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団鬼六の小説が好きです。知る人ぞ知る、そして知っていてもべつに自慢にならないポルノ小説の巨匠なのですが、ぼくはこの人の小説がすこぶる好きでならないのです。
まあ、ほとんど物語の筋書きらしきものはなく、ただひたすら酸鼻な凌辱場面が繰りひろげられているだけなので、ほとんど最後まで読み通せたためしはないのですが、それでも時折、本を開いては妖しい官能とエロティシズムの世界に耽溺したりします。
前の記事でもちょっと書きましたが、小説はべつだん物語がすべてではなく、その文体を味わうことを大切であるわけで、かならずしも最初から最後まで読み通す必要はないのです。
ぼくは時にページを開いて言葉を心に浴び、それで満足して物語を味わうことなく本を閉じることがありますが、それもまた立派な読書であると捉えています。
団鬼六の官能小説は、ほかの作家にはない一種独特の味わいがあり、読むことの官能性を味わうには
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