この記事で今月30本目ですねー。我ながらよく書くわ、と思ってしまう。
弱いなら弱いままで。
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これだけ書いているとさすがに読者満足度は高いらしく、過去10日で退会者はひとりだけです。
もちろん量だけ多くてもしかたないので、質と量を兼ねそなえた運営を心がけたいところですね。
さて、きょう取り上げる作品は田中芳樹&荒川弘『アルスラーン戦記』の最新巻です。
表紙は旅の楽師ギーヴ。たいして努力をしている様子も見えないのに天才的に強いという田中芳樹らしいキャラクターですが、この巻ではそのギーヴがアルスラーン、エラムらとともに活躍します。
王族や権力者に反感を抱き、忠誠心などかけらも抱いていないギーヴがいかにしてアルスラーンに心寄せるようになるのか、原作でも見どころのひとつです。
荒川さんはそこらへん、実にていねいに漫画化しているので、原作ファンも満足できるでしょう。
もっとも、どこまでいってもあくまで「荒川弘の漫画」なので、原作の雰囲気を至上視する人のなかには不満を持つ人もいるかも。
ただ、それはしかたないことだと思うのですよね。才能ある漫画家であればあるほど、単なる「原作の再現」に留まらないものを描こうとするだろうし、それこそがある作品の多面的なメディア展開の面白さでもあるわけですから。
とはいえ、どこまでも「荒川弘の漫画」であるという事実を受け入れるなら、この漫画版は相当に原作に忠実に作られているといっていいでしょう。
正直、もっとアレンジを加えてくるかと思っていただけに、意外なくらいです。
ギーヴとアルスラーンのコミカルなやり取りとか、漫画オリジナルの描写もあるけれど、それも完璧に原作を消化していることがわかるものに仕上がっている。
さすが一流の漫画家は違うなあ、とうなってしまいます。
原作への忠実度という意味ではアニメより高いでしょうね。そのアニメはこのたび第2シーズン「風塵乱舞」が放送されるのだとか。
どうしてサブタイトルを「王都奪還」にしないんだろ?と思っていたのですが、なんと全8回のショートシリーズだそうで、王都エクバターナ奪還まで話が行かないようなのですね。
次はまた『王都奪還』だけのシリーズを作るのだろうか。うーむ。まあいいけれど、あまり中途半端なところで終わってほしくないなあ。人気はあるようだから途中で終わることもないかもしれませんが。
それにしても、漫画版は第5巻にしてようやく原作2巻の途中です。
この調子でいくと、漫画版が原作をすべて消化したら全50巻程度の超大作になってしまうわけですが、はたしてそこまでやるのでしょうか? ――うん、いや、やるのだろうなあ。
そこら辺は『鋼の錬金術師』をみごと完結させた荒川さんのことだから特に心配はしていません。きっと時間はかかっても最後まで語り切ってくれることでしょう。
問題は原作そのものがまだ未完だということなのですが――驚くべきことに今月、原作第15巻が出るそうです。
全16巻完結予定のため、クライマックスまでのこり1冊を残すのみということになります。
一時期は未完に終わる宿命かと思われたこの作品に、完結の見込みが出てきたということになります。
というか、
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