Omasuki Fightの北米MMA抄訳コラム「MMA Unleashed」――今回のテーマは「ローズ・ナマユナスはかく戦えり:興奮のUFC 217 試合後情報まとめ」です!




史上初めて1大会で3人の新王者が誕生し、期待に違わぬ盛り上がりを見せたUFC 217(日本時間11月5日開催、マジソン・スクエア・ガーデン)。そのメインイベントでマイケル・ビスピンを下してUFCミドル級タイトルを獲得したのは、ジョルジュ・サンピエール(GSP)であった。GSPの一本勝ちは10年ぶりとのことで、試合自体もとても良かったのだが、ジョー・ローガンとの試合後インタビューも大変楽しいものであった。クソ丁寧な言葉使いと、ビスピンの弱点をあっさりと種明かしして しまうところが実にGSPらしい。

ローガン:ジョルジュ、試合で予想外だったことはあったかい?

GSP:かなり効かされたよ。隠していたけれど、何度か面食らった。こんな試合はもうしたくないよ。ああ畜生。あ、テレビで汚い言葉は使いたくないんだ。悪かった。

ローガン:これでミドル級のチャンピオンになりましたが、これからもこの階級でベルトを防衛していくのですか。

GSP:この階級は僕の本来階級ではない。チャレンジのためにあえてやったんだ。これまでの僕のキャリアでは、こういう余裕がなかった。挑戦者が次から次へとやって来るし、僕は階級を上げるには身体が小さすぎる。今でもまだ、ウェルター級の体格なんだけど、いくらか筋肉を付けることができたので、やってみることにしたんだ。筋肉を付けすぎたかなと思った時期もあったが、いまのところは適正になっている。 マイケルの動画は繰り返し研究した。秘密をばらしたくはないのだが、彼が右サイドで被弾しやすいことは分かっていた。だからゲームプランは、左サイドのフェイントで気をそらせておいて、右サイドに打ち込むことだった。今回は基本的にはひたすらそれをやっていたんだ。

ローガン:フィニッシュはパウンドからリアネイキッド・チョークに切り替えました。

GSP:あれはトリックだよ。罠(わな)を仕掛けることもあるんだ。僕には経験があるからね。数年前の僕なら、力任せにやっていた。でも今は、一番いいのは、敵に罠を仕掛けることだと思っている。罠だなんて、ひどい比喩だとは思うけど、まあそういうことだよ。

ローガン:あなたはまだまだ強くなっていると言っていましたが、まさにその通りでした。

GSP:マーシャルアーツは、どちらのタマがデカいか、という問題ではないんだよ。言葉が汚くても申し訳ない。でも、マーシャルアーツはテクニックであり、罠を仕掛けることであり、知的なことなんだ。僕は今日、自分より身体の大きな相手と戦って、このことをファンの皆さんに証明したかったんだ。


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