沖縄県名護市の米軍新基地建設に向け、警察や海上保安庁が暴力的な警備活動を行い、基地建設に反対する市民らにけが人が出ている問題で、在沖米海兵隊の報道部次長が「ばかばかしい」と発言していたことが分かりました。監視・抗議行動をしている市民らに怒りが広がっています。

 英字新聞のジャパンタイムズが9日付の電子版で報じたもの。けが人が出ていることなどを報じたジャパンタイムズの記者に、在沖米海兵隊報道部のケイリブ・イームス大尉が記事にメールで反論し、その中で「けがをしたようにみせようとしているが、実際見るとばかばかしい」とのべました。「動く車両につかまって引きずられておいて、けがをしたと主張している」とものべています。

 しかし、辺野古では海上保安官が抗議船に乗り込んで来て、女性に馬乗りになって押さえつけるなどの過剰警備が問題となっており、拘束や排除の中でけがをし、那覇地検に告訴する例もでています。けが人がでていることに対し、沖縄県の翁長雄志知事も県警と第11管区海上保安本部に抗議(1月26日)しています。

 暴言に座り込みを続ける辺野古の海兵隊キャンプ・シュワブゲート前では怒りの声がきかれました。週に数回来ている那覇市の女性(63)は「怒りというよりあきれ果ててしまった。この怒りをエネルギーに変えて頑張りたい」といいます。那覇市と北谷町から参加の40代の女性2人組は「沖縄県民は自然、未来を守りたいだけなのに海上作業を強行し、事実と違う発言。さらに無抵抗の市民の前で(海兵隊員が)拳銃も抜いて許せない」と憤ります。

復帰前と同じ支配者の目線

 ヘリ基地反対協の安次富(あしとみ)浩共同代表の話 今回の発言は本土復帰前と同じ支配者の目線であり、住民の自作自演という言い方は醜い支配者の姿を露呈したものです。結局、彼らが沖縄をどう見ているのか、この言葉に示されています。

 民衆の抵抗をこのように見ているのであれば、米軍の存在自体も危うくなる。県民は全ての米軍基地に対して怒りの行動を取ることになるでしょう。