日本共産党の志位和夫委員長は19日、党本部でメディアの取材に応じ、民主党の代表選や野党のあるべき姿について語りました。この中で、民主党が安倍政権と本気で対決するなら、民主党政権時代の清算と反省が必要だとの見方を示しました。
岡田克也氏が民主党の新代表となったことについて志位氏は、「安倍政権の暴走を止めるうえで、協力できる点は協力していきたい」と表明。「同時に、民主党が本気で自民党と対決しようと考えるなら、民主党政権の3年間で、国民の『政治を変えてほしい』という願いを裏切ったことについての反省と清算が必要です。新代表がそれをできるかどうかが問われています」と強調。「国民の願いを裏切った」点として、同党が民主党政権時代に推進した消費税増税、原発再稼働、TPP(環太平洋連携協定)、沖縄県名護市辺野古への米軍新基地建設などをあげました。
志位氏は、多数議席をもつ与党にたいする野党のあり方について問われ、「国民の民意に背く、あるいは日本の政治を本当に危険な方向に導く安倍政権のさまざまな暴走政治にたいして、まずは正面から対決することが、野党の姿勢として求められています」と強調。日本共産党が経済でも外交でも建設的対案を示してきたことを紹介し、「同時に、反対するだけでなく、現実的で建設的な対案を示すことが野党に求められています」と語りました。
さらに、「国会の中では自公がたしかに多数ですが、集団的自衛権、消費税の10%への増税、原発再稼働、辺野古への新基地建設など、どの問題をとっても国民の中では批判が多数です」と指摘。「私たちは国民との共同で政治を動かし、安倍政権の暴走を止める。こういう力を尽くしたい」と力を込めました。
そのうえで他の野党の現状について、消費税増税や沖縄の米軍新基地建設の問題をあげ、「私たちの目から見ると、自民党政治に対する対抗軸が立てられていないのが現状です」と指摘しました。