ファイブスター物語アウトライン―永野護
僕は、一つの信念(ルールその1)として、

相手を攻撃するとき、悪口を言うときは、直接その本人に面と向かってする!

というのをなるべくしたい自分ルールにしています。

 ですよね。

 こういう話になったときにぼくがまず思い出すのは、『ファイブスター物語』の永野護です。

 ぼくはよく「作家は作品の注釈に過ぎない」とかいうけれど、このひとの場合は作品を離れたところでおもしろい。めちゃくちゃ偉そうなことを平気で言い放つ。特に印象深かったのは、『ファイブスター物語アウトライン』に収録されている、ターンAガンダムのデザインにかんする話。
――デザイン論としてお聞きしたいのですが、ターンAのデザインってどうなんですか?

永野:あっ、カスですよ(強調筆者)。これはぜひとも書いてほしいんですけど。富野さんになんで誰も何も言わなかったのかなあって。はだかの王様てあるじゃないですか、こどもが王様に裸でおかしいよって話。で、模型業界とかアニメファンで、「あのターンA、よく見ればいいよ」って。よく見ればって、逃げてるだけの話で、絶対的な評価でいえば第一印象で見てみればおかしいだろ、変だろ、あれはガンダムじゃないだろっていうのを、なんで誰も言わなかったのかなって。
 うわ、皆が何とか弁護しようとしているのに、あなたというひとは! 最悪だ、こいつ、最悪だ。ぼくもそう思うけれどさ。