アメリカのインディプロレスの“現在”を伝える新連載! アメリカインディープロレス専門通販「フリーバーズ」(https://store.shopping.yahoo.co.jp/freebirds)を営む中山貴博氏が知られざるエピソードを紹介していきます!



<前回の記事はコチラ>
知ってるようで知らないアメリカ第3の団体ROH■アメプロインディ通信「フリーバーズ」
http://ch.nicovideo.jp/dropkick/blomaga/ar1357571




「アリガトウ!」「モーロシマ!モーロシマ!」
アメリカ第3の団体ROH(リング・オブ・オナー)のリングには時折、日本語の声援が飛ぶ光景が見られるようになっていた。

2004年4月、設立3年目にして団体存亡の危機に陥ってしまったROHは、創設者ロブ・ファインスタインに替わって新オーナーに就任したキャリー・シルキン氏や、ブッカーのゲイブ・サポルスキー(現EVOLVEオーナー)らのもとで再出発を図ることになるが、今回はその新生ROHの一端を担うことになった日本人レスラーを紹介しよう。

2007年シカゴ――観客たちからは「モーロシマ!モーロシマ!」の声援が飛んでいた。ROH世界王者に君臨した唯一の日本人、森嶋猛は現地のファンからは「モロシマ」と呼ばれていた。

森嶋は2007年2月17日、実力者ホミサイドの持つ王座に挑戦するや、大方の予想を裏切り、必殺のバックドロップで王座奪取。同年10月6日にナイジェル・マッギネスに敗れるまで、なんと20回の防衛を重ねていた。

この年の森嶋のアメリカでの活躍ぶりは、高い評価を得ており、『レスリング・オブザーバー・アワード』の年間最高試合賞(8・25ニューヨーク、vsブライアン・ダニエルソン)と、ベスト・ブローラー賞を受賞している。実力が認められた森嶋への「モーロシマ!」コールは、現地で観戦していた私には想像以上のものだった。

森嶋が所属していたNOAHとROHは協力関係を結んでいた。NOAHの司令塔だった仲田龍氏との関係は強固なものだったようで、2014年2月に仲田氏が亡くなられた際には、ROHの会場で追悼の10カウントゴングが鳴らされたことは、日本ではほとんど知られていない。その翌日、ROHが日本での新たなパートナーに新日本プロレスを選び、合同興行開催を発表したのは偶然だったにしても、奇妙な運命を感じてしまう。



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