僕のファーストキス(ほっぺたにチュ。とか、そういうんじゃなくて、完全にセックスの前戯並みのやつ)は中学3年生の時で、もちろん実名は伏せるが塚本さんという人だった。もう孫がいるだろう。

 

 まあこの歳になってファーストキスの話をするなんて気持ちが悪いのを大きく超えて、気が触れていると査定されても仕方がないので、やめるが、この日は僕の記念日になっている。

 

 ファーストキスをした日、だからではない。僕はフッドで働く(つまり、水商売)の女性から犯されかけるまで愛されたので、顔中舐めまくられたり、頬を掴まれて鼻を擦り付けられたり、そのまま唇に唇を押し当てられて育ったので、実際のところ、塚本さんとのファーストキスは「同い年の交際相手」と「誰もいない港で」と、かなりロマンティークだとはいえ、僕は既に、フッドで働く水商売の女性達に精神的&肉体的な擬似的去勢を受けたせいかどうなのか、ロマンティークに対して、当時の僕はかなり不感症で、いわゆる「付き合ったかどうかすらはっきりしないんですけどお」というやつなのだが、塚本さんのお父さんは、缶詰工場の工員で、まあまあぶっちゃけ塚本さんは貧困サイドにいた。