ここのところカラダとココロの具合が悪くて更新が滞って申し訳ありません。いま飲んでいる精神安定剤は飲むと起きていることができません。たぶん効果は出ていると思うんですけれどね……。寝る前とかに服用するのが良いのかも。

 さて、しばらく前に発売された『Fate』シリーズの新作『Fate/apocrypha』第1巻を読んでみました。最新作というか、番外編というのがふさわしいかも。

 「apocrypha」とは「外典」の意味で、その名にふさわしくいままでの『Fate』とはまた趣きが違う物語が展開します。

 『Fate』の小説版というと、既に『Fate/Zero』という巨峰がそびえ立っているわけで、その後に続く作品はこれと比較される運命だと思うのですが、さて、『apocrypha』の出来は如何に?

 結論から書いてしまうと、やっぱり『Zero』には及ばないかなと。まあこれは『Zero』が抜群によく出来すぎているということで、仕方ないんだけれど、ちょっと肩透かし。

 もちろん、『Zero』と比較してどうこう云うこと自体が無意味なので、単体として読めば十分に面白いと思います。

 物語の舞台は第三次聖杯戦争が終わった時点で既存の『Fate』正史と分岐したもうひとつの世界。世界各地で小規模な聖杯戦争が繰りひろげられているこの世界で、サーヴァント七騎と七騎が雌雄を決する「聖杯大戦」が開かれることになる、というところから物語は始まります。

 いままでの『Fate』では、過去の世界の英雄七人をサーヴァントとして召喚して覇を競わせる聖杯戦争が描かれてきたわけですが、この作品ではそれが一気に倍になったわけですね。

 まず、この設定をどう見るか。もともとは