元来私はひねくれているのか、世間が「希望がない」という農山村やそこに暮らす女性や高齢者、フリーターやニートと呼ばれる若者たちに「希望」を見いだすことのほうがよっぽど多い。今日もまた、その若者たちのひとりである伊藤洋志くんから手紙が来た。昨年、京都大学の修士課程を修了し、出版社に勤めたが、すでにそこは辞めてしまったようだ。

 その手紙がなかなかオモシロイので、ご本人の了解を得て、「ざ・こもんず」読者のみなさまにご紹介したい。一緒に送られてきた私への「仕事の提案書」はワープロ打ちだが、この手紙は律儀に手書きである(それを私もリチギに入力し直した)。

(以下引用)

 梅雨の気配も強まってまいりましたが、如何お過ごしで御座いましょうか。

 平素お世話になっております。手仕事文化研究家の伊藤です。先日の銀座での御会食ありがとうございました。

 私はその後、いろいろと作戦を練り、もうしばら