「小飼弾の論弾」で進行を務める、編集者の山路達也です。
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 今回は、2026年8月4日(火)配信のテキストをお届けします。

 次回は、2026年08月18日(火)20:00の配信です。

 お楽しみに!

2026-08-04配信のハイライト

  • 映画『ちいかわ』レビューと日本のIPの強さ
  • 「円安が切れるきっかけとは」と「人文系学部ダウンサイジング」
  • 「数学の問題は尽きない」と「人が理解できないAIの証明は証明か」
  • 視聴者質問「ジブラルタルの政治」と「AI壁打ちでコミュ障克服?」
  • 「AI企業が崩れるとしたら」と『みいちゃんと山田さん』問題
  • 『ヤバい日本の住所』紹介

映画『ちいかわ』レビューと日本のIPの強さ

山路:今日はなんか涼しくて、ずいぶん楽でしたよね。

小飼:いや、本当に久しぶりだな。この時間で30℃切ってるっていう。

山路:なんか九州のほうは大変みたいですけどね。よりにもよってって感じですけれどもね。

小飼:ね。厳しい。

山路:というところでその被害者の方は大変だなというのはさておき、ちょっとこの気楽に映画を見てきたので、それ、

小飼:気楽(笑)、

山路:(うさぎのフィギュアを見せながら)これ、行ってきましたよ。

小飼:僕がもらったのはこれ、ズーム(笑)、

山路:どっちのカメラに映る? さてさてと、これはまだ開けてなかったんですが、何が当たったかといえば、うさぎですよね。

小飼:うさぎと呼ばれてますよね、だから本当のうさぎではもちろんないんですけども。通称うさぎ。

山路:通称うさぎ、私一番好きなんですよね。この『ちいかわ』の映画でも、

小飼:まぁ草むしり検定の級も一番高いしね。

山路:3級持って、でしたっけ、

小飼:3級になったの、

山路:しかもじつはラッパーでもあるという設定がありましたよね。

小飼:言葉は話さないけどね。

山路:うさぎラップ、すごい癖になりますよね。私、Apple Musicで聞いてますよ、うさぎラップ、

小飼:まぁでも、亀ラップにはかなわんな、

山路:亀ラップって何ですか?

小飼:いや、弾けてないのか、『ボボボーボ・ボーボボ』の、

山路:ああ、それは知らないネタでした(笑)、ギャグマンガのやつですよね。

「二人仲良く行ってきたの?」(コメント)

山路:いやいや、私と弾さんは別々です。私は妻と行ってきました。本当によくできた、面白い映画でした。

小飼:ねえ。

山路:子供と大人両方が見て、わかる大人はホエーとビビリ、子供はそれなりに楽しい感じになって帰れるのではないかと。

小飼:『エヴァンゲリオン』って2度映画化されましたけど、新旧とも夏休み、わりといい時期にやって、中身を知らない親子連れが行って気まずくなるっていう、それをもっと拡大したのが。だから監督をその点では超えてますね。知らない人を気まずい思いをさせるという、

山路:ディスってんのか、勧めてんのかわかんないような(笑)、

小飼:やっぱり『エヴァンゲリオン』の興行収益は絶対超えてほしいですね。

山路:今でもなんかけっこう絶好調な、

小飼:『君の名は。』ぐらいいってほしいね、

山路:100億ね(※編注:『君の名は。』の国内興行収入は250.3億円)。

小飼:いや、まぁでも『鬼滅』がデカすぎるんだよ。

山路:400億でしたっけ、日本だけで。私は『ちいかわ』をとりあえず6巻ぐらいまで読んだ状態で映画見に行ったんですよ、

小飼:ああ、ゾウが、夢を叶えるゾウが出てきたのって7巻だったっけ?

山路:はいはいはい、

小飼:あれもテレビアニメでもやっちゃったので、けっこう早いペースで原作を消化してるなっていう印象があるんですけれども。

山路:テレビのほうの『ちいかわ』は見てなかったんで、6巻ぐらいまでマンガ読んで、これで長編物できんのかいと思いながら行ったんですね、

小飼:わざわざ長編用の書き下ろしてたんですよ。

山路:映画見てから8巻、この人魚の島編読んだんですけど、もう本当にそのまんまなんですよね。ここまで設計して作ってんだと思って、

小飼:いや、だって単に原作っていうんじゃなくて、総監督だもん(※編注:ナガノ氏は、原作・脚本)。

山路:脚本もね、書いてるわけだし。で、あれ、なんか曲とかも、

小飼:そうなんですよ。けっこう曲の歌詞とかだけではなくて、作詞だけではなくて作曲までやってたというのがね(※編注:うさぎラップの作曲者は、トクマルシューゴ)。

山路:あのうさぎラップ作ったのは大したもんだ(笑)、

小飼:すごい才能だなという、

山路:弾さん、前から『ちいかわ』すげー勧めてくるじゃないですか、どのあたりがやっぱり刺さったんですか?

小飼:やっぱりSFなところ。しかもどうやら人類滅亡ものっぽいんだよね。

山路:なんかそういう匂いもしますよね。今ちょうどコメント来ました、

「ちいかわは癒されるの、不穏なの、どっち?」(コメント)

山路:どっちもですわな(笑)、

小飼:えーとね、『ちいかわ』で癒され……まぁ癒される人もいるんだろうなあ、まぁよく出てくるトリオだけ見てれば、ちいかわとハチワレとうさぎのトリオだけ見てれば癒されるんだろうし、ラジオ体操の代わりに呼び込み君と踊ってるやつとか(笑)、そのあたりであれば癒されるんだろうけれども。あの世界にはちいかわ族には天敵がいるんですよね、でかつよ族というふうに便宜上呼ばれていることが多いんですけれども。ほぼ一方的な力関係なわけですよね。

「チャリメラすすりながら見てます」(コメント)

山路:いいですね(笑)、(チャルメラじゃなくて)「チャリメラ」っていうところがわかってる。

小飼:なぜか『ちいかわ』の世界には食料湧きどころという、いわばベーシックインカムみたいな制度があるにもかかわらず、討伐という不穏な仕事があるんですよね、すごい。たいてい討伐ではちいかわの天敵相当の怪異を文字通り討伐するんですけれども、逆に狩られることもあるし、狩られることのほうが多いんじゃないかな、そういう世界なんですよね。いやー、だからもし皆さんがラッコだとしたら、サメとかシャチとかがその辺をうろうろしてる世界なんですよ。

山路:1巻から何気に不穏なんですよね。で、あのかわいい絵で描いてるんだけどけっこう気持ち悪いぞというのが。

小飼:いや、もともとあれ、なんだったっけ、けっこう有名な投稿で、おみくじを引いたら「人の心がない」って書いてあったっていうのがあって、いや「だよねー」っていうね(笑)。べつに『ちいかわ』に始まったわけではなくて、『もぐらコロッケ』という通称もぐコロという作品がその前に、

山路:ナガノ先生の、

小飼:『もぐコロ』もっと、ある意味極めてる作品で、『もぐコロ』というのはさっき『もぐらコロッケ』って言ったじゃないですか。要はコロッケがモグラの姿をしてるんですね。そういうキャラなので、キャラであると同時に食べ物でもあるわけです。コロッケでもあるわけです(笑)。それである時、もぐコロの一人がコロッケ屋で美味しいコロッケを食べてしまった。で、自らの味に目覚めてしまったんですよね。それでコロッケを食べてしまったもぐコロの一人は、その晩の間に耐えきれずに仲間の一人をパクッとかじってしまったという。かじったってところがちょっと面白いんですよね。全部は食べてないんですよ。もぐコロはちいかわと同じで、ちいかわっていちおう白豚みたいなやつの固有名でもあるけれども、一族の名前でもあるじゃないですか。ほとんどのやつが灰色してるやつ。もぐコロ族も、もぐらコロッケも大抵のやつには固有名ないんですけど、その仲間をかじっちゃった奴には「共食い」というあだ名がついててっていう(笑)、すごい感性でしょ。

山路:それはキツいっすね、それは。

小飼:R指定って言ってるでしょ、これGなんですよ。みんなそれ見て、永遠に仕事しろって(笑)、

山路:グッズ展開もできるしな、この絵柄だと。

小飼:むしろグッズが売れまくってるんですよ。マンガそのものはもうTwitterに放流してくれてるので。まとめられてたりもするわけです、ただで読めるわけですよね。なのにグッズが売れまくりなので、本当にいくら売れまくってるんだという。

山路:息するように金入ってくるんじゃないかって気が、

小飼:まぁそうでしょうね。で、じつはマンガの権利というのはIPというので、一番お金になるのはじつはグッズやマーチャンダイズなんですよ。ドラゴンボールとかも印税よりもマーチャンダイズのほうが。

山路:ジョージ・ルーカスも『スター・ウォーズ』で結局グッズの売り上げがすごかったみたいな、そういう話聞いたことがありますね。

小飼:そういう話ですね。

山路:でも、じゃあグッズしか知らないで、マンガの本編がどういう話か知らないでかわいいと言ってる人もやっぱり多いわけなんですね。

小飼:いや、もうそれはどっさりいるでしょう。

山路:そういう人らが劇場版を見に行くという(笑)、

小飼:いや、もう原作勢は原作勢でどっしり身構えてて(笑)、

山路:あの不穏な感じの表現が上手いんですよね、おどろおどろしいんじゃなくて、かわいいキャラのまま不穏なことをやるから。

小飼:けっこう懐かしくもありましたよっていうのも、話の入り口がそのまま『七人の侍』なので。『七人の侍』では食べ物で釣ったりはしなかったんですけれども。

山路:まぁしかし本当に、これは親子で行ってトラウマを受ける人も、なっちゃう子供もいるとは思うけれども、

小飼:いやー、まぁでも間違って『エヴァ』見ちゃってもちゃんとした大人になるんだから、それは大丈夫でしょう。

「VTuberもアイドルも物販が稼ぎ頭ですからね」(コメント)

山路:そうなんですか。アイドルはそうだけど、VTuberもそうなんだ。

小飼:やっぱ物販しやすい造形をしてるんですよね。いや、だから本当に天才的な猟奇性だよな、だからこの絵とあの話を組み合わせられるっていうところがやっぱ素晴らしい。やっぱりSF作品として面白いのは、天敵がいる世界だと。人って今や天敵いないじゃないですか。昔はいたらしいんですけど、

山路:あえて言うならウイルスぐらいか、

小飼:ウイルスは天敵では、天敵っていうのとはちょっと違うな。まぁでもそれは置いといても、今や地上では人がホモサピエンスがエイペックスプレデターなわけですよ。なんですけれども、もしそんな人類社会に天敵がいたらどうだろうと。だから、そういう作品の一つが『進撃の巨人』だったんですよね、なかなか勝てない。それこそリヴァイぐらいよくできたやつも、『ちいかわ』の世界だったらラッコ先生ですね、リヴァイは、

山路:そうしか見えなくなっちゃうじゃないですか(笑)、これから。

小飼:だけどそういうのでなくて、じつはでかつよになるやつ、天敵になるやつらというのも、ちいかわ族が変異した結果だというのもなかなか面白いところですし。

「まるでけもフレの解説を聞いているようだ」(コメント)

小飼:でも、まだ一番大事な謎が残ってるんです。あの世界には。だから、もう主要キャラクターが揃った後は、あのほのぼとした日常が続くわけないんだけれども、じゃあどうやって落としてくるのかというのが、まだやっぱりネタがいっぱい残ってるんですよね(笑)。その中の一番のネタっていうのはちいかわ族ってどこから生まれてくるのか。

山路:あれ、やっぱカギになるのって一つ「モモンガ」なんですかね?

小飼:入れ替わるやつ。まぁでも、まあ食われて減るわけじゃないですか、でかつよたちに食われて減るわけじゃないですか、でかつよとかセイレーンとか。なんですけど、減った分っていうのはどうやって補充されているのか、やっぱり食べ物みたいに湧きどころから湧いているのだろうか。あと鎧さんたちという連中がいるよね。だから、こういう丸っこいマスコットをした連中ばっかりの世界で、でかつよもやっぱりこういうプロポーションなんですけれども、普通の人間のプロポーションをして鎧を着ている鎧さんたちというのがいるんですけれども、あいつらはもう一体何なのだ、

山路:鎧さんは、ちいかわたちなんか言っちゃいけないことがあるみたいな。

小飼:『マンアフターマン』で宇宙に逃れてた人類が地球に戻ってきて、観察員をやってるんじゃないかという、

山路:ああ、『マンアフターマン』懐かしいですね、

小飼:いや、でもその鎧さんの造形がやっぱり一番おぞましくて、ナガノ先生らしいなと思うんです、こうやって歯茎が出てるところが。あんなの思いつく? あれが一番なんと言えばいいのか、絵的にすごいなと。こういう、ちいかわ的に二頭身のキャラというのは昔からいたわけじゃないですか、特にサンリオとかはいっぱい出してますよね、ハローキティとかと同じプロポーションですよね、こいつら。でも鎧さんのこれっていうのは、あの歯茎、本当何食ったらあんなものを出せるのかという(笑)。

山路:あと今回の映画で言うと島二郎、あれはまた異質なキャラですよね。

小飼:それだー。あの名前のパクリ具合、ちゃんと本家に仁義を切ったのかって言ったら、本家しまじろうがあの、Twitterで(笑)、さりげなくそういうのを出してたんで、ちゃんとその辺というのは、ちゃんともう仁義を切ってたというのか、まぁ事後承諾なのかもしれないですけど。

「著者は女性なの?」(コメント)

山路:ってありますけど、確か女性ですよね。

小飼:もろ、まだ今ほど人気爆発してない頃に普通に返事で書いてましたね。

山路:私らが『ちいかわ』を勧めなくても、人気はぜんぜん増えていくでしょうけど(笑)、

小飼:でも、もうたぶんお母様方が一番見たかったのは島二郎のケツでしょうね。

山路:ははは。

小飼:いやーでも、そう、島二郎の造形もすごいよね。いや、太鼓腹の中年男をあれほど魅力的に、

山路:そこか(笑)、

小飼:いや、それでしょう。いや、あれぞ画力ですよ。

山路:なるほどね。

小飼:あれぞ画力ですよ。なんかこの辺(可愛いキャラクター)はですね、サンリオにいっぱいできる人がいると思うんですよ。だけど島二郎を出せるか。

山路:これ、このフィギュアも島二郎もらえるんですかね、ランダムで全8種って書いてありますけど。

小飼:島二郎はなかったと思う、だから島二郎やセイレーンは買ってくるしかないんでしょうね。

「日本のコンテンツ強いな」(コメント)

小飼:強いですね、本当に世界のIPの強さリストっていうので、圧倒的1位がポケモンなんですよね。確かにディズニーとかが次で。他はジャンプとか(笑)、ずらずら並んでて、そろそろちいかわも入ってくるとは思いますね、これ。

「ちょっと栗まんじゅう買ってくる」(コメント)

小飼:日本以外でも人気があるので。

山路:栗まんじゅうもいいですよね、栗まんじゅう、飲んだくれているように見えてちゃんと資格を持ってるっていうあたりとか。

小飼:そう、だから飲んだくれる資格もあるという、あの世界における資格って一体何なんだろうっていう。

「美少女だけじゃないっていうのがすごいな」(コメント)

山路:ああ、そうかもしれない。

小飼:いやー、でも、ああ、日本のIPの話ね。今回の『ちいかわ』はちゃんと美少女も出てきますよ、しかも圧倒的なラスボスポジションで。

山路:あれを美少女と言うってこと(笑)?

小飼:映画スペシャルなだけではなくて、たぶん『ちいかわ』世界の中の強さランキングで今のところトップなんでしょうね、セイレーンは。

「続編は作れそう?」(コメント)

山路:もう余裕で作れますよね、人魚の島編は難しいだろうけど、

小飼:『ちいかわ』はいくらでもあります、まだ出てないネタというのがいっぱいありますし(笑)。

「ちいかわはサンリオを超えると思いますか?」(コメント)

小飼:えーとね、どうなんだろう、ハローキティとタメを張れるところまでは来てると思う。ただハローキティの仕事の多彩さには、まだね。

山路:ハローキティは仕事選ばないから。

小飼:だってまだ草むしり検定5級だよ(笑)。いや、だからハローキティがあのちいかわ世界にいたら、資格どれくらい持ってるんだっていう(笑)。でもね、そういうこと言うとね、コラボレーションとかやったりするんだぜ。

「円安が切れるきっかけとは」と「人文系学部ダウンサイジング」

山路:ということでちょっと最近、時事ニュースのほうにちょっと行こうかと思ったんですが、

小飼:ババニュースじゃないよね、もうほんとに(笑)、

山路:オヤジギャグ。

小飼:夏なんで許してくれ(笑)、

山路:すごい円安是正、入ったじゃないですか。

小飼:ああ、163円が今157円くらい?

山路:そうそうそう、いったんは157円まで、

小飼:6円しか動かないんだよね、協調介入してて、

山路:弾さんどう見ます? これで円安の方向っていうのは変わると思いますか?

小飼:この程度じゃ無理だね。

山路:この程度(笑)、まだぜんぜん足りないよと。そんな通貨をどうにかこうにかしただけでどうにかならないよと。

小飼:あれ、たぶんこの円高が切れる、ごめんなさい、円高じゃなかった、円安が切れるきっかけっていうのはキャリートレードが切れる、いつ切れるか、なんですよ。

山路:ちょっとそれは解説してもらえます?

小飼:要は円で借りた人たちが円、勝手に下がってるので、返す時にもかえって借りたほうが得になってる、そんな状態になり得るし、実際になるじゃないですか。これがプツーンといった場合、でも野放図に貸せないわけですよね。

山路:それっていうのはどういうところの指標を見ると見えてくるんですか? そのあたりは。

小飼:やっぱり一番借りてる人たちというのは、かつては不動産だったんですけれども、今はけっこうAIというのがでかいかもしれない。だから、あれも一種の不動産ではあるけれども、ずっと成長しているし、単に土地を必要とするだけではなくて、電力を必要とするので。一番手っ取り早いのはガス発電機、gas turbineでもディーゼルでもいいんですけど、を持ってくることなんだけれども。でも、そういったものというのは原発であろうが、ガスであろうが、必ず冷却しなくちゃいけなくって、アメリカとかだともう冷却って川から取ってきた水をクーリングタワーにビャーとかけて、そこで使った水というのはそのまま放流しちゃうわけです。だから、川が渇水で水位が下がったりすると、それも止める要因になったりしますし。なんでデータセンターで水不足が起きるの? って言ったら、それが理由の一つなわけです。だからこれ、じっくり時間をかければ、もう再エネから持ってきた、ソーラーパネルから持ってきた電源で足りたりもするんですけど。今はもう急速に必要なので、ということでそういう状態になってるんです。

山路:キャリートレードが反転するみたいなものっていうのは、事前に察知することっていうのがどの辺りを見てると見えてくるものなんですか?

小飼:要は皆さんいくら借りてるのと、

山路:今、「円を」って言ったじゃないですか、円建てでってこと?

小飼:そういうことですね。キャリートレードというのは円で借りて、それで海外で何かを買うという。これだけ急速に円高が進むと、円をいくら変えても円が弱すぎて、買えるものがだいぶ減っちゃってるんですよね。

「この程度の円高じゃインバウンドは減らない?」(コメント)

小飼:まだまだ増えるんじゃないでしょうかね、こうも円が安いとね。

山路:今回アメリカとの協調介入みたいなニュースが出てるじゃないですか、そこでウォールストリートジャーナルに書いてあったのが、保有する米国債を売却するのではなく、新型コロナウイルス禍への対応で設けられたFRBからのドル借り入れ制度を使ったみたいなことが書いてある。それってちょっとよくわからなかったんですけど、それっていうのはご存知でした?

小飼:まぁ似たようなことですね。いや、この場合日本が借り入れてるので、いずれ返さなければいけないですけれども。

山路:いつもやってるのとは違うところから、でも結局、

小飼:ただずっと日本は米ドルを買い続けて買い続けて買い続けてたので、じつはタマはいっぱいあるんです。

山路:でも、人によってはあとこういう大規模な介入って1回か2回分ぐらいしかタマがないんじゃねえの? みたいなことを言う人も。

小飼:いや、だからあっという間に尽きるときはあっという間に尽きる。

山路:そうなんですか(笑)、

小飼:で、タマを打つたんびにそれが円安圧力になる。

山路:今回ってじゃあ円安方向に行くとして、どれぐらい、163円ぐらいまで戻るのにかかると思うと、今までよりは戻るのに時間かかりそうですかね?

小飼:協調介入したので、それはやっぱりメッセージとしてはデカい。だから、これ以上の円安は日本だけではなくてアメリカも望んでませんっていうメッセージにはなる。

「ユーロ・ポンドに波及してて笑った」(コメント)

山路:って。アメリカがユーロを売って、みたいな話が出てたように思ったんですけどね。

小飼:そんなに持ってたのかな。でも、それはもういくらでもやろうと思えばできるので。

山路:あと、ついでにこの政治の、日本の政治の話もついでに流れで行っておこうかと思ったので、ちょっと気にかかったのはこれですよ。財政運営と改革の基本方針というのが出されたんですけど、その中でけっこう人文系学部のダウンサイジングというのをけっこう明確に謳っているという。

小飼:ダウンサイジング(笑)、何を?

山路:人文社会科学系ダウンサイジングみたいなことが言われているんですけれど。

小飼:あのさ、なんで無学な連中が決めているの?