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【ライヴレポート】 HOT WAVE 大感謝祭 neo./2013.11.02@HEAVEN'S ROCK さいたま新都心VJ-3
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【ライヴレポート】 HOT WAVE 大感謝祭 neo./2013.11.02@HEAVEN'S ROCK さいたま新都心VJ-3

2013-11-18 23:30
    HOT WAVE 大感謝祭 neo.

    (文=清水素子/撮影=大塚秀美)


    SuG(オープニングアクト)
    【SET LIST】
     1. mad$hip
     2. heavy+electro+dance+punk
     3. ☆ギミギミ☆

    Jin-Machine
    【SET LIST】
     1. じんましーんのテーマ2
     2. ビジュアル戦隊バンド麺
     3. suffer
     4. 大相撲ダイジェスト
     5. さよならアキラメロン

    NOCTURNAL BLOODLUST
    【SET LIST】
     1. Last relapse
     2. Domestic Crisis
     3. Puppet Creature
     4. V.I.P
     5. A bullet of skyline
     6. A Day to Re:member

    アヲイ
    【SET LIST】
     1. レクイエム
     2. abelcain
     3. ロシアンルーレット・シンドローム
     4. 絶望の太陽
     5. 鈴虫

    Jupiter
    【SET LIST】
     1. Scarlet
     2. SHOUT YOUR DESIRE
     3. Heaven's Atlas
     4. ARIA
     5. Symmetry Breaking
    (ENCORE)
     6. Blessing of the Future


     数々のヴィジュアル系バンドをお茶の間に届けてきたテレ玉の音楽番組『HOT WAVE』。活動の裾野を画面の外にまで広げ、昨年スタートしたヴィジュアル系主催イベントの3回目が、11月2日にHEAVEN'S ROCK さいたま新都心VJ-3で開催された。その名も“HOT WAVE 大感謝祭 neo.”。シーンの新規精鋭たちが集い、“ヘヴィー&ラウド そして ちょっとポップ”というテーマを体現して、オーディエンスに新たな出会いを与えてくれた。

     サプライズは幕開けから。オープニングアクトのNOMが登場し、その正体が1年ぶりの活動再開を発表したばかりのSuGであることが明らかになると、場内はどよめきの渦に! 武瑠のソロ・プロジェクト“浮気者”のリリースや、12月29日・代々木第二体育館での活動再開ライヴを控える中、なんと彼らは『HOT WAVE』のためだけにシークレットライヴを敢行したのだ。ポップなイメージを裏切るへヴィ・チューンを立て続けに繰り出し、「ブッ飛べ埼玉!」「拳あげろ!」と気焔をあげる様からは、久々のライヴを心から楽しんでいる様子が伝わって躍動感たっぷり。最後は「☆ギミギミ☆」で持ち前のハピネスを爆発させ、全精力を使い果たした武瑠が床に転がるシーンも。よりアグレッシヴに、そしてキュートに進化した彼らの“やり逃げ”ライヴに、早くも客席の熱気は最高潮となる。

     フロアに広がる興奮を、続いてコミカルに高めたのがJin-Machine。バンギャルを襲う悪党と仮面の戦士の小芝居を取り入れた「ビジュアル戦隊バンド麺」等、タブーな業界用語が飛び交うダンサブルな楽曲に、オーディエンスは戸惑いながらも、凄まじいスピードで惹き込まれてゆく。「私どもにカッコいいことは期待しないで。ココは演芸場だと思って!」というfeaturing16のMC通り、新曲「suffer」では本格的なニューメタルを披露しつつも、サビでは“咲き”の嵐! ハードな音にヴィジュアル系のお約束を混ぜ込み、笑いで心を奪う独自の世界は虜になること必至だ。

     だが、荘厳なSEとともにNOCTURNAL BLOODLUSTが現れると、空気は一変。マイクレスで「かかってこい!」と尋が一喝するや、畳み掛けられる轟音に、ただ圧倒されるばかりだ。空間を隙無く音で埋め尽くした緻密なアンサンブルと高速ビートが織り成す重低音メタルコア、そして難解な曲展開を自在に操るデスヴォイス&ハイトーンシャウトが招く暗黒世界に、フロアはヘッドバンギングの海に。一方、デジタリックな同期やキャッチーな旋律を取り込んで、魅惑的な妖しさまで醸すのはお見事。完成度高く、隅々まで考え抜かれた“計算の美”に誰もが酔い痴れた。

     対して“衝動の美”で魅せたのがアヲイ。舞台に5人が揃うと一気に爆音を鳴らし、「トバしていくぞ!」とへヴィなプレイで攻め続けるが、ともに奏でられる哀愁のメロディ、そして感情的なパフォーマンスこそ彼ら最大の武器だ。瞬間の想いがそのまま音に、表情に、動きに表れ、赤を基調にしたサイケデリックなライティングの下、繰り広げられる狂乱の宴。結果、すぐにメイクもドロドロになり、オトギはスーツを脱ぎ捨てるが、そんな剥き出しの衝動に客席は大揺れ。激しさと哀しみをない交ぜにして、人間の本質をさらけ出した5人に、場内から感動の拍手が贈られる。

     そして様式美満点の王道メタルに新たなノリを提示して、大トリを飾ったのがJupiter。1曲目「Scarlet」からファストなビートにツインギターの繊細なフレーズをハモらせ、ハイテクニックな演奏とメロディックな旋律で耽美な世界を出現させてゆく。が、そこでタオルを回したり、ヘドバンビートで手拍子させたりと“一つになること”を求める彼らの姿勢は、闇よりも光に属するもの。デスヴォイスと拳で揺らす「Symmetry Breaking」では大合唱も沸き、最後は全員手を繋ぎ「HOT WAVE!」の掛け声でジャンプして、熱い4時間を幸せな一体感で締め括ってくれた。

     
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