知事は「多くの県民・国民に、問題の本質を見てほしい」と述べ、新基地阻止への県民・国民への理解・連帯を呼びかけました。
意見書と弁明書はほぼ同じ内容で、五つの意見書(弁明書)から成り、全体で約940ページあります。
意見書(弁明書)は(1)沖縄防衛局長は審査請求を行う資格を欠いており、審査請求は地方自治法に照らして許容されない(2)埋め立て承認取り消しは適法。沖縄防衛局長の主張は辺野古が唯一の移設先であるということを前提にしており不当(3)環境保全措置や事後調査の内容が曖昧(4)戦後の基地形成史の経緯を踏まえ、沖縄県の民意に反する県内基地建設を強行することは「適正かつ合理的」とはいえない(5)「(海兵隊の)一体的運用性」といった説明は、海兵隊の特性・機能に照らして十分な内実がない―などと論じています。
翁長知事は会見で「沖縄防衛局長が、自らを一般国民と同じ立場にあると主張していること、『辺野古が唯一』という政府の方針が明確にされている中で、同じ内閣の一員である国土交通大臣に対して審査請求を行ったことは不当」と批判した上で、国交相にたいし県の意見書を精査し、慎重・公平に判断するよう求めました。
翁長知事は13日、埋め立て承認の過程で「法的な瑕疵(かし)」があったとして埋め立て承認を取り消しましたが、沖縄防衛局は国交相に不服審査請求を行い、知事決定の効力を止める執行停止を申し立てていました。