沖縄1万人抗議
「再び県民切り捨てか」
沖縄では「4・28政府式典に抗議する『屈辱の日』大会」が28日、宜野湾海浜公園で開かれ、1万人を超える参加者(主催者発表、同実行委主催)が、「政府式典は『がってぃんならん』(合点がいかない)」と五唱しながら、怒りの拳を上げました。
大会は、冒頭、祖国復帰運動時から歌い継がれてきた「沖縄を返せ」の合唱とともに、政府式典と同時刻に開始。参加者全員が立ち上がって、体を左右に揺らし、手拍子をとりながら歌い終わると、会場は満場の拍手と口笛で沸きかえりました。あふれた参加者らも隣接会場から拍手を送りました。
大会決議は、米軍占領下の27年間に土地接収や米兵犯罪で人間の尊厳が踏みにじられてきたことをあげ、「4・28は『屈辱の日』にほかならない」と強調。式典は「再び沖縄切り捨てを行うもので、到底許されない」と糾弾しました。オスプレイの即時撤去と追加配備撤回、普天間基地の「県内移設」断念など、日米両政府の相次ぐ暴挙への県民総意も再確認しました。
大会共同代表の高良鉄美琉球大教授(憲法学)は政府式典の狙いが改憲にあるとしたうえで「沖縄や憲法の求める平和創造の道を閉ざしたのが4・28だ。憲法『改正』を防止しよう」と訴えました。同共同代表で沖縄県女性団体連絡協議会の伊志嶺雅子会長は、占領下で多発した米兵の性暴力で子どもからおとなまであらゆる場所で被害にあったと告発。県民には裁判権すらなく、「許せないことに、この状況は今も変わらない」と語りました。
基地の集中する中部地区青年団協議会の金城薫代表は「本当の国民主権とは何かを全日本国民で考える日として広げたい」と訴え、沖縄の現状を全国に発信していく決意を表明しました。
大会には超党派の県議、各市町村長・議会議長らが出席したほか、日本共産党から赤嶺政賢、笠井亮の両衆院議員、仁比そうへい参院比例予定候補、糸数慶子参院議員らが参加。宮古島市でも同時刻に抗議大会が開かれました。