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皆さんご存知のように『鬼滅の刃』は主人公が鬼(吸血鬼)と化した妹を木製の「匣」のなかに容れて鬼殺しの旅をする物語です。で、たぶんこの設定から京極夏彦の『魍魎の匣』を思い出した方もかなりたくさんおられるのではないでしょうか。
『魍魎の匣』は「匣のなかの少女」というイメージがくり返される作品で、推理小説でありながらその枠から大きくはみ出している異形の大傑作です。
で、どうもぼくはこういうゴシックでアンモラルでアンダーグラウンドなイメージが好物らしく、『鬼滅の刃』が大ヒットしたことにはニヤニヤを禁じえません。
ゴシック、転じてゴス(GOTH)という文化については高原英理さんに『ゴシックハート』、『ゴシックスピリット』という二冊の解説書(?)があります。
この二冊、ぼくは一読して大変感銘を受けたのですが、そうはいってもゴスカルチャーは本来、どこまで行ってもマイナーでアンダーグラウンドな
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