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自己存在の耐えがたい空虚、自分は空っぽの人形であるということを正面から見つめ、それを語ろうとする時、どうしても突き当たるひとつの事実があります。そうはいっても自分は恵まれているということです。
己の人生を振り返った時、無数の辛かったこと、苦しかったことが思い浮かぶのですが、同時にいまの自分はかなりの程度、そこから脱しつつあるということもわかります。
じっさい、自分のライフスタイルを考えていると、ほんとうに恵まれていると思わざるを得ません。いやまったく、何という気楽な生活なのだろうか、と。
ヤン・ウェンリーが見たら理想の生活だと思うのではないかと思うくらい、それはもう怠惰な暮らしをしているわけです。しかも苦労らしい苦労というものはありません。
まず、ぼくは毎日ひきこもって暮らしていますから、基本的には対人面での苦痛はありません。あたりまえですが、通勤の労力も一切かかりませんし、およそ「仕事」といえることをやっているという実感は、実はほとんどありません。
その代わり職場で女の子と知り合ったり合コンに行ったりということもまったくないわけで、もうちょっとどうにかならないと思わなくもないんですけれどね。それは余談。
一応、毎日更新を標榜している以上、締め切りのプレッシャーは毎日襲ってきますが、まあ、これは基本的には破ってしまっても大きな問題はないわけです。
また、じっさいに破りまくっていることは御存知の通り。読者の皆さんには申し訳ない限りではありますし、われながらもうちょっとどうにかしなければいけないとは思うのですが……。うう、ごめんよう。この手が、この手が悪いんだよう。ごほん。
まあ、とにかく考えられる限り楽な暮らしをしているとは思うわけです。「自分には誇れるものは何もない」とはいってみても、現実に暮らしが立っていることは事実で、そういう意味では、ほんとうにありがたい状況なのだと思います。
会員の皆さんにはほんとうに感謝しています。ここだけの話、毎日、感謝の舞いを踊っているくらいです。ほんとうです(嘘です)。
まあ、とにかくこんな楽な仕事は他にないでしょう。あるとしたらぼくもやりますので、ぜひ紹介してください。
さらに、実をいえば収入的にもそろそろ軌道に乗りそうで、うまく行けば来年はだいたいサラリーマン正社員の平均月給くらいは稼げるんじゃないか、と思います。
この場合の平均とは50代とか60代の人も含めた平均ですから、36歳のひきこもり野郎としてはまあそれなりの収入といえるのかもしれません。
しかも親もとで暮らしていて生活費はほとんどかかりませんから、可処分所得はそれなりの額にのぼります。だから、上京すると南青山のイタリアンレストランとか行ったりするわけです。あそこは美味しかった。それなりの値段はするけれど。
まあ、とにかくぼくはある意味ではたしかに「何も持っていない」わけだけれど、それにしても何と気楽な人生なのか、とも思います。いや、ほんと、ラッキーとしかいいようがない。激務で苦労している方々には申し訳ない限り。
ただ、ぼく以外の人がこういう暮らしをしたとして、楽だと思うかというと――まあ、微妙なところなんじゃないかなあ、というのもほんとうのこと。
何しろ、いつ破綻するかまったくわかったものではありませんから。数百人の有料会員がいるとはいっても、あしたにはだれひとりとしていなくなっているかもしれないわけで、何の保障もありません。
いまの御時世、サラリーマンだってわかったものではないというのもほんとうかもしれませんが、それでもやはりぼくに比べれば「安定したご職業」といえるのではないかと思うのです。
じっさい、ぼくは普通の人生を送ろうとして挫折して、こういうろくでもない人生を歩んでいるわけで、初めはもっと安定した職業に就こうと志していたんですよ。
ええ、色々あってひきこもりになってしまったわけなのですが。それに、何が普通かなんてわかったものではないし、ある意味ではぼくの人生もごく凡庸であるわけですけれど。
とにかくぼくの人生は不安定ではあるもののきわめて楽なぬるゲーといえるかと思います。桂木桂馬ならあっというまに攻略してしまいそうな楽勝さ。
で、そこまで考えると、いままでまったく思い至らなかったひとつの発想に至ります。きっとぼくのこういう生き方をうらやましいとか妬ましいと思う人もいるんだろうな、と。
じっさい、もし、お前は運が良かったとか恵まれているといわれたら、「はい、さようでございます」としかいえないので、自分が不運だとは思わないのですが、しかし、そういうふうに考えるとちょっと不思議な気分になりますね。
いや、ぼくの人生なんて、そんなにいいものじゃないよね、と。いやまあ、じっさいにはだれもが「ああいうふうにだけはなりたくない」と考えているという可能性もあるわけですけれどね……。
でもきっと
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海燕さん、こんばんは。
私は毎日ひきこもっている海燕さんを羨ましく思っています。同時に、海燕さんみたいに一日に多種多様な原稿を何十枚も書いてられん、と敬遠する気持ちもあります。何事もいい面ばかりではないですね。
話は変わりますが、、海燕さんの感謝の舞いを見てみたいな~。ニコ動にアップしてくれないかな~(嘘です)。
海燕(著者)
感謝の踊りは、ひとが見るとマジックパワーを吸い取られるので、アップできません。