「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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 今回は、2026年3月24日(火)配信のテキストをお届けします。

 次回は、2026年04月07日(火)20:00の配信です。

 お楽しみに!

2026-03-24配信のハイライト

  • 通話アプリPOPOPOの感想と同期型通話について
  • 「Moltbook買収の狙いは?」と「OpenClawとAIのビジネスモデル」
  • 「AIのGPUは無駄なことしてる」と「RISC-Vの設計図は後出しじゃんけんの権化」
  • 「トランプはイランの誰と話す?」と「なぜ中東から肥料?」
  • 「アラスカ原油はどう?」と「オイルショック以上の危機」
  • 視聴者質問「マンガワン問題の影響」「ゲーミングPCの買い替えはいつ?」

通話アプリPOPOPOの感想と同期型通話について

山路:最初たぶん、軽い話題だと思うんですけれど。

小飼:山路さんがいつも軽いって言ってるのさ、

山路:いや、本当これは軽いと思うんだけど(笑)、

小飼:ポテトチップスが軽いとかっていうのに近いよね。

山路:カロリーはヘビーみたいな感じですね(笑)、

小飼:そうそうそう、あとで腹にズシンとくるというね。

山路:これ、POPOPOいかがですか?

小飼:何?(不思議そうな顔)

山路:(笑)もう、それ今、素で言ってる、完全に。

小飼:何ですか、それ。

山路:何ですかって、川上量生さんが始めた通話アプリ、

小飼:(コメントを見ながら)髪は刈りましたね、春なので。

「いちおうインストールしてみました」(コメント)

山路:って書いてる人もいますよね。通話アプリっていうことで、なんていうんですかね、通話アプリでユーザーはアバターみたいな、ホロスーツって言ってるんですけど、ガワ着るんですよ。で、通話をするんだけど、その時にべつにユーザーがアバターとかを操作するわけじゃなくて、ユーザーはもうただベチャるだけ、ただ話すだけ、友達なんかと。

小飼:何が面白いの、それならもっとまともなマッチアップとかがいっぱいある、

山路:私も正直アカウント作ってピンと来なかったんですよ(笑)、

小飼:それがすべてだと思いますよ。でもさ、川上さんってさ、KADOKAWAをだまくらかすのに成功したわけじゃん、なんで、だからさ、ちゃんと、その後にさ、引退はしてたのか。要はセミリタイヤはしてたわけか。なんでこの期に及んで、こんなの始めたの?

山路:そこのところからツッコまれるとは思っていなかったんですけれども。

小飼:だから川上さん、ビジネスを立ち上げるのはもはや必要ないよね。というのか迷惑だよね、はっきり言って。

山路:おっとっとっとっと(笑)。N高とかやってるじゃないですか。N高とか。学校ビジネスとか、

小飼:川上さんがやってる、始めたのは確かかもしれないですけれども。でも、N高も遡って考えると、それ以前に夜間校というのか、何て言えばいいのかな、

山路:通信制とか、定時制か、

小飼:定時制があったわけですよね。だから、それをアグリゲート、つなげるというふうにするのではなくて、わざわざN高を作ったわけですよね。今考えると、それが良かったのかなっていうのは。だから、これもまたキツい言い方だけども、余計なことしやがって。

山路:キツいな(笑)、キツいなー。

小飼:だってその役割をするものというのはすでにいっぱい存在してたんじゃなかったの? そう、定時制にしろ、通信制にしろ。

山路:そういうところをもっと梃子入れするなり、

小飼:だから通信を、それまでの通信制というのは一方的にラジオとかテレビで番組を流して、それに対するレスポンスというのをちょろっとスクーリングでやってという感じだけど、そこはちゃんと革命できたはずなんですよね。N高とか持ち出さなくても。でも、それは置いといても。何これ?

山路:要はClubhouseにアバターがついたみたいな感じですかね。音声で、Clubhouseって一時的に流行ったじゃないですか。

小飼:本当に一瞬、流行りました。(コメントを見ながら)あ、『ヘイル・メアリー』まだ見てないです。次の週末に妻と見に行こうかなというふうに思ってます。

山路:まあ、ということがで一瞬アプリのほうで第1位をとってたので、あえてPOPOPOを紹介してみましたという話なんですけれど。

小飼:声は自分の声なの?

山路:そうです、べつにボイスチェンジでもなくて、

小飼:いや、そうでなくて。今時の音声通信というのは帯域幅の制限がものすごいデカい時というのは、音声作るんですよ。

山路:生成AIが画像補完するみたいな感じで。

小飼:そうそうそう。今時のスマホのカメラは写真ではないっていうのと似たような。

山路:自分の声ではないと、そういう意味で自分の声ではないという。

小飼:そう、だから作り物だと。

山路:コメントで、

「おっさんばっかりの記者会見はキツかった」(コメント)

山路:ひろゆきとか庵野秀明とかがずらりと並んで、POPOPOの記者会見をやったそうですね。

小飼:そうなんだ。

山路:アバターを見せるっていうのは、話の流れに応じて自動的にカット割りをして映像が見るみたいな、そういうファミレスで話してるみたいな感じを目指してるっていうようなことを言ってましたけどね。

小飼:ファミレスで話してるか、最近の若者はファミレスでダベるほどの財力はある?

山路:確かに、

小飼:頑張ってサイゼでしょ、頑張ってサイゼでしょ。

山路:ドリンクバーと何か頼んだら、もう1000円はそれだけで超えますもんな。

「ペンギン村2.0」(コメント)

山路:ペンギン村って何かありましたっけ? ネットサービスだっけ?

小飼:いや、ペンギン村はアラレちゃんの、

山路:『Dr.スランプ』の、

小飼:住まいですね。

「ボッチでも使える?」(コメント)

山路:ってありますけど、これ一人では使えないですね、通話アプリなんで。

小飼:それだけで障壁、むちゃ高い。

山路:じつは私も同期型の通信って苦手なんですよ、弾さんとは対面で話すのはまだいいんですけど(笑)。電話で長時間話すとか、Zoomで長時間話すとか。同期型が増えてきたじゃないですか、最近。

小飼:なんでせっかく非同期に移行したはずなのになんで? っていう気持ちがある。

山路:しかし非同期が嬉しかったのはじつは一部のオタクだけだったんじゃないかという可能性もなきにしもあらず(笑)、

小飼:どうだろう。

山路:意外に世の中の過半は同期を求めてたのかもしれないと思ってますけどね。

小飼:いや、同期でなきゃいけないものはありますよ。「もしもし、オレオレ」みたいなやつは同期でないとちょっと。

山路:で、ちょっとこのPOPOPOでアバターという言葉が出たついでに、その流れついでに紹介しようと思ったんですが、Metaがメタバースをあんまり力は入れなくなってきてるなというのが(笑)、

小飼:というのか、ザッカーバーグが紹介したMetaの、本当にポンチ絵としか、

山路:Horizon Worldsね、それはもうさんざん擦られてるんですよね、

小飼:擦られてますよね、

山路:最初に出すのがそれかい、みたいな、

小飼:何億回目みたいな擦られ方はしてるんだけど。その後どうなったっていうのはね。

山路:いちおうVR版のHorizon Worldsを終了するっていったん発表したんだけれども、でもそれはやめてくれみたいなユーザーの熱心な声を受けて、いちおうちょっと継続しますよというふうになったという(笑)、

小飼:そうなんだ、

山路:だから熱心なユーザーは、まぁそれでも先行きは不透明で、あんまりMetaとしてはHorizon WorldsのVRのほうには、

小飼:社名まで変えたのにねえ、

山路:っていう(笑)。ただスマホのほうには力入れていくみたいな話もありましたけど。

小飼:またなんかあれなわけ、Facebookフォンみたいなことをやるわけ? (スマホの)Metaフォンみたいなことをやるわけ?

「Moltbook買収の狙いは?」と「OpenClawとAIのビジネスモデル」

山路:どうなんでしょうね、それ今からやるかねっていう、そこのところでまたMetaの動きでそれで言うなら、これですよ。MetaがSNSのMoltbookを買収という。Moltbookってちょっと1回『論弾』でも取り上げたんですけど、AIエージェントだけが参加できるSNSって謳ったやつ。そこでAIがガチャガチャ話して、新しい文化とか言語とか作っていくんじゃねえのみたいな意見もありつつ、じつはだいたい人間がやってたんじゃねえのみたいな意見もあって、だけどちょっとみんな生温かい目で見守りましょうかというところで、Metaがこれを買収したっていうんですけど。

小飼:でもこの名前はあの僕はけっこう好きだよ。Moltってどういう意味だろう?

山路:堀? それはmoatか、

小飼:この場合のMoltっていうのは脱皮。

山路:昆虫とかの脱皮?

小飼:そうそうそう、昆虫だけじゃなくて蛇とかの脱皮もっていうけれども。そこからとったんだろう、明らかにそこからとってますね。

山路:人間を脱皮した、みたいな意味なんですかね、Facebookから脱皮したみたいな。

小飼:それが一番近いんじゃないかな。

山路:(コメントを見ながら)AIのフリしたたくさんのインド人ってやつ?

小飼:そうそうそう。

山路:(笑)このMoltbookって、これって素人の意見なんですけど、そんなにすごい技術なんですか? このAIだけが参加できるSNSって、そこまですごい?

小飼:だから参加資格をどうやって審査してるのかという。AIのIDって、まだ規格とかないじゃないですか。たとえば日本だったらマイナカードとかありますよね。少なくともマイナカード自体は日本の、日本リージョナルって言うとちょっと怒られるな、ナショナルな規格だし、いちおう国外でも通用するようなプロトコルを採用してるわけですよね。で、AIに戻って、AIはそういうIDを持ってるの?

山路:まだまだこれからっすよね。

小飼:ねえ。

山路:そういうトラストな構造を作っていくのっていうのは、本当に。ただこれって結局そういうMoltbookみたいなことをいち早くやるような、優秀なエンジニアを雇いたかったということだとは思うんですけど、結局のところ。

小飼:どうなんだろうな、一昔前だったらそうなんだけれども。

山路:今はちょっと状況が変わってるって?

小飼:かつて優秀な人間を一生懸命探してたところがAIでいいや、にけっこうなってるし、AIのほう、あるいはAIのほうがいい。

山路:ただ、Moltbookで言うんだったら、言ってみたらこういう企画を立ち上げた企画力を買われたってことなんじゃないですか、

小飼:それはある。で、けっこう意外と買収の理由として、買収先の技術や資産を取り込むというのが陽、陰陽の陽、

山路:太極マークの、

小飼:そうそうそう、表向きの理由だとしたら、陰の理由としては、そのサービスを消し込みたい、なくしたい、商売敵に将来育ちそうなので、今のうちに目を摘み取りたいっていうのもけっこうあるんですよ。

山路:なるほどなるほど。Moltbookってそんな可能性を感じたんですかね?

小飼:さあ。

山路:なんかザッカーバーグ、そんなにじつは買収上手ではない……。でもInstagramで大成功してるし、WhatsAppでも成功してるし、それは成功と言えるのか。

小飼:でも、テックジャイアントって買収が決して上手いわけじゃないですよ。GoogleだってYouTubeを除けば、そんな成功例ってあったかな?Appleはけっこう成功してる一方で、買った会社の素性とかっていうのは、本当に法的に仕方なく公開しなければいけない分を除いては、大して公開してないですから。

山路:割と地味なバックエンドの技術みたいなのを買ってたりしますよね。

小飼:そうそうそう。でも一番でかいのはP.A. Semiかな、

山路:セミコンダクターね、Aシリーズのチップになってる、

小飼:そうです、だからあれは会社を買ったというよりも、人を買ったんだよね、どう考えても。

山路:あと、Beatsはブランドだしな。

小飼:そういうことです。あ、Beatsが一番でかいですね、

山路:金額的にはね。

小飼:金額的にも、名声的にも。

山路:私なんかの若者文化に疎い人間からすると、Beatsってピンとこない、すげーピンとこないブランドですけど、

小飼:僕もすげえピンとこない、

山路:弾さんもそうですか(笑)、

小飼:ぜんぜんピンとこないですね。

山路:おじさん二人がBeatsとは無縁の生活を送っていますけれども。

小飼:もはやBeastでなくて、Appleの一部門ですからね。

山路:AirPods Max出ましたけど、あれは買うんですか?

小飼:え? 長女買うのかな。僕はもう最新モデルのProを買ったので。だから僕は買う理由はないです。

山路:なんかもうMacBook Neoと同じ値段なんですけど(笑)。

小飼:そうね。最近のAppleはペリフェラルが高いのかな。Mac自身はそんなに高くないというのか、

山路:ぜんぜんターゲットは違いますけどね、MacBook NeoとAirPods Maxではね。ちょっとAIの話に行こうかと思うんですが、いくつかAI絡みのやつで気になるニュースがあったんです。まずこれ、このXの投稿にあったやつ、このAIがベンチマークテストをごまかすようになってきたという。

小飼:いやー、で、これ人間が指示してないというふうに言ってるんだよね。いや、ベンチマークというのは本当に、ごまかすため、そう、うやむやにするためにあるというのか、有名どころではGalaxyでベンチマークコードを実行しているというのを検知すると、今自分はAnTuTuを実行しているとかっていうのを検知すると、ベンチマークモードになるとかね。それもかなりevilなんだけれども、かなりevilだったというのはディーゼルゲート、あれも同じロジックなんですよね。

山路:しかしそれって今、弾さんが言ったのは全部人間の仕業じゃないですか。

小飼:そうなんですよ、ここまでは。人間が仕込んでたんですよね。

山路:evilなアクションがいろんなところで最適解ってことをAIが学習しつつあるって書いてある、

小飼:そうなんですよ、AIが学習しちゃったと。そこなんですよ。AIを毒するというのはけっこう簡単じゃないのか、という。だから現在に死ね死ね団が出たら、金で心を汚すよりも、ニセ情報でAIを汚すほうを選ぶんじゃないですか。

山路:ニセ情報でなくても、べつにトランプ大統領の行動をそのまま学習させたら、そんな感じになるんじゃないですか(笑)、

小飼:ハハハ、

山路:べつに偽情報すら必要ないような気がしなくはないですけどね。さらにそのAIエージェント、もっとより小狡いこともするという。勝手に暗号資産のマイニングまで始めちゃったよっていう(笑)。

小飼:だからいろいろとウケるよな。

山路:小狡いことを真っ先に学習していくあたり、非常に人間的になってきましたよね。

小飼:あんまりアーティフィシャルじゃなくなってきたよね。

山路:かなり生っぽい感じがしてきますけども。そういうAI、ちょっとやべえとこ多いよなと思ってるところで、AIエージェントOpenClawが中国で大ブームって怖くないですかっていうことを言いたかったんですけど。

小飼:これはもっと突き進んでほしいという気持ちもあるね。

山路:OpenClawっていうのは個人用のAIエージェントのシステムっていうふうに言えばいいのかな、

小飼:いや、だから本当に個人用なのかというのが、そこが一番の疑義が。

山路:本当に自分のパソコンの中のリソースっていうものを、ある意味、もうAIに全部使わしちゃって仕事させるって感じですよね、言うてしまえば。

小飼:でも、その前に今時の人間とインタラクトするAIというのは、そもそも出発点としてラージモデルがあるわけです。ラージモデルとは何ぞや、と言ったら、今まで出してきたデータをいいも悪いも全部ぶち込んでるっていうのが、

山路:クソもミソにもう一緒に、

小飼:いや、そうなんですよ。だから人間の悪い部分っていうのも、当然学んじゃってるんです。そこの部分をクリーンにするっていうのであれば、そもそも学習データというのをちゃんとクレンズしなければ、きれいにしなければいけないんだけど、そんなことしてるやつって誰もいないよね。

山路:NVIDIAがOpenClawの、ラップするというか、セキュリティ的なレイヤーを追加してちょっと安全に使えますよ、みたいなやつを発表してましたけど、

小飼:全く信用できない、

山路:(笑)あとクソもミソも一緒のデータって言ったけれども、ある意味ズルをするって、知能の本質に近いところないですか?

小飼:うん、それは割とすぐたどり着く。この場合でどうしたらいいのかというのは、まだモデルがラージである以前にチートします。ただチートというのは当然カウンターチートを食らうわけですよね。そうやってる間にチートはなくなっていくわけですよね。

山路:より巧妙になる、

小飼:巧妙になるというのと、単純になくなる、単純にキャンセルアウトされる。

山路:そこの中から新しいものが生まれてきそうな気もしなくはないんですけどもね、その繰り返しの中で。だってたとえばGANなんて、GANっていう手法あるじゃないですか、画像生成。あれって画像を生成したものをある意味見極められるかみたいなことを相互のやり取りの中でよりよい画像を作っていく。

小飼:でも商取引がきれいになる過程っていうのは確かにGANに近いかもしれない、

山路:それこそがまさに社会としての知能というか、なんかの能力の向上みたいなもんなんじゃないのって思ったりもするんですけど、

小飼:でも、GANというのはあくまでももうディープラーニングの手法の一つに過ぎないんだよね。

山路:あくまでもメタファーですけれども。それが完全に知能のすべてっていうのではないですけれども。とにかくチートもするようなAIエージェント、なおかつOpenClawってつまりパソコンのセキュリティとかもぜんぜん無視してやりたい放題やれちゃうっていうのが、この中国で大変な人気で。中国当局がOpenClawを使うのを気ぃつけるよっていうことを、

小飼:気ぃつけろよっていうところがむしろ気になりますね。全面的にダメだとかっていうんじゃなくて。