今まさにトップクラスが戦ってるワールドカップを見ていても思うけど、こんなお子ちゃまの国で育てられては、戦うってことを本能的に身ににつけた国の人に勝つのは、ホントに難しそう。

日本がこれからもずっとお子ちゃまの国なのは、それはそれで平和でいい。国民の多くが、そういう国であってほしいと思っているからこそ、どんどんそうなってるわけで。

ただし、こんなおこちゃまな国が世界の戦いで(なんの分野であれ、闘志や戦う気力やサバイバル能力が問われる分野で、)強くなろうなんてのは、あきらめたほうがいいと思います。


 んー。ちきりんさんのブログは好きでいつも読んでいるんだけれど、この記事は論理的飛躍が大きいかな、と。この記事の主張を簡単にまとめると、

1.日本は色々と余計な規制がある。
2.そういう日本は「おこちゃまの国」である。
3.だから世界の戦いで強くなるのはあきらめたほうがいい。

 ということになるんだけれど、「1」には賛成できても、その先は納得が行かない。

 さまざまな規制がきびしくて国民が危険なことに直接ふれる機会が少ないのはたしかかもしれないが、だから「おこちゃまの国」なのだ、ということにはならないと思う。

 まして、「こんなおこちゃまな国が世界の戦いで(なんの分野であれ、闘志や戦う気力やサバイバル能力が問われる分野で、)強くなろうなんてのは、あきらめたほうがいいと思います」とはいえないよね、と。

 この理屈でいうと、治安が悪くて危険に晒される機会が多い国のほうがより「闘志や戦う気力やサバイバル能力」が身についてあらゆる戦いにおいて強くなる、という理屈になってしまうけれど、現実にはまったくそんなことはないわけです。

 というか、いろんな「戦い」を平均的に見ていけば日本はあきらかに世界的に見ても上位に入る「強い国」だと思うんだけれどね。まあ、これからはわからないにしろ、少なくとも現時点では。

 今回のワールドカップの惨敗で「世界はまだまだ遠い」、「日本は世界の国々には勝てない」という印象を受けた人たちも多いでしょう。

 しかし、それはウソではないにしろ、一面的な真実だと思うのですよ。たしかにサッカーではそうかもしれないけれど、日本が世界でいちばん強かったり優れていたりするというジャンルもたくさんあるわけなのです。

 話をスポーツだけに限っても、日本は先のロンドンオリンピックにおいて、世界6位のメダル獲得数を記録しています(38個。アメリカ、中国、ロシア、イギリス、ドイツの次)。

 イギリスは開催国ですから除外して考えるとすると、ヨーロッパで日本よりメダルを取っている国はドイツしかないということになってしまう。

 そして日本は世界でもほぼ五本の指に入るくらいスポーツが強い国だといういい方もできなくはないわけです(もちろん、これもまた一面的な見方であるわけですが)。

 たまたまサッカーはそれほど強くないかもしれないけれど、日本人は「戦い」に向いていないとはとてもいえないと思う。少なくとも「おこちゃまの国」にしては十分強いといっていいのではありませんか?

 今回、ぼくがこういうことを書くのは、べつだん、ちきりんさんの意見にケチをつけて満足しようというのではなく、なぜ、