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大島優子が出てるので『紙の月』を見に行った。
NHKで原田知世主演のドラマを堪能し、
十分満足していたので、触手が湧かなかったのだが、
優子の可能性を見ておく必要がある。
AKBを卒業したら、わしはバラエティーの優子には
あまり興味がない。
女優として成功するか否かだけが興味なのだ。
倫理を徐々に崩壊させて、横領を犯してしまう
純粋でアナーキーな主人公に対比して、
不倫を隠しつつギリギリで世間の枠に留まる
優子の役柄が、映画の中で重要な位置を
占めているのだが、そのいかにも俗物っぽい演技が、
大島優子の素ではなかろうかと錯覚させるほど、
成りきっていた。
アイドルから女優で成功した先輩には、
永作博美と満島ひかりがいる。
どちらも演技が上手くて、永作は年齢を重ねるほどに
じわじわ実力を発揮してきた。
満島ひかりは天才的に上手いが、過剰表現に
嵌りすぎるのを、今後どう進化させるのかを
見ていきたい。
吉田大八監督は映画を映画たらしめる技法が
実に上手い。
宮沢りえは大物感があるが、いまいち女を感じさせない。
小林聡美の演技はリアルだった。
主人公が学生時代に募金活動に夢中になるのは
ドラマと一緒だが、父親の財布から金をくすねる
エピソードに疑問を感じた。
これでは昔から手癖の悪い女ということになってしまう。
ドラマを超えたかと言えば、わしはそうは思わない。
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小林よしのりライジング
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