【1】中高生の科学研究実践活動推進プログラム事業
中高生の科学研究実践活動推進プログラム事業とは,中高校生が自ら課題を発見し,科学的手法を用いて課題探究を進める,科学研究実践活動の継続的・自立的な活動を,学校,教育委員会,大学などが協働して推進するプログラムです。私も実施者のひとりとして,化学分野の指導・助言を担当しています。次世代科学者育成プログラム事業の受講生と科学イノベーション挑戦講座第3回「デンプンから水あめをつくろう」で一緒に活動した高等学校の生徒が,その後1年間に渡って進めた研究の成果を発表しています。
えひめサイエンスチャレンジとは,中高生の科学研究実践活動推進プログラム事業および研究発表を目指す有志高等学校が本学に一堂に会して,研究の成果発表を通じて,理科に興味関心を持つ生徒同士,そして教諭,教育委員会,大学教員,博物館関係者など,科学および理科教育に携わる愛媛県の指導者が交流を持つ場です。
1月29日には,プログラム参加校および一般校あわせて43件の発表が実施され,高等学校の生徒150名と関係者あわせて約200名が本学で研究を通じた交流を深めました。
【3】1分間プレゼンテーション
発表者が,自分たちの研究をパワーポイントのシート1枚にまとめて,1分間で研究のおもしろさをアピールする1分間プレゼンテーションが行われました。短い時間にまとめることは,研究への理解を深めるためにとても重要です(図1)。
図1 1分間プレゼンテーション
43件の発表がつぎつぎに進んでいきますので,ぼんやりする暇はありません。良い点をまとめ,聴きたい発表を決めるために中学生は集中して聴講しました。
【3】ポスター発表
43件の発表を午前と午後に分けて行いました。1発表10分で区切り,研究テーマひとつを3〜4回くり返して発表します。聴きたい発表を聞き逃さないように,良く考えてポスターを選ぶ必要があります(図2)。
図2 ポスター発表1
発表を聴いた後は質疑応答になります。聴いた話をよく理解して,なにがわかってなにがわからないのか,この発表のどこがおもしろいのかを整理して,質問をしていきます(図3)。
図3 ポスター発表2
10:30にはじまり16:30までの長丁場でしたが,つぎつぎと発表される高等学校の生徒の研究に中学生は一心に聴き入っていました。
私は実施関係者として駆け回っておりましたが,中学生は身近な目標となる高等学校の生徒の発表を聴いて,大いに刺激を受けたようです。2月18日には,かれら自身が発表する立場になります。今回の経験を活かしてがんばってくれることでしょう。