後、あちこちで寅さんの上映会をずっとやってきて、つらい時、悲しいことがたくさん起きたときって、その人たちが求めるのは笑いなんだなって。その笑いも、バラエティーのような笑いじゃなくて、寅さんの持っている笑い。寅さんのような人間に会いたい、なぐさめられたい。そういう役割を寅さんは持っているということを、一昨年の震災後に感じたことはあります。
それがきっかけになって、映画館でもちろん見たことのない若い人、おじいさんが好きだったとか、父親がテレビの再放送を見て笑っているのを見て『なんでうちの親父はあんなもの見て笑っているんだろう』と言っているような若者が、寅さんを見てみたら面白かったって。『寅さんって面白いな』という感じが、スクリーンから離れてフィードバックを始めている。それを僕も面白いと思っている。
じゃあ人気の理由は何なんだ、と。一つは、管理されていない状態にいる人間に対する憧れかな。今の時代は、本当に日本人がどんどん厳しく管理され始めている。映画館に行ったって、指定券見せて入って、入ったら私語は交わさないでくださいとか、盗撮は犯罪ですとかいろいろとある。そういう窮屈さを今、日本人は感じ始めているのではないか。それは今のこの国の政治状況からいって、どんどん窮屈になるんじゃないかと思う。そんな中で寅さんは自由で、なんの拘束も受けない。それは発想が自由ということ。考え方がだんだん管理されているということが一番怖いことです。寅さんの発想は管理されていないから、極めて自由である。そんなことへの憧れが今、改めて若者たちに、寅さんを通して感じられる気がする」
--BSジャパンの番組(10月8、15日午後9時から放送の「昭和は輝いていた」)では、「寅さんを作った理由は渥美清さんに会ったから」と言われていますね
「(寅さんのキャラクターは)2人で作ったんだよ。渥美清という人間から触発されて、この寅さんというキャラクターはますます膨らんでいった。渥美さんは自由な人だったんじゃないかな。あの人はおそらく、どこにも所属したことがないんじゃないか。拘束されるのは似合わないし、誰にも縛られない。考え方も縛られない」
--「男はつらいよ」で描かれた昭和という時代について聞かせてください
「昭和といったって、3種類ある。まず戦前。戦中はない。これは消えてしまいたい時代。全く最低な時代。戦中は昭和に入らない」
--戦後は
「復興の時代。(昭和39年の)オリンピックまで。このころ、もう一回自分たちの生活を回復しようと思って、日本人は一生懸命頑張った。それまで日本人が築いてきた生活をもう一度取り戻そうと。昭和20年代から30年代にかけて、あの時代が僕は本当に懐かしい。みんな元気で、子供がいっぱいいて。あのころの写真は本当に子供がいっぱい写っているよね。小さいお店がたくさんある。乾物屋さんとか、小間物屋さん、魚屋さん、八百屋さん。あの時代は日本人は元気だったんじゃないかな。労働組合も元気だったし、学生運動も盛んだったし。そういう活気にあふれていた」
--では東京五輪以後は…
「高度成長になって、競争社会になっていく。学歴社会になり、管理社会への道が始まっていくんじゃないかなあ。風景もどんどん味気なくなってきたし」
--番組では「オリンピックが日本をめちゃくちゃにした」と言われてましたね
「めちゃくちゃにしましたよ。この国がどういう国であるべきかというイメージがあのとき作られなかったことに問題がある。だから、モータリゼーションもあるし、日本中に高速道路を走らせ、何千億も金をかけて道をつくり、車に乗って日本中が移動しだす。どんどん線路が消えていく。そのことで幸せになったのか、ということがある」
--7年後にまた東京で五輪が開かれます
「期待していない。オリンピックが終わった後がどんなに悲惨かというのは、ロンドンであり北京であり見えているんじゃないかな。施設のあとが荒涼としてしまう。東京もああなるかと思うとぞっとする。今大切なのは、オリンピックじゃなくて、福島じゃないですかね。この国は安全だって宣言しちゃったけど、本当にそうなのか。絶対そうじゃないと僕は思うな。だって毎日汚染水が見つかって海に流れ込んでいるんでしょ。何の見通しもなくて、どうして100%安全だって言えるのだろうか」
--東京五輪に反対だったのですか
「オリンピックがいいとはあんまり言わないね。だってあれは日本人が言い出したことじゃないでしょ。政治主導で言い出したことでしょ」
--来年公開される「小さなおうち」は、何をテーマに描きたかったのですか
「戦前の昭和です。東京の郊外のサラリーマンの家庭で、そこにはある穏やかな生活があった。それは戦後の昭和とはだいぶ違う。物語の中身は、人妻が若い青年に恋をする危ない話。そういうことを含めて、戦前の昭和のサラリーマンの家庭の穏やかな暮らし方を思い返したい、見つめてみたいということ。これは僕の少年時代の思い出でもあるわけだ」
--監督が理想とする日本人の家庭の姿が、戦前にあったと
「理想というと大げさだけれど、一つの形があった。つつましく暮らすということ。オリンピック以降は、うんとぜいたくな暮らしをしようとか、海外旅行だとか、豪華マンションとか、欲望が果てしなくなり、日本人が欲望の充足に貪欲になっていった。それが僕はとても不幸だと思う」
--「男はつらいよ」のDVDマガジンで、監督は寅さんの子供時代について小説を書いています。あれを映画化するという話は?
「そういう夢もありますけどね」
--今の時代に、新しい寅さんを見てみたい
「(寅さんの子供時代は)昭和10年代だからね。今の若者は、東京というか、日本の暮らしのなかで、お店屋さんを知らなくなっているんじゃないかね。日本の子供たちはかつてお店屋さんに育てられた。お豆腐屋さんにお豆腐買いに行ったり、八百屋さんにネギ買いに行って、豆腐屋のおじさんや八百屋のおばさんにしかられたり、『お父ちゃん元気か』って言われたり。
今は不便になって、この前、鉛筆買いに行ったら、近くに文房具屋がありゃしない。コンビニ行きゃあるんだけど、もうちょっと面倒くさいものだとコンビニに売ってないでしょ。文房具屋がなくなる、本屋がなくなる、金物屋でちょっとした針金、トンカチ、くぎとかを買うために、なんとかセンターまで行かなきゃいけない。ネット(通販)になったり。昔はそれをお店に買いに行った。お店がなくなってしまったということは、日本人は大事な文化を失ってしまった。オリンピック以後だな。国の発展、人々の暮らしの形が変わった。(「東京物語」などの監督)小津安二郎は、ぜんぶ戦後の昭和20~30年代でしょ。かつての日本人の暮らし方を表現しているね。今度は、お祭り騒ぎはこの国には似合わないと思うな。静かに暮らしたいと思う」
--大事な文化を失ってしまったということですが、映画で描きたいのはそういう部分ですか
「そんな風に大げさに考えているわけじゃないよ。そういう思いをいつも抱いているわけで、それぞれの映画にはそれぞれのテーマがある。小津安二郎の映画が世界で大変な評価を受けているのは、それじゃないかな。日本人の暮らしに驚くっていうか。日本人の暮らしにあるさまざまな礼儀作法とか、たたずまいとかしぐさとか。それを外国の人は驚くんじゃないのかな」
--今年1月に公開された「東京家族」では、そういう部分にこだわった
「そうですね。暮らしというか、ちゃんと見るということをしようと思った。だから、日本人の文化っていうか、日本人を簡単に表現するにはどうすればいいかは、これから先、戸惑うことになる気がする。オリンピックの話を聞いたとき、最初に思ったのがそれよ。オリンピックの開会式なんて何をやるのだろう。最も日本人を表現するものとは。阿波踊りとかになっちゃうのかね」
--監督は開会式の芸術監督になる気は?
「全くその気はない(笑)生きてないよ、そのときは」
--監督にとって映画とは何でしょう
「あまりそういうことを考えたことはない。君にとって新聞記者とは何か。僕の仕事よ、商売よ。僕は映画を作ってそれで生計を立てている。新聞社の試験を通っていれば新聞記者になっていた。そういうものですよ」(聞き手 本間英士)
という訳で、来週もヨロピクね。