四月は君の嘘(1) (月刊マガジンコミックス)

 ひとこと、圧巻というしかない。もちろん、今月号の『四月は君の嘘』の話だ。一読、圧倒され、心しびれ、ふるえるような思いでもういちど初めから読みかえすと、やはりものすごく、ひとり小さく「こいつはとんでもないぞ」と呟く、そんな一話だった。作者の表現力は超絶的というほかない。

 『四月は君の嘘』は『月刊少年マガジン』連載の音楽漫画である。幼くして天才といわれた主人公は、母の死をきっかけにしてピアノを弾けなくなってしまう。演奏を続けているとなぜか自分が弾いている音が聴こえなくなってしまうのだ。