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政府は6日、昨年7月1日の「閣議決定」を具体化する自民、公明両党の安全保障法制の協議会で、他国に対する武力攻撃に日本が反撃する集団的自衛権の行使を、自衛隊の「主たる任務」に位置づける自衛隊法などの改定原案を初めて正式に示しました。安倍内閣は同日、防衛省内で文官(背広組)が自衛官(制服組)より優位に立つ「文官統制」の撤廃や、武器専門官庁である「防衛装備庁」の新設などを盛り込んだ同省設置法改定案を閣議決定。「海外で戦争できる国」へ向け、自衛隊創設以来の大転換を狙っています。
政府原案は、日本は武力攻撃されていない場合でも、他国に武力攻撃が発生した事態を「新事態」と定義。「新事態」に地理的制約はなく、世界のどこで起きた“他国事態”でも武力行使「新3要件」(閣議決定)にあてはまると政府が判断すれば参戦できます。
「新事態」の際に自衛隊が武力行使する手続きや権限を定めるため、自衛隊法や武力攻撃事態対処法などの有事法制を改定(表参照)。現行の自衛隊法は自国防衛のみを「主たる任務」としており、他国防衛がこれに加われば自衛隊が「自衛」隊でなくなります。
「新事態」の名称について、政府は当初、「存立事態」とする方向で調整していました。与党協議会座長の高村正彦自民党副総裁は「名称はまだ決まっていない」と述べ、法案の最終段階で決める意向を示しました。
また、自民、公明両党は20日をめどに安保法制の大枠をとりまとめる方針で一致。高村氏は「(両党で)共通認識がある」と強調し、集団的自衛権や海外派兵恒久法など、安保法制の全分野で公明党がおおむね容認に回ったとの見方を示しました。
防衛省設置法改定案では、1954年の防衛庁・自衛隊発足当時から設けられてきた「文官統制」規定を廃止。背広組の運用企画局も廃止して、部隊運用を制服組に一元化します。集団的自衛権行使容認と並行した防衛省の大改造は、指揮官である首相・防衛相と制服組を直結させ、迅速な開戦判断の仕組みをつくるものです。
政府原案は、日本は武力攻撃されていない場合でも、他国に武力攻撃が発生した事態を「新事態」と定義。「新事態」に地理的制約はなく、世界のどこで起きた“他国事態”でも武力行使「新3要件」(閣議決定)にあてはまると政府が判断すれば参戦できます。
「新事態」の際に自衛隊が武力行使する手続きや権限を定めるため、自衛隊法や武力攻撃事態対処法などの有事法制を改定(表参照)。現行の自衛隊法は自国防衛のみを「主たる任務」としており、他国防衛がこれに加われば自衛隊が「自衛」隊でなくなります。
「新事態」の名称について、政府は当初、「存立事態」とする方向で調整していました。与党協議会座長の高村正彦自民党副総裁は「名称はまだ決まっていない」と述べ、法案の最終段階で決める意向を示しました。
また、自民、公明両党は20日をめどに安保法制の大枠をとりまとめる方針で一致。高村氏は「(両党で)共通認識がある」と強調し、集団的自衛権や海外派兵恒久法など、安保法制の全分野で公明党がおおむね容認に回ったとの見方を示しました。
防衛省設置法改定案では、1954年の防衛庁・自衛隊発足当時から設けられてきた「文官統制」規定を廃止。背広組の運用企画局も廃止して、部隊運用を制服組に一元化します。集団的自衛権行使容認と並行した防衛省の大改造は、指揮官である首相・防衛相と制服組を直結させ、迅速な開戦判断の仕組みをつくるものです。