L→R 一也 -kazuya- / YUKIYA / ATSUSHI / kazu
そのライブの熱も冷めやらない中、その日ライブの音響も担当したVijuttoke編集長、名古屋MUSIC FARM代表の榊原が、ライブ直後の楽屋にてメンバーに直撃インタビュー! 「Kαin × kein」の奇跡のツーマンも2月に開催!
■ライブお疲れ様でした!ライブが終わったばかりのKαinさんですが、幸也さんにとっては約25年ぶりのMUSIC FARM、率直に今日のライブはどうでしたか?
幸也:俺は25年振りで…良い意味で変わってなかったですね(笑)。今回はMUSIC FARMさんに色々ご協力いただいた事もあって、凄く気持ち良く1日過ごす事が出来たので、単純にやって良かったなと思いました!kazuさんは今年はdeadmanでもMUSIC FARMに出演してますが、他のメンバーはめちゃくちゃ久しぶりだったんじゃないでしょうか?
kazu:KαinでのMUSIC FARMも面白かったですね!最初にKαinでベースを弾きはじめた頃は今日のようなライブの雰囲気では無くて、元々ロックバンドの要素はあったんですけどもっと世界観重視な雰囲気だったのが、最近はどんどんROCKな方に比重がいっているような気がします。今日ライブして思ったのは、お客さんの距離が近い「ザ・ライブハウス」というこの会場もこのバンドに合うなと思いましたね!5、6年前だったら想像つかなかった景色でした!
■自分もKαinは世界観重視のバンドだと思っていましたが、今日ライブを見て、音響をやらせて頂いて、幸也さんの熱さ、凄い熱量を感じて、Kαinさんのイメージが180度変わりました!凄い良かったです!
幸也:この4人になってから特にそこは顕著になってきましたね!
ATSUSHI:今日はだいぶ熱い、暑いライブだったと思うんですが、この感じは本当最近ですね。事前にMUSIC FARMは地獄のような場所だと聞いていたので!(一同笑)でも、やりやすくて、また出たいなと思いましたね!
一也:熱かったですね!ひょっとしたら歴代記録を塗り替えたんじゃないかぐらいの1番熱いライブになりましたね!僕は過去に長く名古屋で暮らしていたので、MUSIC FARMには馴染みや思い入れもありますし、出演するのは20年振りぐらいで本当に久しぶりだったので、そういう想いも要素としてあったのかなと思います!
■今年2023年はKαinは16周年、久しぶりのイベントの出演とかもありました。Vijuttoke!!Festtoke!!にも出演して頂きましたが、前回のインタビューで幸也さんから名古屋への思い入れなども聞きましたが、実際名古屋でのイベントに出演してみてどうでしたか?
幸也:何年ぶりだろうね?Kαinが対バンでイベントに出たのは?10年ぐらい経っているかもしれないね。率直に俺は良かったですね!凄く刺激にもなりましたし、普段見た事もないバンドと対バン出来たし、あの日出ていたDEXCOREとは結構仲良くなれて、あの後メンバーと東京で会ったりしましたね。あれが1つきっかけにはなりました。
ATSUSHI:対バン形式でやる中で、Kαinというバンドを自ら客観的に見る事が出来ましたね。Kαinにとっての武器と言うか、存在価値だったりを、比較対象がいる事によって分かりやすく認識出来て新鮮でした。だから10年前のイベントとはまた違う感覚で、昔に出たイベントで感じた感覚よりは、今の4人でのKαinの良さを客観的に実感する、そういった感覚でした。出演出来て良かったです。
kazu:Kαinとしてイベントに出るのは楽しかったですね!いわゆるビジュアル系のイベントに、今をときめくビジュアル系とはまた違うKαinが、その中に入って自分達の事を全く知らない人の前でやるっていう感覚は嫌いじゃないし、知らないお客さんが興味を示してくれた実感もあって、この間の名古屋のイベントは出演して良かったですね!
一也:楽しかったです!(一同笑)
■今日のMUSIC FARMは、D≒SIREのセルフカバーなどもセットリストにありました。普段も結構セットリストに入れてたりするのでしょうか?
幸也:今年は自分の30周年YEARなのでちょこちょこやってはいますけど、それまでは随分やってなかったですね。曲によっては25年前の解散以来の曲とかもあったので、本当に今年限定ですね!10月にD≒SIREの元メンバーに、Kαinの東京と大阪のライブにゲスト出演してもらう機会があって、その時もD≒SIREの頃の曲をやったりしましたね。
■アレンジとか、昔とやっぱ違ったりするんですか?
幸也:基本的にベーシックは同じで、当時の資料をそのまま今のメンバーに渡して、それぞれのパートは好きにアレンジしてくれっていう感じですね。
■気持ちの部分では昔とは違いますか?
幸也:気持ちは昔とは随分違いますね。自分が大人になった事もあるんでしょうけど、もっと客観的に曲を捉えられていると思います。もちろん自分が歌いたくて歌ってはいるんですけど、今回は特に長年応援してくれている皆さんへの感謝が強いと言うか、単純な話、何をしたら喜んでくれるだろうと思う中で、MUSIC FARMでのライブは25年前のD≒SIREの解散ツアー以来ということもあり、その頃のセットリストの曲が聴けたらきっとびっくりするだろうし、嬉しいんじゃないかなと考えたんです。
■今日のMUSIC FARMと、明日のJAMMIN’でのワンマン公演では入場者全員に最新音源「DREAMS BURN DOWN 2023」が無料配布されたのですが、こちら会場によって内容が違うんですよね?
幸也:今日MUSIC FARMで配布したモノは、今年の10月10日のライブでの映像が見られるようになっていて、これにはD≒SIREのベースの秀朗がゲスト参加しています。11月26日 のJAMMIN’の方には、現在の4人のKαinで演奏した「DREAMS BURN DOWN」が収録されています。やはりベーシストが変わるだけで随分違いますので、聴き比べることが出来たファンの方は面白いんじゃないかなと思います。
■この前、幸也さんとお話させてもらった時に、Kαinのレコーディングや音源関係はすべてATSUSHIさんが制作されているとお聞きしたのですが、Kαinの音源を作るにあたって拘っている事などありますか?
ATSUSHI:現在の市場に流れているような音楽などの一般的なミックスには絶対しないって事ですね。あとは、当たり前なんですけど各メンバーの良さが1番引き立つような、その曲が1番良く聴こえるような音作りをと常に考えていますね。商業的なこととか現在は世間で何が流行っているかとかは意識しないですね。
■そして2024年の2月14日東京、2月18日名古屋にて、こちらも奇跡の「Kαin × kein」の2マンライブが開催されます。幸也さんはJILS時代の2000年にも「In My Bloody Valentine #00」と題された2マンライブを主催していて、今回はなんと24年ぶりにその続きが開催されることになったんですよね?
幸也:2000年の2月14日に新宿ロフトでやっていますね。もしかしたらそれが、彼らが東京である程度大きい規模でライブする初めての機会だったのかなと思いますね。
■24年ぶりのその続きみたいなところで、2バンドで何か考えている事とかはあるんですか?
幸也:今回のタイトルのアイデアは、keinの玲央くんから出てきたもので、2000年の時と同じライブタイトルで、ナンバリングがあの時は#00だったので、今回は#01と#02にしませんかって提案があり、賛成ですって事で決まりました。今のところ2バンドでのセッションとかの話は出てないですね。純粋なツーマンになるのかなと思っていますけど、このインタビューをやっているのが23年の11月末ですから、ここから何か案が出てくるかも知れないですね。通常のツーマンと違ってメンバー同士の関係性も深くて、プライベートで付き合いがないメンバーがいないような仲なので。それこそkeinのaieさんとkazuさんは、今deadmanでも一緒にやっていますし、the god and death starsのメンバーですし。親しい中すぎて、いわゆるガチンコのツーマンという意識が今の所まだ芽生えてないです。(笑)
■VSと言うよりはもう少しアットホームな感じになりそうですね?
幸也:最初の企画段階では「Kαin VS kein」だったんですよ。それが玲央君側で色々揉んで、制作会社から企画が戻ってきた時には、「Kαin × kein」に変わっていましたね。どちらかと言うと何かを掛け合わせるようなライブになるのかもですね。
■それではこのまさかの2マン、意気込みをお願いします!
一也:keinは僕も皆さん親しくしていただいてるメンバーですので、純粋に楽しみというのが1番でかいですね。Ba.攸紀さんは、HOLLOWGRAMでも同じメンバーだったので、彼が脱退してからこれが初めての対バンでもあるので、元メンバーに会えるっていうのも嬉しいです。
kazu:普段から音楽を一緒にやっているメンバーが多いので、ツーマンというよりは、仲間が集まって楽しくやるってイメージですね。フライヤーとかを見ると結構シリアスな空気感もあるんですけど、今の所バトル的な感情は無いです!(笑)
ATSUSHI:逆に僕はそんなに各メンバーさんとの交流がないので結構未知数です。その分、新鮮に楽しめればいいかな。
幸也:僕個人的には、2000年ぐらいの時期に良く俺の家に泊まっていた後輩の代表格が玲央くんとATSUSHIなんですよ。後輩の中でも特に遠慮がない2人と言うか、俺が寝ている間に勝手に風呂に入っているような2人なんで、その2人が今回同じ現場にいるというのは、俺の中では面白さしかありませんね!
■Kαinはこの1年間で発表してきた現編成での配付音源、会場限定音源などを改めてリパッケージし、「NOWHERE」「graver」「残月」の3タイトルの正式なシングルとして12月に発売することを決定しました。ジャケットの写真は全てYUKIYAさん自らがイギリス国内で撮影してきたと聞いています。
幸也:はい。今回のジャケットは全てイギリスの国内で撮ったんですけど、それぞれ3つの都市(ロンドン、リバプール、シェフィールド)で撮ってきた写真なんです。実はその中でもコロナ禍以前の写真と、コロナ禍以降の写真があるんで、そこも面白いかなと個人的には思ってるんですよ。例えば「graver」は、バタシー発電所の跡地のジャケットなんですけど、僕が写真撮った時は工事中なんですけど、現在では工事が完成してたりします。他の写真はリバプールの大聖堂の中で撮ってきた写真とシェフィールドの国立公園で撮ってきた風景の写真ですね。
■このタイミングで、何故この3タイトルを正式なシングルとして改めて発売しようと思ったのですか?
幸也:それはすごくシンプルな理由で、この1年間にこの4人で作った音源を、お客さんからのリクエストも多かったのでちゃんと正式な音源として残しておこうと。
■この3曲に関して、前回のインタビュー(23年7月号&8月号)で幸也さんには色々お話しを聞かせて頂きましたが、今回は各メンバーさんにも印象を聞いてみたいですね。
ATSUSHI:「残月」はそれまでKαinには余り無かった曲調で、僕自身も余りやったことないタイプの曲だったので、アレンジやプレイなどもチャレンジという感じでしたね。実はめちゃくちゃ難しかったです。シャッフルの曲ではあるのですが、中には普通にオンで入ってる部分もあったりとちょっと面白い曲だったりもするんで、そういう意味でも1番印象に残っていますね。
kazu:単純にそれまでは、もともとあるKαinの曲をコピーするという感じだったんですけど、今回のシングル曲あたりからは現在進行形で曲が生まれるところから一緒にやっている意識が凄く強くて、俺と一也が参加して現在の形になったってこともあり、自分の中ではここからが「自分も込みでのKαinの新曲」って感じですね。だからこういう風に音源化されるのは率直に嬉しいですよね。3曲の中で弾いていて楽しいのは「残月」なんですけど、プレイで一番緊張するのは「Nowhere Else」かな。ベースのリフがメインでこの曲はミスが許されないので、そういう意味では1番印象が強いです。(笑)
一也:僕は1番アレンジで悩んだ「NOWHERE」かもしれないですね。この曲はスローバージョンの「Nowhere Else」もあるので、それぞれの違いをどうギターで表現しようかなっていうのは大変だったりしましたね。
幸也:テンポが速い方の「NOWHERE」のギターソロは、まさかあんな発想で来ると思わなかったけどね!すごく個性も出ていると思いますよ!
一也:いやいや!ありがとうございます!(笑)
■2024年はどんな年にしましょうか?
幸也:この4人で2年ぐらい経って凄くバンドとして固まってきて、自分のキャリアの長さからすると現在もこういう気持ちでバンドに向き合えていることを凄く幸せに思っていて、出来るだけ長くこのバンドで楽しくやれている状況を継続させたいと思っています。その為に何が出来るのかを考える2024年にしたいですね。
■この話は本当に今日のライブでのMCにも全て詰まっていると思いました。そういう思いが凄くお客さんに伝わるライブで、熱量を大変自分は感じました。
幸也:今までの自分ってどこかでもう満たされていた部分もあって、コロナ禍もありましたし、そろそろいつ引退してもいいって言ったらネガティブに聞こえるかもしれないですけどそんな感じに思っていたのが、まさかこの歳になってまたバンドをこんなにも楽しめることもあるんだなって思えています。だから少し欲が出てきたんですかね。このメンバーで沢山ライブやりたいなと思っています。
ATSUSHI:最近のKαinは目に見えてライブの方向性も変わって来たし、やっぱり単純に楽しいんですよね。バンドの本質って複数の人間が集まって音を出す楽しさと言うか、長年やって来た事によってやっとそれが実感出来ています。この先、どれだけ長く続けられるか分からないですが、1本1本のライブも全力でやりたいなと思いますし、作品1つ1つも、想いを込めて大事に作っていきたいですね。そんな気持ちで2024年も活動出来ればと思っています。
kazu:この1、2年はいわゆる普通のバンド活動が出来ている感じで、みんなで曲作って、ライブやって、2023年はこうやって音源もリリース出来て… 2024年も僕は出来れば同じような活動がしたいなと思っています。まだ音源化されてない曲もありますし、Kαinには過去にライブで1回とかしかやってない名曲とかもあるので、そういった曲も今後どんどん音源化できるぐらいに現在のメンバーで煮詰める事が出来たら良いですね!
一也:この4人で楽しくいつまでもやっていけたらいい!!(一同笑)
幸也:ロックバンドが改めて好きになりました。俺はバンドが好きなんだなと思いましたね。Kαinを始める前は正直、割とそのロックバンドという形態にちょっと疲れてしまっていた所が俺もATSUSHIもあって、だからロックバンドじゃなくてもいいって思っていたんですよ。「プロジェクト」だろうと「ユニット」だろうと、自分たちの作品をちゃんと作って、芸術性みたいな所を突き詰められる場があれば、それをなんて呼ばれてもいいやと思っていたんです。初期のKαinって割とアートさとか、世界観をどう表現できるかに重きを置いていたんですよね。でも現在ってたぶん「この4人だからこそ」ってところを探しちゃっていますよね。それって「バンド」だよなって思います。またこの4人でMUSIC FARMに帰って来ます!
■ではそこまでこのVijuttokeに書いておくので約束ですよ!(笑)今日は本当に良いライブをありがとうございました!!
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1月22日(月)18:00 XANVALA
1月23日(火)18:00 LIPHLICH
1月25日(木)18:00 deadman
1月26日(金)18:00 Kαin